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公開番号2024156775
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-06
出願番号2024122424,2022167796
出願日2024-07-29,2022-10-19
発明の名称ゲームプログラム、情報処理システム、情報処理装置、および、ゲーム処理方法
出願人任天堂株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類A63F 13/5372 20140101AFI20241029BHJP(スポーツ;ゲーム;娯楽)
要約【課題】仮想空間における視認性の低い領域と視認性が確保された領域とをイベントの発生に応じて動的に変更する。
【解決手段】情報処理システムは、ゲーム処理に基づいて所定のイベントが発生した場合に、仮想空間内に対象範囲を設定する。情報処理システムは、仮想空間の描画を行う描画処理において、仮想空間内の少なくとも一部の地形オブジェクトについて、対象範囲に含まれる部分を、仮想空間内に設定された光源を反映して描画させ、対象範囲に含まれない部分を、所定の色によって、または、明るさを下げて描画する。
【選択図】図17
特許請求の範囲【請求項1】
情報処理装置のコンピュータに、
ゲーム処理に基づいて所定のイベントが発生した場合に、仮想空間内に対象範囲を設定させ、
前記仮想空間の描画を行う描画処理において、前記仮想空間内の少なくとも一部の地形オブジェクトについて、前記対象範囲に含まれる部分を、前記仮想空間内に設定された光源を反映して描画させ、前記対象範囲に含まれない部分を、所定の色によって、または、明るさを下げて描画させる、
ゲームプログラム。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
前記コンピュータに、前記描画処理において、
前記少なくとも一部の地形オブジェクトに関して、画素ごとに、当該地形オブジェクトのうち当該画素に対応する位置が前記対象範囲に含まれるか否かを少なくとも示すマスクデータを生成させ、
前記マスクデータにおいて前記少なくとも一部の地形オブジェクトの位置が前記対象範囲に含まれることが示される画素については、前記光源を反映してフレームバッファへの描画を行わせ、
前記マスクデータにおいて前記少なくとも一部の地形オブジェクトの位置が前記対象範囲に含まれないことが示される画素については、前記所定の色によって、または、明るさを下げて前記フレームバッファへの描画を行わせる、
請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記描画処理は、ディファードレンダリングに基づいた描画処理であって、
前記コンピュータに、前記描画処理において、
第1の段階において、前記仮想空間内の少なくとも一部の地形オブジェクトについてGバッファおよび深度バッファへの書き込みを行わせ、
第2の段階において、画素ごとに、当該画素に対応する位置と、前記深度バッファに記憶された深度値と、前記対象範囲とに基づいて、前記マスクデータを生成させ、
第3の段階において、少なくとも前記Gバッファに記憶されるデータと、前記マスクデータとに基づいて前記フレームバッファへの描画を行わせる、
請求項2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記コンピュータにさらに、前記描画処理において、
前記第1の段階において、所定のオブジェクトについて、前記Gバッファおよび前記深度バッファへの書き込みを画素ごとに行わせるとともに、当該オブジェクトに対応する画素について前記マスクデータの適用を除外することを示す除外マスクデータを生成させ、
前記第3の段階において、前記除外マスクデータが示す画素について、前記少なくとも一部の地形オブジェクトのうち前記対象範囲に含まれない部分と前記所定のオブジェクトとを区別して視認することができる方法で描画を行わせる、
請求項3に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記マスクデータは、前記所定の色が描画される度合い、または、前記明るさを下げる度合いを画素ごとに示すデータであって、
前記コンピュータに、前記描画処理において、
前記光源を反映して算出される画素値に対して、前記度合いに応じて前記所定の色を合成した画素値、または、当該度合いに応じて明るさを下げた画素値を前記フレームバッファに書き込ませる、
請求項2に記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記仮想空間内には、前記光源として少なくとも、前記仮想空間内の位置によらず所定の明るさが設定される光源が設定される、
請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項7】
前記コンピュータに、
前記所定のイベントの発生に応じて、前記対象範囲の基準となる点を前記仮想空間内に設定させ、
前記基準となる点からの距離に基づいて、当該距離がしきい値以下となる範囲が含まれるように前記対象範囲を設定させる、
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のゲームプログラム。
【請求項8】
前記コンピュータに、
前記所定のイベントの発生に応じて前記基準となる点が設定された後、前記しきい値を時間経過に応じて増加させることで前記対象範囲を拡大させる、
請求項7に記載のゲームプログラム。
【請求項9】
前記コンピュータに、
前記所定のイベントの発生に応じてさらに点光源を前記仮想空間内に設置させる、
請求項7に記載のゲームプログラム。
【請求項10】
前記イベントは、所定のアイテムが前記仮想空間内に配置されるイベントであり、
前記コンピュータに、
前記所定のアイテムが配置された位置に基づいて、前記基準となる点の位置を設定させる、
請求項7に記載のゲームプログラム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、仮想空間を描画するためのゲームプログラム、情報処理システム、情報処理装置、および、ゲーム処理方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、仮想空間において、視認性の低い領域(例えば、暗く表示される領域)を、光源となるアイテムを用いて探索するゲームを実行するゲーム装置がある(例えば、非特許文献1参照)。上記ゲームにおいては、ゲームフィールドにおける暗い領域(例えば、洞窟内の領域)においてプレイヤキャラクタが例えばたいまつ等の光源となるアイテムを持つことにより、プレイヤキャラクタの周囲を明るくして視認性を確保することができる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド:任天堂公式ガイドブック」、小学館、2017年5月11日、p211
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のゲームにおいては、光源が設定された結果としてその周囲が明るくなるだけであって、仮想空間における所望の範囲に対して明るさが確保されるようにするものではなかった。
【0005】
それ故、本発明の目的は、仮想空間における視認性の低い領域と視認性が確保された領域とをゲーム処理に基づいて動的に変更することができるゲームプログラム、情報処理システム、情報処理装置、および、ゲーム処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決すべく、本発明は、以下の(1)~(13)の構成を採用した。
【0007】
(1)
本発明の一例は、情報処理装置のコンピュータに、次の処理を行わせるゲームプログラムである。
・ゲーム処理に基づいて所定のイベントが発生した場合に、仮想空間内に対象範囲を設定する処理
・仮想空間の描画を行う描画処理において、仮想空間内の少なくとも一部の地形オブジェクトについて、対象範囲に含まれる部分を、仮想空間内に設定された光源を反映して描画し、対象範囲に含まれない部分を、所定の色によって、または、明るさを下げて描画する処理
【0008】
上記(1)の構成によれば、仮想空間における視認性の低い領域(すなわち、対象範囲外の領域)と視認性が確保された領域(すなわち、対象範囲内の領域)とをゲーム処理に基づいて動的に変更することができる。
【0009】
(2)
上記(1)の構成において、コンピュータは、描画処理において、少なくとも一部の地形オブジェクトに関して、画素ごとに、当該地形オブジェクトのうち当該画素に対応する位置が対象範囲に含まれるか否かを少なくとも示すマスクデータを生成してもよい。また、コンピュータは、描画処理において、マスクデータにおいて少なくとも一部の地形オブジェクトの位置が対象範囲に含まれることが示される画素については、光源を反映してフレームバッファへの描画を行ってもよい。コンピュータは、描画処理において、マスクデータにおいて少なくとも一部の地形オブジェクトの位置が対象範囲に含まれないことが示される画素については、所定の色によって、または、明るさを下げてフレームバッファへの描画を行ってもよい。
【0010】
上記(2)の構成によれば、マスクデータを用いることによって、対象範囲外が視認不可能または視認困難な態様とする描画処理を容易に行うことができる。
(【0011】以降は省略されています)

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