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公開番号2024158887
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-08
出願番号2023074502
出願日2023-04-28
発明の名称親水膜及び光学部材
出願人ニデック株式会社,ニデックインスツルメンツ株式会社
代理人個人
主分類G02B 1/14 20150101AFI20241031BHJP(光学)
要約【課題】傷がつくことを抑制でき、紫外光(太陽光)が照射されると親水性を回復する機能を維持できる親水膜及び光学部材を提供する。
【解決手段】親水膜70は、複数のチタンの粒子と、複数のシリカの粒子とを含有する。親水膜70の表面粗さは、2.0nm以上7.5nm以下である。第1層20と、第1層20上に配置された第2層60とを備え、第1層20は、複数のチタンの粒子を含有し、第2層60は、複数のシリカの粒子を含有することが好ましい。チタンの粒子の平均粒子径は、15nm以上100nm以下であり、シリカの粒子の平均粒子径は、5nm以上20nm以下であることが好ましい。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
複数のチタンの粒子と、
複数のシリカの粒子と
を含有する親水膜であって、
前記親水膜の表面粗さは、2.0nm以上7.5nm以下である、親水膜。
続きを表示(約 400 文字)【請求項2】
第1層と、
前記第1層上に配置された第2層と
を備え、
前記第1層は、前記複数のチタンの粒子を含有し、
前記第2層は、前記複数のシリカの粒子を含有する、請求項1に記載の親水膜。
【請求項3】
前記チタンの粒子の平均粒子径は、15nm以上100nm以下であり、
前記シリカの粒子の平均粒子径は、5nm以上20nm以下である、請求項2に記載の親水膜。
【請求項4】
前記第1層は、バインダを更に含有し、
前記第1層中の前記チタンの粒子の含有量は、50質量%以上70質量%以下である、請求項2に記載の親水膜。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の親水膜と、
可視光を透過する透光性部材と
を備え、
前記親水膜は、前記透光性部材を被覆する、光学部材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、親水膜及び光学部材に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
野外の風雨に曝される建築物又は自動車の窓ガラスは、水滴により視認性が妨げられる。視認性が妨げられる問題の解決策の一つとして、窓ガラスの表面を親水化する手段が挙げられる。これにより、付着した水を膜状にし、水滴の付着を防止することができ、窓ガラスの視認性を確保することができる。
【0003】
しかし、親水性の部材の表面には、自動車の排気ガス又は工場の排煙に由来する有機物の汚れが付着しやすい。有機物が付着すると、水が滴状に付着し、視認性が著しく低下する。
【0004】
そこで、ガラス基材及びガラス基材上に形成された親水層を備えた親水レンズが開示されている(例えば、特許文献1)。特許文献1の親水レンズでは、親水層は光触媒活性を有する微粒子が分散したシリケート材料を含み、親水層の膜厚は30nm以下であり、微粒子の平均粒子径が30nm以下であり、かつ、親水層表面の算術平均粗さRaが0.7~1.9nmである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2018-77260号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の親水レンズを長期間使用したときに、汚れが付着して親水性の機能が低減した場合に、紫外光(太陽光)が照射されても、親水性を回復できないことがあった。具体的には、特許文献1の親水レンズを長期間使用したときに、親水層に傷がつくため、親水性を回復する機能が低下することがあった。
また、特許文献1の親水レンズを、たとえば曇りや雨の天気が続いた環境、または光がほとんど当たらない場所に設置された環境など、紫外光(太陽光)が十分に照射されない環境で使用した場合、親水性の機能回復がそもそも見込めないことがあった。
【0007】
本開示は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、傷がつくことを抑制でき、紫外光(太陽光)が照射されると親水性を回復する機能を維持できる親水膜及び光学部材を提供することにある。
また、その他の目的は、紫外光(太陽光)が十分に照射されない環境で使用しても親水性の機能をより長く維持できる親水膜及び光学部材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の例示的な親水膜は、複数のチタンの粒子と、複数のシリカの粒子とを含有する。前記親水膜の表面粗さは、2.0nm以上7.5nm以下である。
【0009】
本開示の例示的な光学部材は、上記の親水膜と、可視光を透過する透光性部材とを備える。前記親水膜は、前記透光性部材上に配置される。
【発明の効果】
【0010】
例示的な本開示によれば、傷がつくことを抑制でき、紫外光(太陽光)が照射されると親水性を回復する機能を維持できる。また、紫外光(太陽光)が照射されない環境であっても、親水性をより長く維持することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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