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公開番号2024163252
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-21
出願番号2024152330,2021046137
出願日2024-09-04,2021-03-19
発明の名称ガス発生器
出願人日本化薬株式会社
代理人弁理士法人深見特許事務所
主分類B60R 21/264 20060101AFI20241114BHJP(車両一般)
要約【課題】点火器にて発生する熱粒子を効率的にガス発生剤に導くことができるガス発生器を提供する。
【解決手段】ガス発生器1は、ガス発生剤60が収容された燃焼室S1を内部に含む筒状のハウジング本体10と、ハウジング本体10に組付けられたホルダ20と、点火薬が装填されたスクイブカップを含む点火部42を有し、ホルダ20によって保持された点火器40と、点火器40の作動時においてスクイブカップが開裂する際に、当該スクイブカップの開き具合を規制する規制手段とを備える。当該規制手段は、一端がホルダ20および/または点火器40に当接しかつ他端がガス発生剤60に当接するとともに、ホルダ20側の端部において点火部42を取り囲むように、燃焼室S1に収容されたコイルバネによって構成される。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
ガス発生剤が収容された燃焼室を内部に含む筒状のハウジング本体と、
前記ハウジング本体の軸方向の開口端に組付けられたホルダと、
点火薬が装填されたスクイブカップを含む点火部、および、当該点火部に接続された端子ピンを有し、前記点火部が前記燃焼室側に位置しかつ前記端子ピンが前記燃焼室側とは反対側に位置した状態で前記ホルダによって保持された点火器と、
前記点火器の作動時において前記スクイブカップが開裂する際に、当該スクイブカップの開き具合を規制する規制手段とを備え、
前記規制手段が、一端が前記ホルダおよび/または前記点火器に当接しかつ他端が前記ガス発生剤に当接するとともに、前記ホルダ側の端部において前記点火部を取り囲むように、前記燃焼室に収容されたコイルバネによって構成されている、ガス発生器。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記コイルバネの前記ホルダ側の端部が、前記点火部に接しているか、あるいは、所定のクリアランスをもって前記点火部に近接配置されている、請求項1に記載のガス発生器。
【請求項3】
前記点火部を取り囲む部分の前記コイルバネが、円筒状であり、
前記コイルバネが、前記ハウジング本体の軸方向に沿って前記点火部から遠ざかるにつれて拡径している、請求項1に記載のガス発生器。
【請求項4】
前記コイルバネが、前記ガス発生剤を前記点火器側とは反対側に向けて弾性付勢している、請求項1に記載のガス発生器。
【請求項5】
前記コイルバネの前記他端に、前記ガス発生剤を押圧する押圧部が設けられている、請求項4に記載のガス発生器。
【請求項6】
前記ハウジング本体が、金属製であり、
前記ホルダが、前記ハウジング本体の軸方向と平行な方向に沿って延びる貫通孔状の中空開口部を含むとともに、前記ハウジング本体の前記開口端に内挿されることで当該開口端に組付けられており、
前記点火器は、少なくともその一部が前記中空開口部の内部に配置され、
前記ホルダが、前記燃焼室側に位置するとともに前記点火器を受け入れて当該点火器を保持する金属製のホルダ部と、前記燃焼室側とは反対側に位置するとともに前記端子ピンに接続される接続コネクタを受け入れ可能な樹脂製のコネクタ部と、を含むホルダ組立体からなり、
前記ホルダ部は、前記中空開口部を規定する筒状の第1胴部と、前記ハウジング本体の径方向に沿って前記第1胴部から突出する環状突部とを含み、
前記コネクタ部は、前記中空開口部を規定する筒状の第2胴部と、前記第2胴部から前記燃焼室側に向けて延設された筒状部とを含み、
前記筒状部が、前記ハウジング本体の前記開口端に内挿されるとともに、前記環状突部から見て前記燃焼室側と反対側に位置する部分の前記第1胴部に外挿され、
前記筒状部に対応する部分の前記ハウジング本体が径方向内側に向けて縮径していることにより、当該縮径した部分の前記ハウジング本体と前記第1胴部とによって前記筒状部が挟み込まれて圧縮し、これにより前記筒状部によって前記ハウジング本体と前記第1胴部との間の隙間が封止されている、請求項1から5のいずれかに記載のガス発生器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車等に装備される乗員保護装置としてのエアバッグ装置に組み込まれるガス発生器に関し、特に、サイドエアバッグ装置等に好適に組み込まれる外形が長尺円柱状のいわゆるシリンダ型ガス発生器に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、自動車等の乗員の保護の観点から、乗員保護装置であるエアバッグ装置が普及している。エアバッグ装置は、車両等衝突時に生じる衝撃から乗員を保護する目的で装備されるものであり、車両等衝突時に瞬時にエアバッグを膨張および展開させることにより、エアバッグがクッションとなって乗員の体を受け止めるものである。
【0003】
ガス発生器は、このエアバッグ装置に組み込まれ、車両等衝突時にコントロールユニットからの通電によって点火器を着火し、点火器において生じる火炎によりガス発生剤を燃焼させて多量のガスを瞬時に発生させ、これによりエアバッグを膨張および展開させる機器である。
【0004】
ガス発生器には、車両等に対する設置位置や出力等の仕様に基づき、種々の構成のものが存在している。その一つに、シリンダ型ガス発生器と称されるものがある。シリンダ型ガス発生器は、その外形が長尺円柱状であり、サイドエアバッグ装置やカーテンエアバッグ装置、ニーエアバッグ装置、シートクッションエアバッグ装置等に好適に組み込まれる。
【0005】
通常、シリンダ型ガス発生器においては、ハウジングの軸方向の一端部に点火器が組付けられるとともに当該一端部側にガス発生剤が収容された燃焼室が設けられ、ハウジングの軸方向の他端部側にフィルタが収容されたフィルタ室が設けられ、当該フィルタ室を規定する部分のハウジングの周壁部にガス噴出口が設けられる。
【0006】
このように構成されたシリンダ型ガス発生器においては、燃焼室にて発生したガスがハウジングの軸方向に沿ってフィルタ室に流入することでフィルタの内部を通過し、フィルタを通過した後のガスがガス噴出口を介して外部に噴出される。
【0007】
一般に、ガス発生器においては、ガス発生剤が外部から気密に封止されていることが重要である。これは、ガス発生剤が吸湿してしまった場合に、所望のガス出力特性が得られなくなってしまうおそれがあるためである。
【0008】
シリンダ型ガス発生器において、ガス発生剤が吸湿してしまうことを防止する方法としては、点火器の作動によって発生する熱または圧力によって溶融または破裂する脆弱な部材からなる容器にガス発生剤を収容し、当該容器を密閉後、これをハウジングの内部に配置する方法がある。当該方法が採用されたシリンダ型ガス発生器は、たとえば特開2018-69924号公報(特許文献1)において開示されている。
【0009】
しかしながら、上記方法を採用した場合には、製造コストが圧迫されてしまう問題がある。すなわち、上述した脆弱な部材からなる容器は、その部品コストが比較的高く、また、当該容器内にガス発生剤を収容した後にこれを密閉する作業は相当程度の手間を要するものであるため、この点においても製造コストが増大してしまう。
【0010】
一方、シリンダ型ガス発生器において、ガス発生剤が吸湿してしまうことを防止する他の方法としては、ガス発生剤が収容された燃焼室が気密に封止されることとなるように、ハウジングの各所にたとえばOリングやシールテープ等を設ける方法がある。当該方法が採用されたシリンダ型ガス発生器は、たとえば特開2008-296763号公報(特許文献2)において開示されている。
(【0011】以降は省略されています)

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