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公開番号2024163688
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-22
出願番号2023079519
出願日2023-05-12
発明の名称全固体電池
出願人マクセル株式会社
代理人弁理士法人筒井国際特許事務所
主分類H01M 50/152 20210101AFI20241115BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】電池成形体を空気中の水分と反応することが抑制された状態で電池缶内に収容する。持続可能な開発目標の「9産業と技術革新の基盤をつくろう」に貢献する。
【解決手段】全固体電池1は、正極201、負極202及び正極201と負極202との間に介在する固体電解質層203を有する電池成形体20と、正極給電板30と、負極給電板40と、電池成形体20、正極給電板30及び負極給電板40を収容する導電性材の電池缶10と、電池缶10の一方端に設けられる缶蓋部50と、を備える。缶蓋部50は、正極給電板30又は負極給電板40と電気的に接続される導電材の正極端子62と、非導電性材のガスケット66と、導電性材のキャップ61とを有する。正極端子62とガスケット66とキャップ61とは一体成形され、正極端子62はガスケット66を介してキャップ61に取り付けられる。キャップ61は、電池缶10の一方端を封口する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
正極、負極及び前記正極と前記負極との間に介在する固体電解質層を有する電池成形体と、
前記電池成形体の前記正極と接続される正極給電板と、
前記電池成形体の前記負極と接続される負極給電板と、
前記電池成形体、前記正極給電板及び前記負極給電板を収容する導電性材の電池缶と、
前記電池缶が延びる延伸方向において、前記電池缶の一方端に設けられる缶蓋部と、を備え、
前記缶蓋部は、前記正極給電板又は前記負極給電板と電気的に接続される導電性材の電極端子と、非導電性材のガスケットと、導電性材のキャップとを有し、
前記電極端子と前記ガスケットと前記キャップとが一体成形されることにより、前記電極端子が前記ガスケットを介して前記キャップに取り付けられ、
前記キャップは、前記電池缶の前記一方端を封口する、全固体電池。
続きを表示(約 970 文字)【請求項2】
請求項1に記載の全固体電池において、
前記缶蓋部は、
前記キャップの内部に設けられ、前記正極給電板又は前記負極給電板と接触する導電性材の電極接点と、
前記電極端子と前記電極接点との間に設けられ、前記延伸方向に沿った力を前記電極接点へ作用させる導電性弾性体と、を更に有する、全固体電池。
【請求項3】
請求項2に記載の全固体電池において、
前記缶蓋部は、前記電池缶の内部に設けられ、前記電極接点を支持する非導電性材の支持部材を更に有する、全固体電池。
【請求項4】
請求項3に記載の全固体電池において、
前記支持部材の前記延伸方向と交差する面には、前記電極接点が挿通される支持開口部が形成される、全固体電池。
【請求項5】
請求項4に記載の全固体電池において、
前記支持部材は非導電性材であり、
前記支持部材は、前記電池缶の内周面に沿って設けられた段差部上に載置される、全固体電池。
【請求項6】
請求項1に記載の全固体電池において、
前記キャップの外周縁と前記電池缶の前記一方端とがかしめられることにより、前記電池缶の前記一方端が封口される、全固体電池。
【請求項7】
請求項1に記載の全固体電池において、
前記電池成形体は、前記正極と接続された正極タブと、前記負極と接続された負極タブとを有し、
前記正極タブは前記正極給電板と接続し、前記負極タブは前記負極給電板と接続する、全固体電池。
【請求項8】
請求項1に記載の全固体電池において、
前記電池缶の内部には、複数の前記電池成形体が前記延伸方向に沿って配列される、全固体電池。
【請求項9】
請求項8に記載の全固体電池において、
複数の前記電池成形体のそれぞれは、絶縁板を介して配列される、全固体電池。
【請求項10】
請求項1に記載の全固体電池において、
前記電池缶の内周面には、前記電池缶の内部に向けて突出する突起部が形成され、
前記突起部は、前記電池成形体と接触して、前記電池成形体を前記電池缶内に固定する、全固体電池。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、全固体電池に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話又はノート型パソコン等の携帯電子機器の発達、及び、電気自動車の実用化等に伴い、小型及び軽量、かつ、高容量及び高エネルギー密度の二次電池の必要性が増している。
【0003】
従来、この必要性を満たす二次電池として、リチウム二次電池、特にリチウムイオン二次電池が用いられている。しかしながら、リチウムイオン電池は、非水電解質として可燃性物質である有機溶媒を含んでいる。また、上述した機器及び電気自動車等の発達によってリチウムイオン二次電池が高エネルギー密度化し、また、可燃性物質である有機溶媒の量が増加傾向にある。その結果、リチウムイオン二次電池には、より一層信頼性が求められている。
【0004】
このような状況において、有機溶媒を用いない全固体型のリチウム二次電池(全固体二次電池)が注目されている。全固体二次電池は、従来の有機溶媒系電解質に代えて、有機溶媒を用いない固体電解質の成形体を用いる。全固体二次電池では、正極層と負極層と固体電解質層とが積層された積層体として構成される。
【0005】
特許文献1には、積層体が筐体と蓋体とで形成される空間内に収容された電池が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2004-253287号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1の電池では、封止材を用いて筐体に蓋体が取り付けられている。しかしながら、積層体は水分と容易に反応するため、積層体が収容される空間内のより高い気密性を確保し、積層体を空気中の水分と反応させないことが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願において開示される実施の形態のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以下の通りである。
【0009】
一実施の形態による全固体電池は、正極、負極及び前記正極と前記負極との間に介在する固体電解質層を有する電池成形体と、前記電池成形体の前記正極と接続される正極給電板と、前記電池成形体の前記負極と接続される負極給電板と、前記電池成形体、前記正極給電板及び前記負極給電板を収容する導電性材の電池缶と、前記電池缶が延びる延伸方向において、前記電池缶の一方端に設けられる缶蓋部と、を備える。前記缶蓋部は、前記正極給電板又は前記負極給電板と電気的に接続される導電性材の電極端子と、非導電性材のガスケットと、導電性材のキャップとを有する。前記電極端子と前記ガスケットと前記キャップとが一体成形されることにより、前記電極端子が前記ガスケットを介して前記キャップに取り付けられる。前記キャップは、前記電池缶の前記一方端を封口する。
【発明の効果】
【0010】
一実施の形態によれば、電池成形体を空気中の水分と反応することが抑制された状態で電池缶内に収容できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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