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公開番号
2024160780
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-15
出願番号
2023076127
出願日
2023-05-02
発明の名称
レーザ溶接継手及び自動車用部材
出願人
日本製鉄株式会社
代理人
個人
,
個人
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個人
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個人
,
個人
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個人
,
個人
,
個人
主分類
B23K
26/323 20140101AFI20241108BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約
【課題】水素脆化による割れを抑制できるレーザ溶接継手と自動車用部材を提供する。
【解決手段】少なくとも1つの高強度鋼材20と、少なくとも1つの低強度鋼材10と、前記高強度鋼材20と前記低強度鋼材10とを接合する溶接金属100とを備えるレーザ溶接継手1であって、前記高強度鋼材20の引張強度が980MPa以上であり、前記低強度鋼材10の引張強度が980MPa未満であり、前記溶接金属100の終端部101を、前記溶接金属100の延在方向に沿って前記溶接金属100の末端から10mmまでの範囲としたとき、前記溶接金属100の前記終端部101は、前記低強度鋼材10のみに接することを特徴とするレーザ溶接継手1とこれを用いた自動車用部材を提供する。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
少なくとも1つの高強度鋼材と、少なくとも1つの低強度鋼材と、前記高強度鋼材と前記低強度鋼材とを接合する溶接金属とを備えるレーザ溶接継手であって、
前記高強度鋼材の引張強度が980MPa以上であり、
前記低強度鋼材の引張強度が980MPa未満であり、
前記溶接金属の終端部を、前記溶接金属の延在方向に沿って前記溶接金属の末端から10mmまでの範囲としたとき、前記溶接金属の前記終端部は、前記低強度鋼材のみに接する
ことを特徴とするレーザ溶接継手。
続きを表示(約 210 文字)
【請求項2】
前記高強度鋼材が切欠きを有し、前記終端部の少なくとも一部が前記切欠きの内部に位置する
ことを特徴とする請求項1に記載のレーザ溶接継手。
【請求項3】
前記高強度鋼材が孔を有し、前記終端部が前記孔の内部に位置する
ことを特徴とする請求項1に記載のレーザ溶接継手。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載のレーザ溶接継手を用いた自動車用部材。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザ溶接継手及び自動車用部材に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
レーザ溶接継手は、複数の鋼材を重ね合わせたり鋼材の端部同士を突き合わせたりする等して配置し、接合部にレーザビームを照射し、レーザビームを照射した部位の鋼材やフィラーを溶融させ、溶融した金属を凝固させて溶接金属を形成することで作製され、複数の鋼材が溶接金属によって接合された構造を有する。
【0003】
自動車の軽量化によるCO
2
排出量の削減や衝突安全性の向上には高強度鋼材の適用やレーザ溶接を用いた連続溶接が有効である。しかし、高強度鋼材をレーザ溶接によって接合すると、溶接金属の終端部のクレータに生じる凝固割れを起点として水素脆化による割れ(低温割れや水素脆化割れとも称する)が生じることがある。
例えば、自動車の車体の強度及び剛性の向上を目的として近年用いられている980MPa以上の高強度鋼材のレーザ溶接部には炭素が多く含まれるため、溶接金属が硬化しやすく、溶接金属の終端部に水素脆化による割れが発生しやすいという問題がある。このような割れが発生すると、主に直線状に形成される溶接金属の全長に亘って割れが伝播するため、溶接継手のせん断強度や剥離強度といった静的強度が低下するだけでなく、疲労強度も著しく低下することになる。
【0004】
溶接プロセスにおける割れ防止策としては、例えば特許文献1のように、溶接終端部の形状をJ字状とすることで、溶接割れを抑制できることが報告されているが、J字状を実現できるフランジ幅が必要になり、部材が重くなってしまうという問題がある。また特許文献2のように、溶接後に絶対湿度を低く保った環境下で、再度レーザを照射することで、低温割れの原因の一つである拡散性水素を積極的に抜く方法が報告されているが、2回の照射が必要となり、コストアップとなってしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2020/194669号
日本国特開2012-240083号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、水素脆化による割れを抑制できるレーザ溶接継手と自動車用部材を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明の一態様に係るレーザ溶接継手は、
少なくとも1つの高強度鋼材と、少なくとも1つの低強度鋼材と、前記高強度鋼材と前記低強度鋼材とを接合する溶接金属とを備えるレーザ溶接継手であって、
前記高強度鋼材の引張強度が980MPa以上であり、
前記低強度鋼材の引張強度が980MPa未満であり、
前記溶接金属の終端部を、前記溶接金属の延在方向に沿って前記溶接金属の末端から10mmまでの範囲としたとき、前記溶接金属の前記終端部は、前記低強度鋼材のみに接することを特徴とする。
(2)上記(1)に記載のレーザ溶接継手は、
前記高強度鋼材が切欠きを有し、前記終端部の少なくとも一部が前記切欠きの内部に位置してもよい。
(3)上記(1)に記載のレーザ溶接継手は、
前記高強度鋼材が孔を有し、前記終端部が前記孔の内部に位置してもよい。
(4)本発明の一態様に係る自動車用部材は、上記(1)から(3)のいずれか1項に記載のレーザ溶接継手を用いる。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係るレーザ溶接継手と自動車用部材によれば、水素脆化による割れを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
溶接金属の終端部を説明するための概略的な平面図である。
図1の溶接金属の中心線に沿って断面視した概略的な切断部端面図である。
切欠きを有する高強度鋼材を備える重ね合わせレーザ溶接継手の一例を説明するための概略的な平面図である。
図3のレーザ溶接継手を断面線A-Aで切断した切断部端面図である。
図3のレーザ溶接継手を断面線B-Bで切断した切断部端面図である。
切欠きを有する高強度鋼材を備える重ね合わせレーザ溶接継手の他の例を説明するための概略的な平面図である。
図6のレーザ溶接継手を断面線A-Aで切断した切断部端面図である。
図6のレーザ溶接継手を断面線B-Bで切断した切断部端面図である。
孔を有する高強度鋼材を備えるレーザ溶接継手の一例を説明するための概略的な平面図である。
図9のレーザ溶接継手を断面線A-Aで切断した切断部端面図である。
重ね合わせレーザ溶接継手の他の例を説明するための概略的な平面図である。
切欠きを有する高強度鋼材を備える重ねすみ肉レーザ溶接継手の一例を説明するための概略的な平面図である。
図12のレーザ溶接継手を断面線A-Aで切断した切断部端面図である。
図12のレーザ溶接継手を断面線B-Bで切断した切断部端面図である。
重ねすみ肉レーザ溶接継手の他の例を説明するための概略的な平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
現在、凝固割れに起因する水素脆化が生じる鋼材は、C量やSi量の多い超ハイテン材等が挙げられるが、自動車全体でみると使用量は多くない。また相手材は、自動車の特性から水素脆化のリスクの低い軟鋼や980MPa程度までのミドルハイテンとなることがほとんどである。また自動車部材ではスポット溶接の打点の配置などの制約から一部を切り欠くことが頻繁に行われる。
そこで、本発明者らは、水素脆化割れのリスクのある超ハイテン材とリスクの低い鋼材との重ね合わせによるレーザ溶接において、超ハイテン材を切り欠く等してレーザ溶接部の終端部を超ハイテン材を含まない位置に配置することで、凝固割れ起因の水素脆化を回避した自動車部材を作製することができるという知見を得た。
(【0011】以降は省略されています)
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