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公開番号
2024161789
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-20
出願番号
2023076812
出願日
2023-05-08
発明の名称
デマケーションコム、当該デマケーションコムを有するエスカレータ用踏段、および当該踏段を備えたエスカレータ
出願人
フジテック株式会社
,
有限会社クズハラゴム
代理人
個人
,
個人
主分類
B66B
23/12 20060101AFI20241113BHJP(巻上装置;揚重装置;牽引装置)
要約
【課題】滑落する荷物等が摺接する部分がゴム材料で形成されていながら、くし板に衝突することによる故障を可能な限り防止することができるデマケーションコムを提供する。
【解決手段】桟38を有する踏板28とライザー30とが成す角部に設けられるデマケーションコム34を、桟38の一端部に設けられたリブ120、130を有するベース部材100と、リブ120、130に重ねて設けられた滑り止め部222、232を有し、合成ゴムまたは天然ゴムからなるゴム部材200と、を含み、リブ周面とリブ周面と対向する滑り止め部222、232の対向周面の一方に溝部が、他方に前記溝部と嵌合したほぞ部が設けられていて、複数のリブ120、130およびリブ120、130各々に設けられた滑り止め部222、232、並びに複数条の桟38を含んで、踏段12のクリート36が構成されることとした。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
エスカレータを構成する踏段の本体において、前記踏段の幅方向と平行に設けられた帯状の桟が複数条立設されてなる踏面を有する踏板とライザーとが成す角部に形成された切欠き部に設けられるデマケーションコムであって、
前記桟各々の一端部にそれぞれ設けられた、板状をしたリブを複数有し、前記本体に固定されるベース部材と、
前記リブ各々の上端に重ねて設けられた複数の滑り止め部を有し、合成ゴムまたは天然ゴムからなるゴム部材と、
を含み、
前記リブのリブ周面と前記リブ周面と対向する前記滑り止め部の対向周面の一方に溝部が、他方に前記溝部と嵌合したほぞ部が設けられていて、
前記複数のリブおよび当該リブ各々に設けられた前記滑り止め部、並びに前記複数条の桟を含んで、前記踏段のクリートが構成されることを特徴とするデマケーションコム。
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【請求項2】
前記滑り止め部は、前記桟とは反対側の先端部部分が前記桟の向きに屈曲した鉤状部を有し、前記リブは前記鉤状部がかみ合ったかみ合い部を有することを特徴とする請求項1に記載のデマケーションコム。
【請求項3】
前記複数のリブは、
第1のリブ群と第2のリブ群を含み、
前記第1のリブ群を構成する第1リブ各々の前記桟とは反対側の先端は、前記第2のリブ群を構成する第2リブ各々の前記桟とは反対側の先端よりも前記幅方向、前記桟とは反対側に突出しており、
前記第1リブと前記第2リブとは、前記踏段の長さ方向に交互に配されていて、
前記第1リブの各々に設けられた前記滑り止め部の各々の先端が、当該第1リブの先端よりも前記幅方向に前記桟側へ後退していることを特徴とする請求項1に記載のデマケーションコム。
【請求項4】
前記第1リブは下方へ凹んだ凹部を有し、
当該第1リブに設けられた滑り止め部の先端部部分が前記凹部に嵌入していることを特徴とする請求項3に記載のデマケーションコム。
【請求項5】
前記ゴム部材は、前記複数の滑り止め部を連結するゴム部材基部と当該ゴム部材基部から下方へ突出した柱状突起とを有し、
前記ベース部材は、前記複数のリブを連結するベース部材基部を有し、当該ベース部材基部には、孔が開設されていて、
前記柱状突起は、前記孔に挿入された基端部と前記孔から突出し、当該孔の径よりも太い太径部とを含むことを特徴とする請求項1に記載のデマケーションコム。
【請求項6】
略長方形をした踏板とライザーとを含む本体を有する、エスカレータを構成する踏段であって、
前記本体において踏板とライザーとが成す角部に、前記踏板の全長に渡って切欠き部が形成されており、
前記切欠き部に請求項1~5のいずれか1項に記載のデマケーションコムが設けられていることを特徴とするエスカレータ用踏段。
【請求項7】
無端状に連結されて循環走行する複数の踏段を有するエスカレータであって、
前記複数の踏段の各々に請求項6に記載のエスカレータ用踏段を用いたことを特徴とするエスカレータ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、デマケーションコム、当該デマケーションコムを有するエスカレータ用踏段、および当該踏段を備えたエスカレータに関し、特に、荷物等の滑落から乗客を保護する技術に関する。
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【背景技術】
【0002】
スーツケース等の荷物を伴ったエスカレータの乗客が、不意に前記荷物を落下させてしまう場合がある。この場合、階段状に連続する踏段上を荷物が滑り落ちて(滑落して)次第に速度を増し、下方にいる乗客に勢いよく衝突してしまうことがある。
【0003】
この事態に対処するため、特許文献1では、踏段において踏板とライザーとが成す角部に設けたデマケーションコム24の表面に踏板の踏面よりも摩擦係数の大きい微細な凹凸31(特許文献1の図4A、図4B)を設けている。これによれば、滑落する荷物が凹凸31に摺接し、摩擦抵抗により荷物の滑落速度が抑制される旨記載されている(特許文献1の段落[0033])。凹凸31の具体例としては、樹脂に混ぜられたガラス繊維、または塗料に混ぜられた珪砂が挙げられている(特許文献1の段落[0032])。
【0004】
しかしながら、例えば、珪砂に摺接した荷物には擦り傷が付くおそれがある。そのため、デマケーションコム自体をゴム材料で形成することが考えられる。一般的に、ゴム材料は、他の素材との摩擦係数が比較的大きく、滑落する荷物に摩擦抵抗を与えることができる上、軟質であるため荷物に損傷を与え難いからである。
【0005】
荷物の滑落速度の抑制を目的としたものではないが、特許文献2、特許文献3には、ゴム材料で形成したデマケーションコムが開示されている(特許文献2のデマケーションコム5(図2、図3)、特許文献3のデマケーションコム5,6(第1図))。以下、特許文献2、特許文献3に記載されたデマケーションコムを「従来のデマケーションコム」と称する。
【0006】
踏板の踏面には、踏板の幅方向に長い帯状をした桟(以下、「踏板桟」と言う)が、踏板の長さ方向に列設されている。従来のデマケーションコムは、踏板桟各々の一端部にそれぞれ設けられた、踏板桟と同じ高さの桟(以下、「デマケーション桟」と言う)を有していて、複数の前記踏板桟とその各々に対応して設けられた前記デマケーション桟とで、踏段のクリートが構成されている。
【0007】
上記構成を有する従来のデマケーションコムによれば、滑落する荷物はゴム材料で形成されたデマケーション桟に摺接するため、摩擦抵抗により荷物の滑落速度が抑制されることとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2020-1854号公報
特許第5963333号公報
実開平4-77582号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、デマケーションコムは、通常の使用時において、頻繁に乗客に踏まれる。従来のデマケーションコムは、踏まれるとデマケーション桟が、踏段の長さ方向に倒れて、復元しないまま(倒れたまま)降り口側に設けられたくし板に突入し、当該くし板の歯と衝突して故障の原因となるおそれがあることが判明した。
【0010】
本発明は、滑落する荷物等が摺接する部分がゴム材料で形成されていながら、上述した故障を可能な限り防止することができるデマケーションコムを提供することを第1の目的とする。
(【0011】以降は省略されています)
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