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公開番号
2024163454
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-22
出願番号
2023079060
出願日
2023-05-12
発明の名称
測色装置及び測色方法
出願人
セイコーエプソン株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
G01J
3/46 20060101AFI20241115BHJP(測定;試験)
要約
【課題】測色対象物と測色器とが擦れることや測色対象物と測色器を支持するキャリッジとが擦れることを抑制する。
【解決手段】測色対象物10を支持する支持台41と、測色器100と、測色器100を支持して第1方向及び第2方向に移動可能なキャリッジ30と、キャリッジ30を第3方向に移動可能な移動機構部20と、を備え、キャリッジ30は、測色パッチ11を測色する際の測色位置と、第1方向及び第3方向にキャリッジが移動する際の移動位置と、に第2方向において移動可能であり、移動位置として、第1移動位置と、第1移動位置よりも支持面に対する距離の長い第2移動位置と、に第2方向において移動可能である測色装置1。
【選択図】図6
特許請求の範囲
【請求項1】
複数の測色パッチを含む測色対象物を支持面で支持する支持台と、
前記測色対象物と接触した状態で前記測色対象物を測色する測色器と、
前記測色器を支持し、前記支持面に沿う第1方向及び前記支持面と対向する第2方向に移動可能なキャリッジと、
前記支持台上において前記キャリッジを、前記支持面に沿うとともに前記第1方向と交差する第3方向に移動可能な移動機構部と、
前記キャリッジの前記第2方向における位置を制御可能な制御部と、
を備え、
前記キャリッジは、前記制御部の制御により、
前記測色パッチを測色する際の測色位置と、前記第1方向及び前記第3方向に前記キャリッジが移動する際の移動位置と、に前記第2方向において移動可能であり、
前記移動位置として、第1移動位置と、前記第1移動位置よりも前記支持面に対する距離の長い第2移動位置と、に前記第2方向において移動可能であり、
前記移動位置を前記第1移動位置または前記第2移動位置として測色動作を実行することを特徴とする測色装置。
続きを表示(約 1,700 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の測色装置において、
前記移動位置に関するオフセット量を記憶する記憶部を備え、
前記第2移動位置は、前記第1移動位置に対して前記支持面から離れる離間方向に前記オフセット量を加えた位置であることを特徴とする測色装置。
【請求項3】
請求項1に記載の測色装置において、
前記制御部は、前記移動位置に関するオフセット量の入力を受け付け可能であり、
前記第2移動位置は、前記第1移動位置に対して前記支持面から離れる離間方向に前記オフセット量を加えた位置であることを特徴とする測色装置。
【請求項4】
請求項2または3に記載の測色装置において、
前記制御部は、前記第1移動位置に対して前記離間方向に前記オフセット量を加えた位置が前記キャリッジの前記離間方向における移動可能範囲の限度位置を超えている場合は、前記第2移動位置を前記限度位置とすることを特徴とする測色装置。
【請求項5】
請求項1から3のいずれか1項に記載の測色装置において、
前記制御部は、前記移動位置を前記第1移動位置から前記第2移動位置にする指示を受け付け可能であり、前記指示を受け付けることに伴って前記移動位置を前記第1移動位置から前記第2移動位置にすることを特徴とする測色装置。
【請求項6】
請求項5に記載の測色装置において、
前記測色対象物には、前記支持面に支持された際の位置を検出するための被検出部が形成され、
前記キャリッジは、前記被検出部を検出する検出部を有し、前記制御部の制御により、前記指示を受け付けることに伴って、前記被検出部を検出する際の前記移動位置を前記第2移動位置にすることを特徴とする測色装置。
【請求項7】
請求項5に記載の測色装置において、
前記第1方向における前記キャリッジの移動の駆動源としての第1モーターと、前記第3方向における前記キャリッジの移動の駆動源としての第2モーターと、を備え、
前記第1モーターの負荷が第1負荷を超えたこと及び前記第2モーターの負荷が第2負荷を超えたことの少なくとも一方を報知可能に構成されていることを特徴とする測色装置。
【請求項8】
請求項5に記載の測色装置において、
前記第1方向における前記キャリッジの移動の駆動源としての第1モーターと、前記第1モーターによる回転量を測定する第1エンコーダーと、前記第3方向における前記キャリッジの移動の駆動源としての第2モーターと、前記第2モーターによる回転量を測定する第2エンコーダーと、を備え、
前記第1エンコーダーの回転量の変化量が第1閾値以下となったこと及び前記第2エンコーダーの回転量の変化量が第2閾値以下となったことの少なくとも一方を報知可能に構成されていることを特徴とする測色装置。
【請求項9】
請求項5に記載の測色装置において、
前記第1方向における前記キャリッジの移動の駆動源としての第1モーターと、前記第1モーターによる回転量を測定する第1エンコーダーと、前記第3方向における前記キャリッジの移動の駆動源としての第2モーターと、前記第2モーターによる回転量を測定する第2エンコーダーと、を備え、
前記第1エンコーダーの回転量に基づく前記キャリッジの移動速度が第3閾値以下となったこと及び前記第2エンコーダーの回転量に基づく前記キャリッジの移動速度が第4閾値以下となったことの少なくとも一方を報知可能に構成されていることを特徴とする測色装置。
【請求項10】
請求項1から3のいずれか1項に記載の測色装置において、
前記制御部は、前記キャリッジの前記第1方向及び前記第3方向の少なくとも一方に関する移動情報を入力可能に構成され、前記移動情報に基づいて前記移動位置を前記第1移動位置にするか前記第2移動位置にするかを決定することを特徴とする測色装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、測色装置及び測色方法に関する。
続きを表示(約 3,500 文字)
【背景技術】
【0002】
従来から、測色対象物を測色する様々な測色装置が使用されている。例えば、特許文献1には、被測定物を測色する測色計が取り付けられる自動測色装置が開示されている。特許文献1の自動測色装置は、測色計が被測定物に対して移動しつつ測色する測色装置である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2016-212001号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の自動測色装置のような測色器が測色対象物に対して移動しつつ測色する測色装置においては、測色対象物と測色器が擦れる虞や測色対象物と測色器を支持するキャリッジとが擦れる虞がある。これは、元々測色対象物自体に凹凸がある場合や、測色対象物を支持台の支持面に載置した際に皴などが生じて凹凸が生じる場合があり、このような測色対象物の凹凸が測色対象物と測色器との間隔や測色対象物とキャリッジとの間隔よりも大きいと、キャリッジの移動に伴ってこのような凹凸に測色器やキャリッジが衝突することがあるためである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための、本発明の測色装置は、複数の測色パッチを含む測色対象物を支持面で支持する支持台と、前記測色対象物と接触した状態で前記測色対象物を測色する測色器と、前記測色器を支持し、前記支持面に沿う第1方向及び前記支持面と対向する第2方向に移動可能なキャリッジと、前記支持台上において前記キャリッジを、前記支持面に沿うとともに前記第1方向と交差する第3方向に移動可能な移動機構部と、前記キャリッジの前記第2方向における位置を制御可能な制御部と、を備え、前記キャリッジは、前記制御部の制御により、前記測色パッチを測色する際の測色位置と、前記第1方向及び前記第3方向に前記キャリッジが移動する際の移動位置と、に前記第2方向において移動可能であり、前記移動位置として、第1移動位置と、前記第1移動位置よりも前記支持面に対する距離の長い第2移動位置と、に前記第2方向において移動可能であり、前記移動位置を前記第1移動位置または前記第2移動位置として測色動作を実行することを特徴とする。
【0006】
また、上記課題を解決するための、本発明の測色方法は、複数の測色パッチを含む測色対象物を支持面で支持する支持台と、前記測色対象物と接触した状態で前記測色対象物を測色する測色器と、前記測色器を支持し、前記支持面に沿う第1方向及び前記支持面と対向する第2方向に移動可能なキャリッジと、前記支持台上において前記キャリッジを、前記支持面に沿うとともに前記第1方向と交差する第3方向に移動可能な移動機構部と、を備え、前記キャリッジは、前記測色パッチを測色する際の測色位置と、前記第1方向及び前記第3方向に前記キャリッジが移動する際の移動位置と、に前記第2方向において移動可能であり、前記移動位置として、第1移動位置と、前記第1移動位置よりも前記支持面に対する距離の長い第2移動位置と、に前記第2方向において移動可能である測色装置の測色方法であって、前記測色対象物の状態に応じて前記移動位置を前記第1移動位置または前記第2移動位置に設定して測色動作を実行することを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の一実施例に係る測色装置で使用可能な測色器の概略斜視図。
本発明の一実施例に係る測色装置の斜視図。
本発明の一実施例に係る測色装置の内部構成を表す斜視図。
本発明の一実施例に係る測色装置のキャリッジ周辺を表す底面図であって、図1の測色器を収容した状態を表す図。
本発明の一実施例に係る測色装置のキャリッジ周辺を表す背面図であって、図1の測色器を収容するとともにキャリッジを走査する際の配置(第1移動位置)を表す図。
本発明の一実施例に係る測色装置のキャリッジ周辺を表す背面図であって、図1の測色器を収容するとともにキャリッジを走査する際の配置(第2移動位置)を表す図。
本発明の一実施例に係る測色装置のキャリッジ周辺を表す背面図であって、図1の測色器を収容するとともに図5または図6の状態からキャリッジを下方に移動させて測色部が測色対象物と接触した瞬間の配置を表す図。
本発明の一実施例に係る測色装置のキャリッジ周辺を表す背面図であって、図1の測色器を収容するとともに図7の状態からキャリッジをさらに下方に移動させて測色対象物の測色をする際の配置を表す図。
本発明の一実施例に係る測色装置のキャリッジ周辺を表す背面図であって、図1の測色器を収容するとともに図8の状態からキャリッジをさらに下方に移動させてキャリッジの底面が測色対象物と接触した配置を表す図。
本発明の一実施例に係る測色装置のキャリッジ周辺を表す背面図であって、図1の測色器を収容するとともにキャリッジをホームポジションに移動させた状態の配置を表す図。
本発明の一実施例に係る測色装置の電気的構成を表すブロック図。
本発明の一実施例に係る測色装置を使用して行う制御方法の一例であって、高さ方向におけるキャリッジの設定位置を決める際のフローを表すフローチャート。
キャリッジを測色対象物に接触した状態で測色した測色値に対するキャリッジを上昇させていった際の測色値の色差を表すグラフ。
本発明の一実施例に係る測色装置を使用して行う制御方法の一例であって、図12のフローチャートのフローを実行する前に行う測色対象物の高さ方向の厚みを測定するフローを表すフローチャート。
本発明の一実施例に係る測色装置を使用して行う制御方法の一例であって、使用する測色器を変更した際のフローを表すフローチャート。
本発明の一実施例に係る測色装置を使用して行う実施例1の測色方法のフローチャート。
本発明の一実施例に係る測色装置を使用して行う実施例2の測色方法のフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明を概略的に説明する。
第1の態様の測色装置は、複数の測色パッチを含む測色対象物を支持面で支持する支持台と、前記測色対象物と接触した状態で前記測色対象物を測色する測色器と、前記測色器を支持し、前記支持面に沿う第1方向及び前記支持面と対向する第2方向に移動可能なキャリッジと、前記支持台上において前記キャリッジを、前記支持面に沿うとともに前記第1方向と交差する第3方向に移動可能な移動機構部と、前記キャリッジの前記第2方向における位置を制御可能な制御部と、を備え、前記キャリッジは、前記制御部の制御により、前記測色パッチを測色する際の測色位置と、前記第1方向及び前記第3方向に前記キャリッジが移動する際の移動位置と、に前記第2方向において移動可能であり、前記移動位置として、第1移動位置と、前記第1移動位置よりも前記支持面に対する距離の長い第2移動位置と、に前記第2方向において移動可能であり、前記移動位置を前記第1移動位置または前記第2移動位置として測色動作を実行することを特徴とする。
【0009】
本態様によれば、キャリッジは、第1方向及び第3方向に移動する際の移動位置として、第1移動位置と、第1移動位置よりも支持面に対する距離の長い第2移動位置と、に第2方向において移動可能である。このため、測色対象物に凹凸があり、測色対象物と測色器とが擦れる虞や測色対象物とキャリッジとが擦れる虞がある場合などにおいて、移動位置を第2移動位置とすることで、測色対象物と測色器とが擦れることやキャリッジとが擦れることを抑制することが可能になる。したがって、測色対象物に傷がつくことや測色器やキャリッジが損傷することなどを抑制することができる。
【0010】
次に、第2の態様の測色装置は、第1の態様に従属する態様であって、前記移動位置に関するオフセット量を記憶する記憶部を備え、前記第2移動位置は、前記第1移動位置に対して前記支持面から離れる離間方向に前記オフセット量を加えた位置であることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)
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