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公開番号
2024158347
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-08
出願番号
2023073479
出願日
2023-04-27
発明の名称
定着装置及び画像形成装置
出願人
株式会社リコー
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
G03G
15/20 20060101AFI20241031BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約
【課題】摺動シートの潤滑剤保持性と熱伝導性を改善する。
【解決手段】回転可能な無端状の定着部材(定着ベルト181)と、定着部材を加熱する熱源183と、定着部材の外周面に当接する加圧部材(加圧ローラ182)と、定着部材の内部に配置され、定着部材と加圧部材との間にニップ部Nを形成するニップ形成部材184と、ニップ形成部材184の定着部材側の表面に配設された摺動シート188と、を備え、トナー画像が形成された記録媒体(記録紙P)をニップ部Nに通して搬送することでトナー画像を加熱加圧して記録媒体に定着させる定着装置18において、摺動シート188が、記録媒体の搬送方向と直交する方向に延びた炭素繊維(緯糸188b)を有することを特徴とする。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
回転可能な無端状の定着部材と、前記定着部材を加熱する熱源と、前記定着部材の外周面に当接する加圧部材と、前記定着部材の内部に配置され、前記定着部材と前記加圧部材との間にニップ部を形成するニップ形成部材と、前記ニップ形成部材の前記定着部材側の表面に配設された摺動シートと、を備え、
トナー画像が形成された記録媒体を前記ニップ部に通して搬送することで前記トナー画像を加熱加圧して前記記録媒体に定着させる定着装置において、
前記摺動シートが、前記記録媒体の搬送方向と直交する方向に延びた炭素繊維を有することを特徴とする定着装置。
続きを表示(約 490 文字)
【請求項2】
前記摺動シートが、前記記録媒体の搬送方向に延びた経糸と、前記記録媒体の搬送方向と直交する方向に延びた緯糸を有し、前記緯糸が炭素繊維を有することを特徴とする請求項1の定着装置。
【請求項3】
前記摺動シートの前記経糸が耐熱性樹脂又はガラス繊維で構成されていることを特徴とする請求項2の定着装置。
【請求項4】
前記炭素繊維が、アクリル繊維系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維又はこれらの混合物を有することを特徴とする請求項2の定着装置。
【請求項5】
前記炭素繊維がカーボンナノチューブであることを特徴とする請求項2の定着装置。
【請求項6】
前記カーボンナノチューブが、単層又は2層以上で構成されていることを特徴とする請求項3の定着装置。
【請求項7】
前記摺動シートに、シリコーンオイル、シリコーングリース又はフッ素グリースが保持されていることを特徴とする請求項1の定着装置。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1項の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は定着装置及び画像形成装置に係り、特に定着ベルトの内面に接する摺動シートの潤滑剤保持性と熱伝導性を改善した定着装置及び画像形成装置に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置に使用する定着装置として、例えば特許文献1(特開2014-186211号公報)に記載の定着装置(QSU-DH方式)が知られている。QSU-DH方式(Quick Start-Up Direct Heating)は、ニップ形成部材と加圧部材(例えば加圧ローラ)との間に薄肉筒状の定着部材(例えば定着ベルト)を挟持し、この定着部材と加圧部材との間にニップ部を形成する。このような定着装置においては、ニップ形成部材の定着部材側に、潤滑剤を保持した摺動シートや均熱部材を配設する。
【0003】
摺動シートは繊維織物で構成されているので潤滑剤の保持性は良いが、繊維自体の特性として熱伝導性が良くない。このため定着部材の非通紙部の過熱(端部温度上昇)という課題がある。
【0004】
これに対して均熱部材は、アルミニウムや銅などで構成されて熱伝導性は良いが、均熱部材の表面が基本的に平面のため潤滑剤の保持性が良くない。潤滑剤の保持性を高めるため、均熱部材の表面をディンプル加工したり親油性コーティング処理したりすることが行われているが、これら加工、処理によってコストアップになるという課題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、摺動シートの潤滑剤保持性と熱伝導性を改善することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため、本発明の定着装置は、回転可能な無端状の定着部材と、前記定着部材を加熱する熱源と、前記定着部材の外周面に当接する加圧部材と、前記定着部材の内部に配置され、前記定着部材と前記加圧部材との間にニップ部を形成するニップ形成部材と、前記ニップ形成部材の前記定着部材側の表面に配設された摺動シートと、を備え、トナー画像が形成された記録媒体を前記ニップ部に通して搬送することで前記トナー画像を加熱加圧して前記記録媒体に定着させる定着装置において、前記摺動シートが、前記記録媒体の搬送方向と直交する方向に延びた炭素繊維を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、摺動シートの潤滑剤保持性と熱伝導性を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の一実施形態に係る画像形成装置の概略構成図である。
画像形成装置で使用する一実施形態に係る定着装置の概略構成図である。
摺動シートを定着ベルト側から見た平面図である。
摺動シートの拡大平面図である。
定着ベルトの長手方向の温度分布を示す図である。
カーボンナノチューブの(a)単層構造、(b)2層構造及び(c)4層構造を示す斜視図である。
加熱された潤滑剤から発生する微粒子の濃度を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
●画像形成装置の概要
以下、本発明を適用した画像形成装置の一例として、電子写真方式のMFP(複合機)の一実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係るMFP100の概略構成図である。このMFP100は、本体101と、自動原稿送り装置(ADF)102と、画像読取手段としてのスキャナ103と、後処理装置(フィニッシャ)104とから構成されている。
【0010】
MFP100は操作パネルを備え、当該操作パネルにより、用紙設定、コピー画質、スキャナ設定などを変更可能となっている。さらに、MFP100は、外部の例えばパーソナルコンピュータ(PC)から送信された印刷ジョブを受信して印刷することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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