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公開番号
2024157668
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-08
出願番号
2023072148
出願日
2023-04-26
発明の名称
クロスフローファンおよび冷蔵庫
出願人
ニデック株式会社
代理人
弁理士法人 佐野特許事務所
主分類
F04D
17/04 20060101AFI20241031BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約
【課題】クロスフローファンにおける軸動力が大きくなることを抑制し、且つ、PQ特性を良好とすることができる技術を提供する。
【解決手段】クロスフローファンは、軸線を中心とする周方向に配列される複数の羽根11を有するインペラを有する。前記羽根11は、前記軸線に直交する断面視において円弧状である。前記羽根11の外周角度θ1は、前記断面視において、前記羽根11の幅方向の中心を通る円弧線113と、前記羽根11の径方向外端の回転軌跡である外径円111との交点114を通る、前記円弧線113の接線115と前記外径円111の接線116とがなす角である。前記羽根11の外周角度θ1は、27.5°以上、32.5°以下である。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
軸線を中心とする周方向に配列される複数の羽根を有するインペラを有し、
前記羽根は、前記軸線に直交する断面視において円弧状であり、
前記羽根の外周角度は、前記断面視において、前記羽根の幅方向の中心を通る円弧線と、前記羽根の径方向外端の回転軌跡である外径円との交点を通る、前記円弧線の接線と前記外径円の接線とがなす角であり、
前記羽根の外周角度は、27.5°以上、32.5°以下である、クロスフローファン。
続きを表示(約 760 文字)
【請求項2】
前記インペラが内部に配置され、吸気口および排気口を有する筐体を有し、
前記吸気口は、前記筐体の前記軸線と直交する第1方向の一方側に向けて開口し、
前記排気口は、前記筐体の、前記軸線および前記第1方向と直交する第2方向の一方側に向けて開口する、請求項1に記載のクロスフローファン。
【請求項3】
前記筐体は、前記インペラを互いの間に配置する舌部およびスクロール部を有し、
前記断面視において、前記舌部の前記吸気口を構成する側の端部の周方向角度が0°であるとした場合に、前記スクロール部の前記吸気口を構成する側の端部の周方向角度は135°である、請求項2に記載のクロスフローファン。
【請求項4】
前記スクロール部は、
前記スクロール部の前記吸気口を構成する側の端部を含む湾曲面部と、
前記湾曲面部と繋がる平面部と、
を有し、
前記断面視において、
前記湾曲面部と前記平面部との境界の周方向角度は270°であり、
前記舌部の前記排気口を構成する側の端部の周方向角度は335°である、請求項3に記載のクロスフローファン。
【請求項5】
前記羽根の内周角度は、前記断面視において、前記円弧線と、前記羽根の径方向内端の回転軌跡である内径円との交点を通る、前記円弧線の接線と前記内径円の接線とがなす角であり、
前記羽根の内周角度は、90°である、請求項1に記載のクロスフローファン。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載のクロスフローファンと、
前記クロスフローファンによって送風される冷気を生成する冷却器と、
を有する、冷蔵庫。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、クロスフローファンおよび冷蔵庫に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、クロスフローファンにおける外周の羽根角度を、流体が羽根に流入する平均角度と一致させることによって、クロスフローファンの効率を最大化できることが知られる。従来においては、羽根の外周角度を50°~70°とすることが多い。なお、クロスフローファンにおいては、軸動力を小さく抑えることができると、効率を高めることができる。
【0003】
また、従来、自動車用及び家庭用室内機に使用されるクロスフローファンの性能を向上させたケーシングと羽根車の組合わせ構造が知られる(例えば特許文献1参照)。当該組合わせ構造は、スクロール部の巻き角を140°~185°に大きくしてなる高圧型のクロスフローファンの構造を開示する。クロスフローファンのケーシングは、拡がり率を9°~10.5°に設定すると共にケーシングの吹出口角度を0°~10°に設定し、一方、羽根車の羽根外周角度を21°~22°に設定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2001-20892号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
クロスフローファンの開発の中で、羽根の外周角度が45°以上になった場合に、流体の流入角度と合わず、クロスフローファンの効率が低下することがあった。また、この際、吸気口において逆流が生じ、PQ(風量-静圧)特性にも低下がみられた。
【0006】
本開示は、クロスフローファンにおける軸動力が大きくなることを抑制し、且つ、PQ特性を良好とすることができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の例示的なクロスフローファンは、軸線を中心とする周方向に配列される複数の羽根を有するインペラを有する。前記羽根は、前記軸線に直交する断面視において円弧状である。前記羽根の外周角度は、前記断面視において、前記羽根の幅方向の中心を通る円弧線と、前記羽根の径方向外端の回転軌跡である外径円との交点を通る、前記円弧線の接線と前記外径円の接線とがなす角である。前記羽根の外周角度は、27.5°以上、32.5°以下である。
【0008】
本開示の例示的な冷蔵庫は、上記構成のクロスフローファンと、前記クロスフローファンによって送風される冷気を生成する冷却器と、を有する。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、クロスフローファンにおける軸動力が大きくなることを抑制し、且つ、PQ特性を良好とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、本開示の実施形態に係る冷蔵庫の概略の構成を示す図である。
図2は、本開示の実施形態に係るクロスフローファンの概略の構成を示す斜視図である。
図3は、図2のIII-III位置における断面を示す概略断面図である。
図4は、図3に示す羽根の断面を拡大して示した図である。
図5は、筐体に設定される周方向角度について説明するための図である。
図6は、シミュレーション時のクロスフローファンの配置を示す模式図である。
図7は、羽根11の外周角度が30°、風量が動作点の風量である場合の風の流れのシミュレーション結果を示す図である。
図8は、シミュレーションにより得られた羽根の外周角度と軸動力との関係を示す棒グラフである。
図9は、シミュレーションにより得られた羽根の外周角度と、圧力および効率との関係を示す折れ線グラフである。
図10Aは、羽根の外周角度が25°、風量が動作点風量である場合の流速ベクトルの分布を示す図である。
図10Bは、羽根の外周角度が30°、風量が動作点風量である場合の流速ベクトルの分布を示す図である。
図10Cは、羽根の外周角度が35°、風量が動作点風量である場合の流速ベクトルの分布を示す図である。
図10Dは、羽根の外周角度が40°、風量が動作点風量である場合の流速ベクトルの分布を示す図である。
図11Aは、筐体の上方から見た流速のY方向成分の分布を示す図で、羽根の外周角度が25°、風量が動作点風量である場合のシミュレーション結果である。
図11Bは、筐体の上方から見た流速のY方向成分の分布を示す図で、羽根の外周角度が30°、風量が動作点風量である場合のシミュレーション結果である。
図11Cは、筐体の上方から見た流速のY方向成分の分布を示す図で、羽根の外周角度が35°、風量が動作点風量である場合のシミュレーション結果である。
図11Dは、筐体の上方から見た流速のY方向成分の分布を示す図で、羽根の外周角度が40°、風量が動作点風量である場合のシミュレーション結果である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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