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公開番号
2024153359
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-29
出願番号
2023067198
出願日
2023-04-17
発明の名称
水上の上部工の構築方法
出願人
東亜建設工業株式会社
代理人
清流国際弁理士法人
,
個人
,
個人
主分類
E02B
3/06 20060101AFI20241022BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約
【課題】水底地盤に立設された杭や矢板などの支持体に設置したプレキャストコンクリートブロックの下方での作業を行わずに、効率的に上部工を構築できる水上の上部工の構築方法を提供する。
【解決手段】水底地盤WBに立設されている支持体40が遊挿可能な上下に貫通する貫通孔3を有するプレキャストコンクリートブロック2を、支持体40の上方から下方移動させて、貫通孔3に支持体40を遊挿した状態で所定位置に配置する。次いで、プレキャストコンクリートブロック2の上からの作業で、支持体40の外周面と貫通孔3の下部の内周面との間のすき間Sを塞いだ状態にする。その後、支持体40の外周面と貫通孔3の内周面との間に中詰めコンクリート8を充填して固化させることにより、プレキャストコンクリートブロック2と固化された中詰めコンクリート8とを一体化した上部工1を支持体40の上部に固定する。
【選択図】図7
特許請求の範囲
【請求項1】
水底地盤に立設されている支持体の上部に固定される上部工を構築する水上の上部工の構築方法において、
前記支持体が遊挿可能な上下に貫通する貫通孔を有するプレキャストコンクリートブロックを、前記支持体の上方から下方移動させて、前記貫通孔に前記支持体を遊挿した状態で所定位置に配置し、前記プレキャストコンクリートブロックの上からの作業で、前記支持体の外周面と前記貫通孔の下部の内周面との間のすき間を塞いだ状態にして、前記支持体の外周面と前記貫通孔の内周面との間に中詰めコンクリートを充填して固化させることにより、前記プレキャストコンクリートブロックと固化された前記中詰めコンクリートとを一体化した前記上部工を前記支持体の上部に固定することを特徴とする水上の上部工の構築方法。
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【請求項2】
前記すき間を塞いだ状態にする作業では、複数の支持部材をそれぞれ、前記支持体の外周面と前記貫通孔の内周面との間に突っ張らせた状態で固定し、その複数の前記支持部材により、前記すき間を塞ぐ底板部材を支持した状態にする請求項1に記載の水上の上部工の構築方法。
【請求項3】
前記貫通孔に前記支持体を遊挿する前に、前記プレキャストコンクリートブロックの前記貫通孔の内周面に、平面視で前記貫通孔の中央に向かって伸長可能な前記支持部材を設けておき、前記貫通孔に前記支持体を遊挿した後に、前記支持部材を前記支持体の外周面に向かって伸長させることで、前記支持部材を前記支持体の外周面と前記貫通孔の内周面との間に突っ張らせた状態にする請求項2に記載の水上の上部工の構築方法。
【請求項4】
前記貫通孔に前記支持体を遊挿した後に、形状取得手段により平面視での前記すき間の形状情報を取得し、その取得した前記形状情報に基づいて前記底板部材を作製する請求項2または3に記載の水上の上部工の構築方法。
【請求項5】
前記すき間を塞いだ状態にする作業では、前記すき間に配置した膨張部材に気体または液体を注入して前記膨張部材を膨張させることで、前記すき間を膨張した前記膨張部材で塞いだ状態にする請求項1に記載の水上の上部工の構築方法。
【請求項6】
前記貫通孔に前記支持体を遊挿する前に、平面視で前記支持体の外周面から外側に向かって延在する閉塞部と、前記閉塞部に下端部が接合されていて上方に延在する支持棒とを有する移動式架台を、前記支持体に取付けておき、
前記貫通孔に前記支持体を遊挿する際には、前記閉塞部を前記プレキャストコンクリートブロックの下方に配置して、前記支持棒を前記支持体の外周面と前記貫通孔の内周面との間に挿通させた状態とし、
前記すき間を塞いだ状態にする作業では、前記支持棒を上方に引き上げることで、前記閉塞部を前記プレキャストコンクリートブロックの底面に向けて上方移動させ、前記閉塞部により前記支持体の外周面と前記貫通孔の下端との間のすき間を塞いだ状態とし、前記支持棒を前記支持体または前記プレキャストコンクリートブロックに対して固定する請求項1に記載の水上の上部工の構築方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、水上の上部工の構築方法に関し、さらに詳しくは、水底地盤に立設された杭や矢板などの支持体に設置したプレキャストコンクリートブロックの下方での作業を行わずに、効率的に上部工を構築できる水上の上部工の構築方法に関するものである。
続きを表示(約 3,200 文字)
【背景技術】
【0002】
水底地盤に立設された杭や矢板などの支持体に支持される桟橋等の水上の上部工を構築する方法としては、例えば、水上において鉄筋を配筋した後に型枠を設置して、施工現場で型枠内に生コンクリートを打設して固化させる方法がある。このような上部工の構築方法では、水上に仮設足場や支保工を設置し、鉄筋を組み立てた後に型枠などの設置やコンクリートの打ち込み等を行って構築する必要があり、水上での煩雑な作業も多いため、施工効率を向上させるには限界がある。
【0003】
そこで、水上構造物(上部工)の構築方法として、杭が挿通する杭孔を有するプレキャストコンクリート版を地上で形成しておき、プレキャストコンクリート版の杭孔に杭の頭部を遊挿した状態で杭に対してプレキャストコンクリート版を固定し、プレキャストコンクリート版の外回りに足場を取付ける構築方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この構築方法では、プレキャストコンクリート版の杭孔と杭の外周面との間のすき間を、プレキャストコンクリート版の下方に設けた漏れ止め板で塞いだ状態にして、前述したすき間に無収縮モルタルを充填することで、プレキャストコンクリート版を杭の頭部に固定している。しかしながら、特許文献1で提案されている構築方法では、プレキャストコンクリート版の杭孔と杭の外周面との間のすき間を漏れ止め板で塞ぐ作業を、杭に設置したプレキャストコンクリート版の下方から行う必要があり、潜水士などの作業者がプレキャストコンクリート版の下に入って煩雑な作業を行う必要がある。それ故、水上の上部工を構築する施工効率や作業者の安全性を向上させるには改善の余地がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-107631号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、水底地盤に立設された杭や矢板などの支持体に設置したプレキャストコンクリートブロックの下方での作業を行わずに、効率的に上部工を構築できる水上の上部工の構築方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するための本発明の水上の上部工の構築方法は、水底地盤に立設されている支持体の上部に固定される上部工を構築する水上の上部工の構築方法において、前記支持体が遊挿可能な上下に貫通する貫通孔を有するプレキャストコンクリートブロックを、前記支持体の上方から下方移動させて、前記貫通孔に前記支持体を遊挿した状態で所定位置に配置し、前記プレキャストコンクリートブロックの上からの作業で、前記支持体の外周面と前記貫通孔の下部の内周面との間のすき間を塞いだ状態にして、前記支持体の外周面と前記貫通孔の内周面との間に中詰めコンクリートを充填して固化させることにより、前記プレキャストコンクリートブロックと固化された前記中詰めコンクリートとを一体化した前記上部工を前記支持体の上部に固定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、プレキャストコンクリートブロックに設けた貫通孔に支持体を遊挿した状態で所定位置に配置し、プレキャストコンクリートブロックの上からの作業で、支持体の外周面と前記貫通孔の下部の内周面との間のすき間を塞いだ状態にすることで、支持体に設置したプレキャストコンクリートブロックの下方での作業を行わずに水上の上部工を簡易に構築することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の水上の上部工の構築方法で支持体の上部に構築した上部工を側面視で例示する説明図である。
上部工を構成するプレキャストコンクリートブロックを支持体に設置する前の状況を平面視で例示する説明図である。
上部工を構成するプレキャストコンクリートブロックを支持体に設置する前の状況を断面視で例示する説明図である。
図2および図3のプレキャストコンクリートブロックを支持体に設置した状況を平面視で例示する説明図である。
図4の状況からプレキャストコンクリートブロックの貫通孔に設けている支持部材を支持体の外周面に向けて伸長させている状況を断面視で例示する説明図である。
図5の状況からすべての支持部材を支持体の外周面とプレキャストコンクリートブロックの貫通孔の内周面との間に突っ張らせた状態で固定し、支持体の外周面と貫通孔の下部の内周面との間のすき間を塞ぐ底板部材を作製した状況を平面視で例示する説明図である。
図6の状況から支持部材の上に底板部材を設置して、支持体の外周面とプレキャストコンクリートブロックの貫通孔の内周面との間に中詰めコンクリートを充填して固化させた状況を断面視で例示する説明図である。
プレキャストコンクリートブロックの貫通孔に設けている別の支持部材を、支持体の外周面に向けて伸長させている状況を断面視で例示する説明図である。
図8の支持部材を支持体の外周面とプレキャストコンクリートブロックの貫通孔の内周面との間に突っ張らせて固定した状況を断面視で例示する説明図である。
プレキャストコンクリートブロックの貫通孔に設けているさらに別の支持部材と底板部材を、支持体の外周面に向けて伸長させる前の状況を断面視で例示する説明図である。
図10の状況を平面視で例示する説明図である。
図10および図11の支持部材と底板部材を、支持体の外周面に向けて伸長させた状況を断面視で例示する説明図である。
図12の状況を平面視で例示する説明図である。
支持体の外周面とプレキャストコンクリートブロックの貫通孔の内周面との間に設けた膨張部材を膨張させる前の状況を断面視で例示する説明図である。
図14の膨張部材に気体を注入している状況を断面視で例示する説明図である。
図15の膨張部材を膨張させた状況を平面視で例示する説明図である。
図16の状況から、支持体の外周面とプレキャストコンクリートブロックの貫通孔の内周面との間に中詰めコンクリートを充填して固化させた状況を断面視で例示する説明図である。
支持体に取付けた移動式架台によって、支持体の外周面とプレキャストコンクリートブロックの貫通孔の下部の内周面との間のすき間を塞ぐ前の状況を断面視で例示する説明図である。
図18の状況から移動式架台を上方移動させて、移動式架台の閉塞部によって支持体の外周面とプレキャストコンクリートブロックの貫通孔の下部の内周面との間のすき間を塞いだ状況を断面視で例示する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の水上の上部工の構築方法を図に示した実施形態に基づいて説明する。
【0010】
図1に例示するように、本発明は、水底地盤WBに打設された杭や矢板などの支持体40の上部に固定される桟橋等の水上の上部工1を構築する方法である。支持体40としては、例えば、鋼管杭やコンクリート杭などの杭や、鋼管矢板や鋼矢板などの矢板が例示できる。この実施形態では、支持体40が杭である場合を例示する。この実施形態では、1本の支持体40の上部に固定される上部工1を構築する場合を例示するが、本発明では2本以上の支持体40の上部に固定される上部工1を構築することもできる。この実施形態では、支持体40の上部が水上に突出している場合を例示しているが、支持体40の上部が水上から突出していない場合もある。
(【0011】以降は省略されています)
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