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公開番号
2024159601
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-08
出願番号
2024068301
出願日
2024-04-19
発明の名称
細胞培養液、細胞培養液の製造方法、及び細胞培養方法
出願人
キヤノン株式会社
代理人
弁理士法人谷・阿部特許事務所
主分類
C12N
1/00 20060101AFI20241031BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】成長因子の一つである線維芽細胞増殖因子を、従来よりも低濃度で用いたとしても、十分な細胞培養を行うことができる細胞培養液、細胞培養液の製造方法、及び細胞培養方法の提供。
【解決手段】線維芽細胞増殖因子(FGF)及びウルトラファインバブル(UFB)を含む細胞培養液、細胞培養液の製造方法、及び細胞培養液を用いた細胞培養方法を提供する。
【選択図】図9
特許請求の範囲
【請求項1】
線維芽細胞増殖因子(FGF)及びウルトラファインバブル(UFB)を含む細胞培養液。
続きを表示(約 740 文字)
【請求項2】
前記線維芽細胞増殖因子は、FGF1からFGF10からなるFGFファミリーから選択される請求項1に記載の細胞培養液。
【請求項3】
前記線維芽細胞増殖因子は、FGF2を含む請求項2に記載の細胞培養液。
【請求項4】
前記UFBの濃度が、100万個/mL以上である請求項1に記載の細胞培養液。
【請求項5】
前記UFBの濃度が、1億個/mL以上である請求項1に記載の細胞培養液。
【請求項6】
前記UFBの平均粒径が50nm以上220nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の細胞培養液。
【請求項7】
線維芽細胞増殖因子(FGF)及びウルトラファインバブル(UFB)を含む細胞培養液の製造方法であって、
液体中に前記UFBを生成するUFB生成工程と、
前記UFB生成工程で生成されたUFBを含有するUFB含有液と、前記線維芽細胞増殖因子とを混合することで前記細胞培養液を生成する混合工程と、
を有することを特徴とする細胞培養液の製造方法。
【請求項8】
前記UFB生成工程の前に、前記液体に気体を溶解させる気体溶解工程を更に有する請求項7に記載の細胞培養液の製造方法。
【請求項9】
前記UFB生成工程において、前記液体を液滴の状態で気体中に飛翔させることにより前記UFBを生成する請求項7に記載の細胞培養液の製造方法。
【請求項10】
前記液体を、インクジェット方式の液体吐出ヘッドから吐出させることによって、前記気体中に飛翔させる請求項9に記載の細胞培養液の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、直径が1.0μm未満のウルトラファインバブル(UFB)を含有する液体を用いた細胞培養液、特にUFB水と成長因子とを用いた細胞培養液、その細胞培養液の製造方法、及びその細胞培養液を用いた細胞培養方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
一般に動物細胞を培養する際には、アミノ酸、ビタミン、無機塩類からなる基礎培地(または培養液)に血清を添加した培養液が用いられている。さらに培養効果を促進させるためにサイトカインやホルモンといった成長因子を添加することがある。こういった成長因子は、血清の使用量を減らす役割や無血清培地を用いる培養技術においても使用され、細胞の増殖促進には不可欠である(特許文献1)。
【0003】
また、近年、直径がマイクロメートルサイズのマイクロバブル、および直径がナノメートルサイズのナノバブル等の微細なバブルの特性を応用する技術が開発されてきている。
特に、直径が1.0μm未満のウルトラファインバブル(Ultra Fine Bubble ;以下、「UFB」ともいう)については、その有用性が様々な分野において確認されている。例えば、特許文献2にあるように、細胞の分野でもUFBの適用が期待されている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開昭63-192381号
特開2021-73989号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一方、サイトカイン/ホルモンなどの低分子たんぱく質、特に成長因子の添加により十分な培養促進効果を得るためには、効果が出ない場合を考慮して高濃度の添加が必要である。しかしながら、前述の成長因子は高価であり、高濃度の使用は培養コストが嵩んでしまうのが実状である。
【0006】
そのため、成長因子を用いた培養において、効率の良い培養手法が必要とされている。
よって、本開示は、成長因子の一つである線維芽細胞増殖因子を、従来よりも低濃度で用いたとしても、十分な細胞培養を行うことができる細胞培養液を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、線維芽細胞増殖因子(FGF)及びウルトラファインバブル(UFB)を含む細胞培養液であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本開示によると、成長因子の一つである線維芽細胞増殖因子を、従来よりも低濃度で用いたとしても、十分な細胞培養を行うことができる細胞培養液を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
T-UFB製造装置の一例を示す図である。
T-UFB生成ユニット1000を示した斜視図である。
発熱素子基板1100の分解斜視図である。
本実施形態のT-UFB含有液製造装置2000における制御構成を示したブロック図である。
本実施形態のT-UFB含有液製造装置2000におけるUFB含有液の生成処理を示したフローチャートである。
T-UFBの粒度分布の測定例である。
細胞増殖活性測定(アッセイ)の試験前の細胞の培養処理のフローチャートである。
細胞増殖活性測定(アッセイ)のフローチャートである。
実施例1及び比較例1におけるATP相対発光強度と成長因子(FGF2)濃度の関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示を実施するための形態を、図面を参照して詳細に説明するが、本開示の範囲は以下に記載する実施の形態に限定されない。物性値は、特に断りのない限り、常温(25℃)における値である。詳細は後述するが、膜沸騰を利用して生成したUFBをT-UFB(Thermal-Ultra Fine Bubble)と称す。
(【0011】以降は省略されています)
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