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公開番号2024155858
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-31
出願番号2024068029
出願日2024-04-19
発明の名称短いセルロース短繊維からなるコアスパン糸およびその製造方法
出願人サンコ テキスタイル イスレットメレリ サン ベ ティク エーエス,SANKO TEKSTIL ISLETMELERI SAN. VE TIC. A.S.
代理人弁理士法人三栄国際特許事務所
主分類D02G 3/36 20060101AFI20241024BHJP(糸;糸またはロープの機械的な仕上げ;整経またはビーム巻き取り)
要約【課題】本発明は、典型的には糸及びファブリックのリサイクルから得られる短いセルロース、例えば綿の短繊維を使用した糸、及び前記糸の製造方法を提供する。
【解決手段】フィラメントコアと短繊維鞘とを含む糸であって、前記短繊維鞘は、少なくとも95重量%が第1繊維と第2繊維の混合物を含むか、又は前記混合物からなり、前記第1繊維は天然セルロース繊維であり、前記第2繊維は再生セルロース繊維であり、以下の特徴を有する。前記第1繊維と第2繊維の重量比は70/30~80/20の範囲であり、前記鞘の繊維の平均長さは10~25mmの範囲であり、前記鞘の繊維の5%(n)指数は25mm~40mmである。さらに、前記鞘の短繊維含有量SFC(n)は30%~70%であり、前記フィラメントコアは複数のポリエステルフィラメントを含んでいる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
フィラメントコアと短繊維鞘とを含む糸であって、
前記短繊維鞘は、第1繊維と第2繊維の混合物が少なくとも95重量%含まれているか、又は前記混合物から構成されており、前記第1繊維は天然セルロース繊維であり、前記第2繊維は再生セルロース繊維であり、
前記第1繊維と前記第2繊維の重量比は70/30~80/20の範囲であり、
前記鞘の繊維の平均長さは10~25mmの範囲であり、
前記鞘の前記繊維の5%(n)指数は25mm~40mmであり、
前記鞘の短繊維含有量SFC(n)は30%~70%であり、前記フィラメントコアは複数のポリエステルフィラメントを含むことを特徴とする糸。
続きを表示(約 730 文字)【請求項2】
請求項1に記載の糸であって、前記フィラメントコアの前記ポリエステルフィラメントの破断時の伸びは、DINIS0 2062に従って測定して、5%~15%の範囲であることを特徴とする糸。
【請求項3】
請求項1に記載の糸であって、前記天然セルロース繊維はリサイクル綿繊維であることを特徴とする糸。
【請求項4】
請求項1に記載の糸であって、前記再生セルロース繊維の平均長さと前記第1繊維の平均長さの比は、1.5~3.8であることを特徴とする糸。
【請求項5】
請求項1に記載の糸であって、前記フィラメントコアが、ドラフトが2.0~4.0のエラストマーフィラメントを含むことを特徴とする糸。
【請求項6】
請求項1に記載の糸であって、前記ポリエステルフィラメントが1.5~2.5のドラフトを有することを特徴とする糸。
【請求項7】
請求項1に記載の糸であって、前記ポリエステルフィラメントがテクスチャードフィラメントであることを特徴とする糸。
【請求項8】
請求項1に記載の糸であって、前記フィラメントコアの前記ポリエステルフィラメントの量は、前記糸の重量の10%~30%の範囲であることを特徴とする糸。
【請求項9】
請求項1に記載の糸であって、前記ポリエステルフィラメントの全体の番手は、50~150デニールであることを特徴とする糸。
【請求項10】
請求項1に記載の糸であって、前記フィラメントコアと前記短繊維鞘とは、リング紡績によって結合されていることを特徴とする糸。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、糸製造の分野に関する。より詳細には、本発明は、典型的には糸およびファブリックのリサイクルから得られる短いセルロース、例えば綿の短繊維を使用した糸、および前記糸の製造方法に関する。本発明はまた、綿織物のリサイクル方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
天然繊維の生産にはコストがかかり、環境への影響もあるため、繊維の廃棄物から天然繊維をリサイクルして再利用する方法が開発されてきた。顕著な例としては、廃棄された繊維、特にファブリックや糸の廃棄物から綿をリサイクルして、リサイクル綿繊維を得る方法が挙げられる。
【0003】
既知のファブリックおよび糸のリサイクルプロセスには、一般に、ファブリックを機械的に分解して、新しい糸を紡ぐために使用できる緩い繊維にすることが含まれる。このプロセスでは、金属ピンを備えた回転ドラムなどによってファブリックを分解する機械が使用される。糸の繊維に機械的負荷がかかると、元の繊維がより短い繊維に切断される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
リサイクル綿繊維の問題点は、短い繊維が含まれているため、糸の製造、特にデニム生産用のリング紡績機には不適切であるか、又はあまり適していないことである。未使用綿の短繊維は、リサイクル綿繊維よりも長い繊維が多く含まれている。例えば、(1本の糸の繊維全体を考慮すると)、未使用綿の平均長さL(n)は通常20mmを超えるが、リサイクル綿の短繊維の平均長さL(n)は通常15mm未満の6~15mm、より一般的には9~12mmである。
【0005】
そのため、リング紡績による糸製造において、リサイクル(短)綿繊維を適切に使用することは困難である。
【0006】
綿繊維の長さが短いと、糸の強度が低くなりすぎてファブリックの品質が悪くなり、また、糸製造機械で複合繊維が破損して糸に加工できない場合もある。そのため、リサイクル綿繊維を未使用綿繊維と混合することにより、最終的な糸に、未使用綿などの100%未使用天然繊維を含む糸の許容できる機械的特性と、かさばりや外観などの物理的特性を付与している。糸に含まれる未使用綿繊維(CO)とリサイクル綿繊維(RCO)の重量比は、糸の生産技術によって異なる。通常、オープンエンド糸は最大100%のリサイクル綿で構成されるが、リングスパン糸ではRCO含有量は40%(重量比)を超えず、一般的にCO/RCOの重量比は70/30~90/10の範囲である。
【0007】
ポリエステルの長繊維および繊維を使用して、リサイクル綿繊維を含む糸の機械的特性を改善することも提案されている。一つの形態では、ポリエステル短繊維を綿繊維と混合してから糸に紡ぐが、これらの糸は、ポリエステルが存在するため、容易に染色できず、外観が悪く、綿らしくない外観になるという欠点がある。
リサイクル綿鞘内のコアフィラメントとしてポリエステル長繊維が設けられた実施形態では、必然的にリサイクル綿繊維の含有量が低いという上記の欠点がある。さらに、リサイクル綿繊維鞘は、引き伸ばされたり張力がかかったりすると簡単に破れてしまうため、特にこの問題を解決することができなかった。
【0008】
従って、このような従来技術の問題を解決し、綿繊維が全てリサイクル繊維であり、リングスパン糸であり、外観が良好で、機械的特性が良好から優れている糸を提供する必要がある。
【0009】
本発明の1つの目的は、綿繊維の全てがリサイクルされた糸を提供することであり、かつ、この糸は、短い綿繊維であり、良好もしくは優れた機械的特性と、未使用の綿繊維を含む糸のような外観および様相とを有するものである。
本発明の他の目的は、弾性および伸縮性を有する短繊維綿を含む、コアスパン糸を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記目的は、請求項1に記載の本発明の糸によって達成される。
本発明はまた、請求項13および16に記載の、リサイクルされたすなわち短い長さの綿繊維を含む、鞘を有するコアスパン糸の製造方法に関する。本発明のさらなる目的は、請求項12に記載の短繊維の混合物である。
特に、本発明は、添付の独立請求項に記載の糸および関連する製造方法に関するものであり、好ましい態様は従属請求項に記載されている。
(【0011】以降は省略されています)

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