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公開番号
2024161445
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-19
出願番号
2024134653,2020561537
出願日
2024-08-09,2019-12-20
発明の名称
抗体-薬物コンジュゲートとキナーゼ阻害剤の組み合わせ
出願人
第一三共株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
A61K
31/4745 20060101AFI20241112BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】特定の抗体-薬物コンジュゲートとキナーゼ阻害剤が組み合わされて投与されることを特徴とする、医薬組成物および治療方法を提供する。
【解決手段】下式で示される薬物リンカーと抗体とがチオエーテル結合によって結合した抗体-薬物コンジュゲートと、キナーゼ阻害剤(CDK4/6阻害剤、mTOR阻害剤、PI3K阻害剤、AKT阻害剤、ERK阻害剤、MEK阻害剤、RAF阻害剤、CDK1阻害剤、CDK2阻害剤、CHK1阻害剤など)が組み合わされて個体に投与されることを特徴とする治療方法。
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【選択図】図11
特許請求の範囲
【請求項1】
抗体-薬物コンジュゲートと、キナーゼ阻害剤が、組み合わされて投与されることを特徴とする医薬組成物であって、
該抗体-薬物コンジュゲートは、式
TIFF
2024161445000041.tif
76
170
(式中、Aは抗体との結合位置を示す)
で示される薬物リンカーと、抗体とがチオエーテル結合によって結合した抗体-薬物コンジュゲートであり、
該キナーゼ阻害剤は、CDK4/6阻害剤、mTOR阻害剤、PI3K阻害剤、AKT阻害剤、ERK阻害剤、MEK阻害剤、RAF阻害剤、CDK1阻害剤、CDK2阻害剤、CHK1阻害剤、WEE1阻害剤、PLK1阻害剤、オーロラキナーゼ阻害剤、Bcr-Abl阻害剤、Src阻害剤、EPH阻害剤、VEGFR阻害剤、KIT阻害剤、RET阻害剤、PDGFR阻害剤、FGFR阻害剤、BTK阻害剤、FLT3阻害剤、ALK阻害剤、JAK阻害剤、MET阻害剤、CSF-1R阻害剤、NTRK阻害剤、EGFR阻害剤、及びHER2阻害剤からなる群より選択される少なくとも一つである、医薬組成物。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
キナーゼ阻害剤が、CDK4/6阻害剤、mTOR阻害剤、PI3K阻害剤、RAF阻害剤、VEGFR阻害剤、KIT阻害剤、RET阻害剤、PDGFR阻害剤、FGFR阻害剤、FLT3阻害剤、ALK阻害剤、CSF-1R阻害剤、EGFR阻害剤、及びHER2阻害剤からなる群より選択される少なくとも一つである、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項3】
キナーゼ阻害剤が、CDK4/6阻害剤である、請求項2に記載の医薬組成物。
【請求項4】
CDK4/6阻害剤が、アベマシクリブ、パルボシクリブ、リボシクリブ、トリラシクリブ、G1T38、PF-06873600、TP-1287、FN-1501、若しくはKRX-0601、又はそれらの薬理上許容される塩である、請求項3に記載の医薬組成物。
【請求項5】
キナーゼ阻害剤が、mTOR阻害剤である、請求項2に記載の医薬組成物。
【請求項6】
mTOR阻害剤が、エベロリムス、シロリムス、テムシロリムス、TAK-228、CC-223、AZD8055、ダクトリシブ、アピトリシブ、ジェダトリシブ、LY3023414、PF-04691502、NVP-BGT226、若しくはPQR309、又はそれらの薬理上許容される塩である、請求項5に記載の医薬組成物。
【請求項7】
キナーゼ阻害剤が、PI3K阻害剤である、請求項2に記載の医薬組成物。
【請求項8】
PI3K阻害剤が、タセリシブ、アルペリシブ、TAK-117、GSK2636771、AZD8186、IPI-549、イデラリシブ、デュベリシブ、AMG319、ブパルリシブ、ピクチリシブ、ピララリシブ、コパンリシブ、ソノリシブ、CH5132799、ZSTK474、GDC-0077、ダクトリシブ、アピトリシブ、ジェダトリシブ、LY3023414、PF-04691502、NVP-BGT226、PQR309、KRX-0601、若しくはリゴセルチブ、又はそれらの薬理上許容される塩である、請求項7に記載の医薬組成物。
【請求項9】
キナーゼ阻害剤が、RAF阻害剤である、請求項2に記載の医薬組成物。
【請求項10】
RAF阻害剤が、レゴラフェニブ、ソラフェニブ、ベムラフェニブ、ダブラフェニブ、エンコラフェニブ、RAF265、GDC-5573、LY3009120、若しくはRO5126766、又はそれらの薬理上許容される塩である、請求項9に記載の医薬組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、特定の抗体-薬物コンジュゲートとキナーゼ阻害剤が、組み合わされて投与されることを特徴とする医薬組成物、及び/又は、特定の抗体-薬物コンジュゲートとキナーゼ阻害剤が組み合わされて個体に投与されることを特徴とする治療方法に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
がん細胞の増殖や腫瘍血管新生には、細胞内シグナル伝達の異常な活性化が関係している。キナーゼ阻害剤は、異常に活性化された細胞内シグナル伝達に関与しているキナーゼを阻害することにより、抗腫瘍効果を発揮する薬剤である。このようなキナーゼ阻害剤としては、CDK4/6阻害剤、mTOR阻害剤、PI3K阻害剤、AKT阻害剤、ERK阻害剤、MEK阻害剤、RAF阻害剤、CDK1阻害剤、CDK2阻害剤、CHK1阻害剤、WEE1阻害剤、PLK1阻害剤、オーロラキナーゼ阻害剤、Bcr-Abl阻害剤、Src阻害剤、EPH阻害剤、VEGFR阻害剤、KIT阻害剤、RET阻害剤、PDGFR阻害剤、FGFR阻害剤、BTK阻害剤、FLT3阻害剤、ALK阻害剤、JAK阻害剤、MET阻害剤、CSF-1R阻害剤、及びNTRK阻害剤を挙げることができる(非特許文献1~11)。
【0003】
がん細胞表面に発現し、かつ細胞に内在化できる抗原に結合する抗体に、細胞毒性を有する薬物を結合させた抗体-薬物コンジュゲート(Antibody-Drug Conjugate; ADC)は、がん細胞に選択的に薬物を送達できることによって、がん細胞内に薬物を蓄積させ、がん細胞を死滅させることが期待できる(非特許文献12~16)。
【0004】
抗体-薬物コンジュゲートの一つとして、抗体とトポイソメラーゼI阻害剤であるエキサテカンの誘導体を構成要素とする抗体-薬物コンジュゲートが知られている(特許文献1~8、非特許文献17~21)。
【0005】
特許文献1~8には、上記の抗体-薬物コンジュゲートを種々のがん治療剤と共に投与できることが記載されている。
【0006】
しかし、上記の抗体-薬物コンジュゲートと上記のキナーゼ阻害剤を併用した場合に、優れた併用効果を示した試験結果や、その試験結果を示唆するような科学的根拠が記載された文献は知られていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
国際公開第2014/057687号
国際公開第2014/061277号
国際公開第2015/098099号
国際公開第2015/115091号
国際公開第2015/146132号
国際公開第2015/155976号
国際公開第2015/155998号
国際公開第2018/212136号
【非特許文献】
【0008】
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Yonesaka K, et al., Int. Oncogene (2018) 141, 1682-1689 (2017).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明で使用される抗体-薬物コンジュゲート(エキサテカンの誘導体を構成要素とする抗体-薬物コンジュゲート)は、単剤でも優れた抗腫瘍効果を示すことが確認されている。しかし、作用メカニズムの異なる他の抗がん剤と組み合わせて使用することにより、がん細胞の増殖を複合的に抑制し、より優れた抗腫瘍効果を発揮し得る治療法の獲得が望まれる。
【0010】
本発明は、特定の抗体-薬物コンジュゲートとキナーゼ阻害剤が、組み合わされて投与されることを特徴とする医薬組成物、及び/又は、特定の抗体-薬物コンジュゲートとキナーゼ阻害剤が組み合わされて個体に投与されることを特徴とする治療方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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