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公開番号2024153928
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-29
出願番号2024133714,2020212657
出願日2024-08-09,2020-12-22
発明の名称排水配管継手
出願人株式会社クボタケミックス
代理人安田岡本弁理士法人
主分類E03C 1/12 20060101AFI20241022BHJP(上水;下水)
要約【課題】排水配管継手において、最適な制振性能・振動絶縁性能・遮音性能を発現するとともに、好適な止水性を備える。
【解決手段】この排水配管継手100は、建築物に施工された際に、床スラブSの貫通孔に配置される管本体110と、その床スラブSの上方に突出し上階からの排水を流入させる排水立管520を接続する上立管接続部120と、その床スラブSの下方に突出し下階に排水を流出させる排水立管530を接続する排水管接続部130と、その床スラブSの上方で排水横枝管510を接続する横枝管接続部140とを備え、管本体110の外周には外層部材700が巻き付けるように設けてあり、この外層部材700は、内層から順に、制振材714、振動絶縁体720、遮音カバー730の3層構造を備え、遮音カバー730は振動絶縁体720の上下方向の全長を覆っている。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
建築物に施工された際に、床スラブの貫通孔に配置される管本体と、前記床スラブの上方に突出し上階からの排水を流入させる排水立管を接続する上立管接続部と、前記床スラブの下方に突出し下階に排水を流出させる排水管を接続する排水管接続部と、前記床スラブの上方で排水横枝管を接続する横枝管接続部とを備えた排水配管継手であって、
前記管本体における少なくとも前記貫通孔内を通る部分の外周の少なくとも一部に設けられた振動絶縁体と、
前記振動絶縁体の上下方向の全長に亘って前記振動絶縁体の外周に設けられた遮音カバーと、を含むことを特徴とする排水配管継手。
続きを表示(約 980 文字)【請求項2】
前記遮音カバーは、止水効果、遮音効果および振動絶縁効果を備えることを特徴とする、請求項1に記載の排水配管継手。
【請求項3】
前記遮音カバーは、上側の端部に上端止水部および/または下側の端部に下端止水部を備え、前記上端止水部および/または前記下端止水部は、前記排水配管継手の外表面に当接することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の排水配管継手。
【請求項4】
前記上端止水部および前記下端止水部は、前記遮音カバーの本体よりも厚みが厚い肉厚部により形成されていることを特徴とする、請求項3に記載の排水配管継手。
【請求項5】
前記遮音カバーは、前記上端止水部および/または前記下端止水部を含んで前記振動絶縁体の上下方向の全長に対応した長さを備えたカバー本体とともに一体成形され、前記遮音カバー自体が伸縮性を備えることを特徴とする、請求項3または請求項4に記載の排水配管継手。
【請求項6】
前記遮音カバーは、前記遮音カバー自体が備える伸縮性を用いて設けられていることを特徴とする、請求項5に記載の排水配管継手。
【請求項7】
前記振動絶縁体は、外層側の前記遮音カバーに固着されていることを特徴とする、請求項1~請求項6のいずれかに記載の排水配管継手。
【請求項8】
前記管本体は、直管部と前記直管部の下方の縮径部とを少なくとも備え、
前記振動絶縁体は、前記直管部に対応する高さ範囲において、前記遮音カバーの周方向に断続的に固定されていることを特徴とする、請求項7に記載の排水配管継手。
【請求項9】
前記振動絶縁体は、外層側の前記遮音カバーの周方向2箇所~4箇所において点付けで固定されていることを特徴とする、請求項7または請求項8に記載の排水配管継手。
【請求項10】
前記排水配管継手は、ひとつまたは複数の樹脂製の射出成形品で形成され、
前記振動絶縁体の内層側に熱膨張性耐火材が設けられ、その熱膨張性耐火材よりも上方の位置において前記振動絶縁体が外層側の前記遮音カバーに固定されていることを特徴とする、請求項1~請求項9のいずれかに記載の排水配管継手。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、建築物の床スラブを貫通して設けられる排水配管継手に関し、特に、最適な制振性能・振動絶縁性能・遮音性能を発現するとともに、これらの性能を発現するための好適な止水性を備えた排水配管継手に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
集合住宅やオフィスビルなどには、給水設備および排水設備が設けられる。このうちの排水設備は、建築物の各階層を上下に貫く縦管と、各階層内に設置される横管と、これらを接続する排水配管継手とを備えた排水配管構造が代表的なものとして広く知られている。
そして、このような排水配管継手は、建築物に施工された際に、床スラブの貫通孔に配置される管本体と、床スラブの上方に突出し上階からの排水を流入させる排水立管を接続する上立管接続部と、床スラブの下方に突出し下階に排水を流下させる排水立管を接続する下立管接続部と、床スラブの上方で排水横枝管を接続する横枝管接続部とを備える。
【0003】
そして、このような排水配管継手を含めて、床スラブを貫通して設置される排水管に対しては、排水振動が床スラブに伝搬して室内へ放射される、いわゆる躯体伝播音を防止する対策として、種々のものが提案されている。また、このような躯体伝播音の防止対策においては、排水管まわりに、床スラブをその肉厚方向へ透過するような漏水を防止できないという問題があった。
【0004】
このような問題を解決するとともに躯体伝播音を防止する技術として、特許第3923745号公報(特許文献1)は、床スラブ(2)に設けられた貫通孔(3)を貫通して配管設置される管本体(5)と、該管本体(5)において上記貫通孔(3)内を通る部分の管外周面(5a)に外嵌されて貫通孔(3)の内周面との周間を直接的又は間接的に充填する振動絶縁体(6)と、該振動絶縁体(6)の上部環状面を上記貫通孔(3)内への没入レベルで全面的に覆蓋する防水リング(7)とを有していることを特徴とする消音排水管を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第3923745号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した特許文献1に開示された消音排水管においては、上下方向におけるスラブ位置に略等しい排水管外周に耐火性を備えた振動絶縁体(RW)を巻いてその上部環状面にゴム製の上下方向長さが短い防振リングが振動絶縁体を覆蓋するようにスラブ内に設けられている。
ところで、この特許文献1に開示された構造では、振動絶縁体と防振リングとを接着テープ等で接合しているが、それでは振動絶縁体に排水が侵入する可能性を完全には解消できない可能性がある。
【0007】
本発明は、上述の問題点に鑑みて開発されたものであり、その目的とするところは、最適な制振性能・振動絶縁性能・遮音性能を発現するとともに、これらの性能を発現するために好適な止水性を備えた排水配管継手を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係る排水配管継手は以下の技術的手段を講じている。
すなわち、本発明に係る排水配管継手は、建築物に施工された際に、床スラブの貫通孔に配置される管本体と、前記床スラブの上方に突出し上階からの排水を流入させる排水立管を接続する上立管接続部と、前記床スラブの下方に突出し下階に排水を流出させる排水管を接続する排水管接続部と、前記床スラブの上方で排水横枝管を接続する横枝管接続部とを備えた排水配管継手であって、前記管本体における少なくとも前記貫通孔内を通る部分の外周の少なくとも一部に設けられた振動絶縁体と、前記振動絶縁体の上下方向の全長に亘って前記振動絶縁体の外周に設けられた遮音カバーと、を含むことを特徴とする。
【0009】
好ましくは、前記遮音カバーは、止水効果、遮音効果および振動絶縁効果を備えるように構成することができる。
さらに好ましくは、前記遮音カバーは、上側の端部に上端止水部および/または下側の端部に下端止水部を備え、前記上端止水部および/または前記下端止水部は、前記排水配管継手の外表面に当接するように構成することができる。ここで、当接には、接着剤等で接合されて当接されている場合を含む。
【0010】
さらに好ましくは、前記上端止水部および前記下端止水部は、前記遮音カバーの本体よりも厚みが厚い肉厚部により形成されているように構成することができる。
さらに好ましくは、前記遮音カバーは、前記上端止水部および/または前記下端止水部を含んで前記振動絶縁体の上下方向の全長に対応した長さを備えたカバー本体とともに一体成形され、前記遮音カバー自体が伸縮性を備えるように構成することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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