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公開番号
2024162398
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-21
出願番号
2023077861
出願日
2023-05-10
発明の名称
電解装置
出願人
株式会社ネクスタイド
,
株式会社辰巳商会
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
B01D
59/42 20060101AFI20241114BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】処理水から重水を効率よく分離できる電解装置を提供する。
【解決手段】電解装置1は、流入口2A及び流出口2Bを有するアノード室2と、流出口3A及び流出口3Bを有するカソード室3と、流入口4A及び流出口4Bを有し、かつアノード室2とカソード室3との間に配置され、内部に陽イオン交換樹脂4Cが充填された中間室4とを備え、アノード室2と中間室4との間に強酸性第一陽イオン交換膜5及び正電極6、カソード室3と中間室4との間に強酸性第二陽イオン交換膜7及び負電極8がそれぞれ設けられ、水を、流入口2Aからアノード室2に流入させ、流出口2Bから排出させ、空気を中間室4に流入させながら、重水を含む処理水を流入口4Aから中間室4に流入させ、陽イオン交換樹脂4Cを通過させた後、流出口4Bから排出させ、中間室4からカソード室3に移動した移動水を、中間室4に循環させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
第一開口部及び第二開口部を有するアノード室と、
第三開口部及び第四開口部を有するカソード室と、
第五開口部及び第六開口部を有し、かつ前記アノード室と前記カソード室との間に配置され、内部にイオン交換樹脂が充填された中間室とを備え、
前記アノード室と前記中間室との間に第一陽イオン交換膜及び正電極、前記カソード室と前記中間室との間に第二陽イオン交換膜及び負電極がそれぞれ設けられ、
水を、前記第一開口部から前記アノード室に流入させ、前記第二開口部から排出させ、
空気を前記中間室に流入させながら、重水を含む処理水を前記第五開口部から前記中間室に流入させ、前記イオン交換樹脂を通過させた後、前記第六開口部から排出させ、
前記中間室から前記カソード室に移動した移動水を、前記中間室に循環させる、
ことを特徴とする電解装置。
続きを表示(約 130 文字)
【請求項2】
前記第一陽イオン交換膜に重ねて水素イオン選択透過性膜が設けられ、
前記アノード室側から、前記正電極、前記第一陽イオン交換膜、前記水素イオン選択透過性膜の順に配置されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の電解装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、重水を含む処理水を電気分解する電解装置に関するものである。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
重水は、物質の電気伝導度や電離度などの物性が通常の水(軽水)とは異なり、体内に大量に摂取すると、生体内反応に失調をきたすことが知られている。そのため、重水を含む処理水から、できるだけ安全に重水を分離できる装置や方法が望まれている。
【0003】
これまでに、電気分解によって重水の濃度を制御する電解方法が開示されている(例えば、特許文献1及び特許文献2)。特許文献1に開示された電解方法は、イオン交換膜により陽極室と陰極室に区画されかつ重水素を含む水である電解液が充填された電解槽に通電して電解液を電解し水素及び酸素を発生させることにより、重水素を濃縮する。また、特許文献2に開示された方法は、水素同位体混合水からカソード電極反応によって重水素が選択的に濃縮された水を製造するために、カソード電極には銀、金、銅またはそれらの合金である金属を担持した導電性材料を用い、この担持金属は局在表面プラズモン共鳴特性を示し、カソードにおいて、水素同位体混合水からガスを生成させ、水素同位体混合水中の重水素濃度を高めた水を得る方法である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平8-026703号公報
特開2020-138159号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、重水を含む処理水の量が増加しており、これまで以上に水素同位体混合水を含む処理水から重水等を分離できる装置や方法が望まれている。
【0006】
そこで、本発明は、処理水から重水を効率よく分離できる電解装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る電解装置は、第一開口部及び第二開口部を有するアノード室と、第三開口部及び第四開口部を有するカソード室と、第五開口部及び第六開口部を有し、かつアノード室とカソード室との間に配置され、内部にイオン交換樹脂が充填された中間室とを備え、アノード室と中間室との間に第一陽イオン交換膜及び正電極、カソード室と中間室との間に第二陽イオン交換膜及び負電極がそれぞれ設けられ、水を、第一開口部からアノード室に流入させ、第二開口部から排出させ、空気を中間室に流入させながら、重水を含む処理水を、第五開口部から中間室に流入させ、イオン交換樹脂を通過させた後、第六開口部から排出させ、中間室からカソード室に移動した移動水を中間室に循環させることを特徴とする。
【0008】
本発明に係る電解装置は、第一陽イオン交換膜に重ねて水素イオン選択透過性膜が設けられ、アノード室側から、正電極、第一陽イオン交換膜、水素イオン選択透過性膜の順に配置されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る電解装置は、処理水を第五開口部から中間室に流入させ、イオン交換樹脂を通過させた後、中間室からカソード室に移動した移動水を中間室に循環させ、この際、空気を中間室に流入させる。この電解装置により、重水を分離することができ、処理水から重水を効率よく除去することができる。
【0010】
本発明に係る電解装置では、第一陽イオン交換膜に重ねて水素イオン選択透過性膜が設けられ、アノード室側から、正電極、第一陽イオン交換膜、水素イオン選択透過性膜の順に配置することで、処理水から重水をより効率よく分離することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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