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公開番号
2024155358
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-31
出願番号
2023070014
出願日
2023-04-21
発明の名称
3,5,5-トリメチルヘキサン酸組成物及びその製造方法
出願人
KHネオケム株式会社
代理人
弁理士法人大谷特許事務所
主分類
C07C
53/126 20060101AFI20241024BHJP(有機化学)
要約
【課題】硫酸着色評価に優れる3,5,5-トリメチルヘキサン酸製品及びその製造方法を提供する。
【解決手段】下記条件で測定した、におい嗅ぎガスクロマトグラフィー/質量分析測定によるt-ブチルアルコールの重トルエン換算濃度が、200体積ppb以下である3,5,5-トリメチルヘキサン酸製品。
(測定条件)
・3,5,5-トリメチルヘキサン酸製品を濃縮する。
・濃縮した試料を、固定相がジメチルポリシロキサンであるカラムを用いてにおい嗅ぎガスクロマトグラフィーで測定し、質量分析検出器により測定成分の構造解析をする。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
下記条件で測定した、におい嗅ぎガスクロマトグラフィー/質量分析測定によるt-ブチルアルコールの重トルエン換算濃度が、200体積ppb以下である3,5,5-トリメチルヘキサン酸製品。
(測定条件)
・3,5,5-トリメチルヘキサン酸製品5.0gを密閉可能な500mLの容器に充填し、30℃で20分以上静置する。その後、気相部を200mL吸引し、H
2
O、N
2
、O
2
、及びCO
2
を除去した残部を濃縮装置で濃縮する。
・濃縮した試料を下記条件の下、におい嗅ぎガスクロマトグラフィーで測定し、質量分析検出器により測定成分の構造解析をする。
分析カラム:固定相がジメチルポリシロキサンであるカラム;長さ60m×内径320μm×膜厚1μm
昇温プログラム:35℃で2分保持した後、10℃/分で昇温し、240℃に到達したら7分30秒保持する。
キャリアガス:ヘリウム
質量分析検出器の測定条件は下記のとおりである。
イオン化モード:EI
測定タイプ:スキャン
イオン源温度:250℃
四重極温度:150℃
電子エネルギー:70.0eV
スキャン開始質量:30
スキャン終了質量:400
続きを表示(約 300 文字)
【請求項2】
化粧品に用いられる請求項1に記載の3,5,5-トリメチルヘキサン酸製品。
【請求項3】
冷凍機油に用いられる請求項1に記載の3,5,5-トリメチルヘキサン酸製品。
【請求項4】
粗3,5,5-トリメチルヘキサン酸を合成する合成工程と、
粗3,5,5-トリメチルヘキサン酸を精製する精製工程と
を有し、
前記精製工程は、粗3,5,5-トリメチルヘキサン酸を水洗する水洗工程及び前記水洗工程で得られた3,5,5-トリメチルヘキサン酸を不活性ガスでバブリングするバブリング工程を含む3,5,5-トリメチルヘキサン酸製品の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示の技術は、3,5,5-トリメチルヘキサン酸製品及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
3,5,5-トリメチルヘキサン酸は、前駆体のアルデヒドである3,5,5-トリメチルヘキサナールの酸化により合成可能であることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
3,5,5-トリメチルヘキサン酸は、樹脂、化粧品、冷凍機油等の原料として使用されることがあるが、樹脂の合成時、化粧品の調製時、冷凍機油の調製時等において着色が生じた。こういった合成時又は調製時の着色は、硫着(硫酸着色)試験により確認することができ、アルデヒドなどの不純物が硫着評価の悪化に影響を及ぼすことが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2022/118917号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
樹脂の合成時、化粧品の調製時、冷凍機油の調製時等における着色を抑制するために、蒸留により3,5,5-トリメチルヘキサン酸の精製を行い、アルデヒドなどの不純物を低減しても、依然として硫酸着色評価の悪化(硫酸着色試験で着色が認められること)が見られた。
【0005】
本開示の技術は以上の事情に鑑みてなされたものであり、本開示技術の課題は、硫酸着色評価に優れる3,5,5-トリメチルヘキサン酸製品及びその製造方法を提供することであり、該課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
<1> 下記条件で測定した、におい嗅ぎガスクロマトグラフィー/質量分析測定によるt-ブチルアルコールの重トルエン換算濃度が、200体積ppb以下である3,5,5-トリメチルヘキサン酸製品。
(測定条件)
・3,5,5-トリメチルヘキサン酸製品5.0gを密閉可能な500mLの容器に充填し、30℃で20分以上静置する。その後、気相部を200mL吸引し、H
2
O、N
2
、O
2
、及びCO
2
を除去した残部を濃縮装置で濃縮する。
・濃縮した試料を下記条件の下、におい嗅ぎガスクロマトグラフィーで測定し、質量分析検出器により測定成分の構造解析をする。
分析カラム:固定相がジメチルポリシロキサンであるカラム;長さ60m×内径320μm×膜厚1μm
昇温プログラム:35℃で2分保持した後、10℃/分で昇温し、240℃に到達したら7分30秒保持する。
キャリアガス:ヘリウム
質量分析検出器の測定条件は下記のとおりである。
イオン化モード:EI
測定タイプ:スキャン
イオン源温度:250℃
四重極温度:150℃
電子エネルギー:70.0eV
スキャン開始質量:30
スキャン終了質量:400
【0007】
<2> 化粧品に用いられる<1>に記載の3,5,5-トリメチルヘキサン酸製品。
<3> 冷凍機油に用いられる<1>に記載の3,5,5-トリメチルヘキサン酸製品。
【0008】
<4> 粗3,5,5-トリメチルヘキサン酸を合成する合成工程と、
粗3,5,5-トリメチルヘキサン酸を精製する精製工程と
を有し、
前記精製工程は、粗3,5,5-トリメチルヘキサン酸を水洗する水洗工程及び前記水洗工程で得られた3,5,5-トリメチルヘキサン酸を不活性ガスでバブリングするバブリング工程を含む3,5,5-トリメチルヘキサン酸製品の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本開示の技術によれば、硫酸着色評価に優れる3,5,5-トリメチルヘキサン酸製品及びその製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書に記載された数値範囲の上限値および下限値は任意に組み合わせることができる。例えば、数値範囲として「A~B」及び「C~D」が記載されている場合、「A~D」及び「C~B」の数値範囲も、本開示の範囲に含まれる。
また、本明細書に記載された数値範囲「下限値~上限値」は、特に断りのない限り、下限値以上、上限値以下であることを意味する。
(【0011】以降は省略されています)
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