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公開番号2024155788
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-31
出願番号2024065176
出願日2024-04-15
発明の名称イオン交換性層状珪酸塩粒子の製造方法、オレフィン重合用触媒成分の製造方法、オレフィン重合用触媒の製造方法、オレフィン重合体の製造方法、及びイオン交換性層状珪酸塩粒子
出願人日本ポリプロ株式会社
代理人弁理士法人グランダム特許事務所
主分類C01B 33/40 20060101AFI20241024BHJP(無機化学)
要約【課題】高活性なオレフィン重合用触媒成分を製造する。
【解決手段】次の工程(1)、工程(2)及び工程(3)を含む、イオン交換性層状珪酸塩粒子の製造方法。
工程(1):イオン交換性層状珪酸塩、溶媒、下記特性(a)を有する少なくとも1種の化合物[I]、及び下記特性(b)を有する少なくとも1種の化合物[II]を含むスラリーを調製する工程。
特性(a):20℃で固体であり、前記化合物[I]を1g溶解させる際に要する前記溶媒の量が、30mL以上である。
特性(b):20℃で固体であり、前記化合物[II]を1g溶解させる際に必要とする前記溶媒の量が、30mL未満である。
工程(2):前記工程(1)で調製した前記スラリーを造粒し、イオン交換性層状珪酸塩複合粒子を得る工程。
工程(3):前記工程(2)で得られた前記イオン交換性層状珪酸塩複合粒子に含まれる金属成分の少なくとも一部を溶出させる工程。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
次の工程(1)、工程(2)及び工程(3)を含む、イオン交換性層状珪酸塩粒子の製造方法。
工程(1):イオン交換性層状珪酸塩、溶媒、下記特性(a)を有する少なくとも1種の化合物[I]、及び下記特性(b)を有する少なくとも1種の化合物[II]を含むスラリーを調製する工程。
特性(a):20℃で固体であり、前記化合物[I]を1g溶解させる際に要する前記溶媒の量が、30mL以上である。
特性(b):20℃で固体であり、前記化合物[II]を1g溶解させる際に必要とする前記溶媒の量が、30mL未満である。
工程(2):前記工程(1)で調製した前記スラリーを造粒し、イオン交換性層状珪酸塩複合粒子を得る工程。
工程(3):前記工程(2)で得られた前記イオン交換性層状珪酸塩複合粒子に含まれる金属成分の少なくとも一部を溶出させる工程。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記スラリー中の前記溶媒を除く成分の合計を100質量%として、
前記化合物[I]は4質量%~76質量%であり、
前記化合物[II]は4質量%~76質量%であり、
前記化合物[I]と前記化合物[II]の合計は8質量%~80質量%である、請求項1に記載のイオン交換性層状珪酸塩粒子の製造方法。
【請求項3】
前記工程(1)において前記化合物[I]は、無機塩、無機酸化物、無機水酸化物、及び、金属単体からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1又は請求項2に記載のイオン交換性層状珪酸塩粒子の製造方法。
【請求項4】
前記工程(1)において、前記化合物[I]は、平均粒子径0.3μm~100.0μmの粒子である、請求項1又は請求項2に記載のイオン交換性層状珪酸塩粒子の製造方法。
【請求項5】
前記工程(1)において、前記化合物[I]が、塩類(水酸化物を含む)、及び酸化物からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1又は請求項2に記載のイオン交換性層状珪酸塩粒子の製造方法。
【請求項6】
前記工程(1)において、前記化合物[II]が、塩類である、請求項1又は請求項2に記載のイオン交換性層状珪酸塩粒子の製造方法。
【請求項7】
前記工程(1)において前記化合物[II]が、リチウムイオン、ナトリウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン、及び鉄イオンからなる群より選択される少なくとも1種の陽イオンを含む塩である、請求項1又は請求項2に記載のイオン交換性層状珪酸塩粒子の製造方法。
【請求項8】
前記工程(3)は、前記工程(2)で得られた前記イオン交換性層状珪酸塩複合粒子と酸類とを接触させる、請求項1又は請求項2に記載のイオン交換性層状珪酸塩粒子の製造方法。
【請求項9】
請求項1又は請求項2に記載の製造方法により得られるイオン交換性層状珪酸塩粒子を用いる、オレフィン重合用触媒成分の製造方法。
【請求項10】
請求項1又は請求項2に記載の製造方法により得られるイオン交換性層状珪酸塩粒子と、
下記成分[B]、及び成分[C]を接触させる工程を有する、オレフィン重合用触媒の製造方法。
成分[B]:遷移金属化合物
成分[C]:有機アルミニウム化合物
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、イオン交換性層状珪酸塩粒子の製造方法、オレフィン重合用触媒成分の製造方法、オレフィン重合用触媒の製造方法、オレフィン重合体の製造方法、及びイオン交換性層状珪酸塩粒子に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
イオン交換性層状珪酸塩、例えば粘土鉱物は、吸着材や触媒、触媒担体等に広く用いられている。これらの用途における性能に与える因子は様々なものがあるが、細孔容積や細孔分布、比表面積はとりわけ大きな影響を与える。例えば、特許文献1では、吸着材として、特定の細孔分布をもつ粘土鉱物が例示されている。
また、粘土又は粘土鉱物をオレフィン重合用触媒成分として利用した触媒の存在下に、オレフィンを重合してオレフィン重合体を製造することは公知である(例えば、特許文献2)。
【0003】
また、酸処理や塩類処理を行ったイオン交換性層状化合物を成分として含むオレフィン重合用触媒も知られている(例えば、特許文献3)。
特許文献4では、オレフィン重合用触媒及び触媒担体として特定の細孔分布をもつ粘土鉱物が開示されている。
【0004】
一方、イオン交換性層状珪酸塩からなる固体の細孔分布を制御する方法として、例えば特許文献5では、粘土鉱物に含有されるSiO

結晶成分を非晶化することにより、細孔構造を制御している。しかし、この方法では、触媒活性を持たないSiO

成分を含有させることになり、触媒活性の低下が懸念される。
【0005】
特許文献6では、スラリー中で実質的に不溶性の塩である炭酸カルシウムや炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム等を含む状態で乾燥造粒を行った後、酸と反応させ炭酸ガスを発生させること等により細孔構造を制御している。特許文献6の技術では、水銀圧入法による細孔容積測定によって、細孔直径2μm~10μmの範囲の細孔容積が増大していることが確認できる。しかし、特許文献6の方法では、10~50nmのメソ孔の容積には影響を与えておらず、また10nm~300nmの細孔の容積はほとんど変化がない。
【0006】
特許文献7では、酸化亜鉛やチタニアの微粒子固体を添加、乾燥造粒させた後、酸により微粒子状固体を溶出させることで細孔構造を制御する方法が開示されている。しかし、特許文献7の技術では、触媒や触媒担体としての性能に重要な比表面積が小さい。
【0007】
特許文献8,9では、特定の組成をもつイオン交換性層状珪酸塩を利用することで、特定の細孔構造を形成する技術が開示されている。
特許文献10では、特定の粒子径に造粒したイオン交換性層状珪酸塩のアルミニウム成分を溶出させ、特定の粒子強度に調整することで性能の改善を図っている。
特許文献で11では、イオン交換性層状珪酸塩粒子を製造する際に、特定量の溶解性化合物を含ませた複合粒子を形成後、当該複合粒子から前記溶解性化合物を溶出させて、細孔構造を制御する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
国際公開2010/032568号公報
特開平5-295022号公報
特開平7-228621号公報
特開2002-088114号公報
特開2013-082607号公報
特開2000-344513号公報
特開2003-252923号公報
特開2015-108138号公報
特開2018-111841号公報
特開2019-172958号公報
特開2022-51552号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述の特許文献1-11では、イオン交換性層状珪酸塩からなる固体の細孔分布等を制御して触媒の性能向上を図っている。しかし、これらの文献の技術では、触媒活性が必ずしも十分でなく、更なる触媒活性の向上が望まれていた。本開示は、上記実情に鑑みてなされたものであり、触媒活性の向上を目的とし、以下の形態として実現することが可能である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
<1>
次の工程(1)、工程(2)及び工程(3)を含む、イオン交換性層状珪酸塩粒子の製造方法。
工程(1):イオン交換性層状珪酸塩、溶媒、下記特性(a)を有する少なくとも1種の化合物[I]、及び下記特性(b)を有する少なくとも1種の化合物[II]を含むスラリーを調製する工程。
特性(a):20℃で固体であり、前記化合物[I]を1g溶解させる際に要する前記溶媒の量が、30mL以上である。
特性(b):20℃で固体であり、前記化合物[II]を1g溶解させる際に必要とする前記溶媒の量が、30mL未満である。
工程(2):前記工程(1)で調製した前記スラリーを噴霧乾燥処理により造粒し、イオン交換性層状珪酸塩複合粒子を得る工程。
工程(3):前記工程(2)で得られた前記イオン交換性層状珪酸塩複合粒子に含まれる金属成分の少なくとも一部を溶出させる工程。
<2>
前記スラリー中の前記溶媒を除く成分の合計を100質量%として、
前記化合物[I]は4質量%~76質量%であり、
前記化合物[II]は4質量%~76質量%であり、
前記化合物[I]と前記化合物[II]の合計は8質量%~80質量%である、<1>に記載のイオン交換性層状珪酸塩粒子の製造方法。
<3>
前記工程(1)において前記化合物[I]は、無機塩、無機酸化物、無機水酸化物、及び、金属単体からなる群より選択される少なくとも1種である、<1>又は<2>に記載のイオン交換性層状珪酸塩粒子の製造方法。
(【0011】以降は省略されています)

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