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公開番号2024156284
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-06
出願番号2023070620
出願日2023-04-24
発明の名称振動抑制装置の動作診断システム
出願人日本製鉄株式会社
代理人アセンド弁理士法人
主分類B61F 5/24 20060101AFI20241029BHJP(鉄道)
要約【課題】一年を通して起動後直ちに振動抑制装置の動作診断を行うことができる動作診断システムを提供する。
【解決手段】動作診断システム(100)は、電動アクチュエータ(5)と加速度センサ(6)と制御装置(7)と温度センサ(9)とを備える。アクチュエータ(5)は振動抑制装置として車体(3)と台車(2)とに接続される。加速度センサ(6)は車体(3)に生じる振動加速度を検出する。制御装置(7)はアクチュエータ(5)に駆動信号を出力してアクチュエータ(5)を作動させる。温度センサ(9)はアクチュエータ(5)の温度を検出する。制御装置(7)は、鉄道車両(1)の走行前点検のとき、温度センサ(9)で検出した温度の値が閾値未満である場合、アクチュエータ(5)に対し標準の動力値よりも大きい動力値に対応する第2駆動信号を出力し、その後、加速度センサ(6)で検出した振動加速度の値が閾値未満であれば異常と判定する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
鉄道車両において台車に支持された車体の振動を抑制する振動抑制装置の動作診断システムであって、
前記振動抑制装置として、前記車体と前記台車とに接続され、前記車体を加振するように伸縮する電動アクチュエータと、
前記電動アクチュエータの伸縮方向において前記車体に生じる振動加速度を検出する加速度センサと、
前記電動アクチュエータの動作を制御する制御装置であって、前記電動アクチュエータに対し駆動信号を出力して前記電動アクチュエータを作動させる前記制御装置と、
前記電動アクチュエータの温度を検出する温度センサと、を備え、
前記制御装置は、前記鉄道車両の走行前点検のとき、
前記温度センサで検出した温度を取得する温度取得処理と、
前記取得した温度の値と温度に関する所定の閾値とを比較する温度比較処理と、
前記取得した温度の前記値が温度に関する前記閾値以上である場合、前記電動アクチュエータに対し走行前点検で用いる標準の動力値に対応する第1駆動信号を出力し、前記取得した温度の前記値が温度に関する前記閾値未満である場合、前記電動アクチュエータに対し前記標準の動力値よりも大きい動力値に対応する第2駆動信号を出力する信号出力処理と、
前記加速度センサで検出した振動加速度を取得する加速度取得処理と、
前記取得した振動加速度の値と振動加速度に関する所定の閾値とを比較し、前記取得した振動加速度の前記値が振動加速度に関する前記閾値未満であれば異常と判定する判定処理と、を実行するように構成される、振動抑制装置の動作診断システム。
続きを表示(約 410 文字)【請求項2】
請求項1に記載の振動抑制装置の動作診断システムであって、
前記温度センサは、前記電動アクチュエータの内部に設けられる、振動抑制装置の動作診断システム。
【請求項3】
請求項1に記載の振動抑制装置の動作診断システムであって、
前記制御装置は回路基板を含み、
前記温度センサは、前記回路基板上に設けられる、振動抑制装置の動作診断システム。
【請求項4】
請求項1に記載の振動抑制装置の動作診断システムであって、
温度に関する前記閾値は、5℃である、振動抑制装置の動作診断システム。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の振動抑制装置の動作診断システムであって、
前記信号出力処理において、前記標準の動力値よりも大きい前記動力値は、前記標準の動力値の1.5~2.5倍である、振動抑制装置の動作診断システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、振動抑制装置の動作診断システムに関し、より詳細には、鉄道車両に用いられる振動抑制装置の動作診断システムに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
鉄道車両は、台車と、車体とを備える。台車は、通常、車体の前側及び後側にそれぞれ配置されて、車体を支持する。鉄道車両が線路を走行する際、車体は振動する。例えば、車体が左右方向に振動することにより、台車に対して車体が動揺(ヨーイング)し、乗り心地が悪くなる。過剰な動揺を防止するため、車体の振動を抑制する振動抑制装置が鉄道車両に設けられる。振動抑制装置として、車体と台車とに接続され、車体を加振するように伸縮するアクチュエータが用いられる。車体の左右方向の振動を打ち消すようにアクチュエータが伸縮することにより、振動を抑制することができる。
【0003】
日常、鉄道車両が安全に走行できるように、走行前点検が実施される。走行前点検のとき、振動抑制装置の動作診断が行われる。例えば、特許第4211268号公報(特許文献1)には、振動抑制装置の診断装置が記載されている。この診断装置は、鉄道車両の停止中に振動抑制装置が適切に作動するか否かを診断する。特許文献1の診断装置では、振動抑制装置として、空気圧アクチュエータが用いられる。また、特許文献1には、振動抑制装置として、電動アクチュエータを採用できることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第4211268号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、振動抑制装置として用いられるアクチュエータは、空気圧アクチュエータよりも電動アクチュエータの方が主流となっている。電動アクチュエータは、空気圧アクチュエータに比べて応答性に優れるからである。
【0006】
しかしながら、電動アクチュエータを用いた振動抑制装置の場合、走行前点検のとき、電動アクチュエータの起動後しばらくの間、電動アクチュエータから推力が出なくて、振動抑制装置の動作診断を行うことができない事態が時折生じる。このような事態は、一年のうちで冬季に頻発する。
【0007】
本開示の目的は、鉄道車両の走行前点検のとき、一年を通して起動後直ちに振動抑制装置の動作診断を行うことができる、振動抑制装置の動作診断システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示に係る動作診断システムは、鉄道車両において台車に支持された車体の振動を抑制する振動抑制装置の動作診断システムである。当該動作診断システムは、電動アクチュエータと、加速度センサと、制御装置と、温度センサとを備える。電動アクチュエータは、振動抑制装置として、車体と台車とに接続される。電動アクチュエータは、車体を加振するように伸縮する。加速度センサは、電動アクチュエータの伸縮方向において車体に生じる振動加速度を検出する。制御装置は、電動アクチュエータの動作を制御する。制御装置は、電動アクチュエータに対し駆動信号を出力して電動アクチュエータを作動させる。温度センサは、電動アクチュエータの温度を検出する。制御装置は、鉄道車両の走行前点検のとき、温度取得処理と、温度比較処理と、信号出力処理と、加速度取得処理と、判定処理とを実行するように構成される。温度取得処理は、温度センサで検出した温度を取得する。温度比較処理は、取得した温度の値と温度に関する所定の閾値とを比較する。信号出力処理は、取得した温度の値が温度に関する閾値以上である場合、電動アクチュエータに対し走行前点検で用いる標準の動力値に対応する第1駆動信号を出力する。信号出力処理は、取得した温度の値が温度に関する閾値未満である場合、電動アクチュエータに対し標準の動力値よりも大きい動力値に対応する第2駆動信号を出力する。加速度取得処理は、加速度センサで検出した振動加速度を取得する。判定処理は、取得した振動加速度の値と振動加速度に関する所定の閾値とを比較し、取得した振動加速度の値が閾値未満であれば異常と判定する。
【発明の効果】
【0009】
本開示に係る動作診断システムによれば、鉄道車両の走行前点検のとき、一年を通して起動後直ちに振動抑制装置の動作診断を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、本実施形態に係る振動抑制装置の動作診断システムを含む鉄道車両の一例を示す模式図である。
図2は、本実施形態に係る動作診断システムにおいて制御装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3は、本実施形態に係る動作診断システムにおいて制御装置が実行する処理を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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