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公開番号2024151392
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-25
出願番号2023064596
出願日2023-04-12
発明の名称稲種子被覆剤
出願人日本磁力選鉱株式会社
代理人個人,個人
主分類A01C 1/06 20060101AFI20241018BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】従来の鉄粉系被覆剤を用いても発熱反応による発熱が抑制されることで多層養生が可能で、かつ安価で製造可能な稲種子被覆剤を提供する。
【解決手段】従来使用されている被覆剤のうち、鉄粉の酸化を促進する焼石膏の一部又は全部を竹粉に置換する。竹粉は、鉄粉100重量部に対し2~6重量部添加する。竹粉を介在させることにより、酸化反応の反応速度が緩やかであるため、発熱も緩やかである。このため、稲種子の死滅が抑制され、稲種子被覆剤として優れる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
鉄粉と添加剤を含む稲種子被覆剤であって、
上記鉄粉の酸化を促進する焼石膏の一部又は全部を竹粉に置換した稲種子被覆剤。
続きを表示(約 520 文字)【請求項2】
上記竹粉は、上記鉄粉100重量部に対し2~6重量部添加された請求項1に記載の稲種子被覆剤。
【請求項3】
上記焼石膏は、上記鉄粉100重量部に対し10重量部以下である請求項1または請求項2に記載された稲種子被覆剤。
【請求項4】
上記竹粉は、微粉末粉に粉砕され、標準篩目開355μmのふるいを通過したもののみからなる請求項1又は請求項2に記載の稲種子被覆剤。
【請求項5】
上記竹粉は、微粉末粉に粉砕され、標準篩目開355μmのふるいを通過したもののみからなる請求項3に記載の稲種子被覆剤。
【請求項6】
上記竹粉は、過熱水蒸気により熱処理が施されたものである請求項1又は請求項2に記載の稲種子被覆剤。
【請求項7】
上記竹粉は、過熱水蒸気により熱処理が施されたものである請求項3に記載の稲種子被覆剤。
【請求項8】
上記竹粉は、過熱水蒸気により熱処理が施されたものである請求項4に記載の稲種子被覆剤。
【請求項9】
上記竹粉は、過熱水蒸気により熱処理が施されたものである請求項5に記載の稲種子被覆剤。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、稲種子被覆に好適な稲種子被覆剤、具体的には、従来の鉄粉系被覆剤を用いても酸化反応による発熱が抑制されることで多層養生が可能で、かつ安価で製造可能で、伐採竹の環境問題も解決できる稲種子被覆剤に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
農業従事者の高齢化、農産物流通のグローバル化に伴い、農作業の省力化や農産物生産コストの低減が解決すべき課題となっている。これらの課題を解決するために、例えば、水稲栽培においては、育苗と移植の手間を省くことを目的として、稲種子を圃場に直接播く直播法が普及しつつある。その中でも、稲種子の比重を高めるために、鉄粉を被覆した稲種子を用いる手法は、水田における稲種子の浮遊や流出を防止し、かつ鳥害を防止するというメリットがあることで注目されている。
稲種子を鉄粉で被覆するには、稲種子表面に鉄粉を付着、固定化させる必要がある。そこで、稲種子表面に鉄粉を付着、固化させる技術としては、特許文献1に記載の技術が提案されている。
特許文献1には、鉄粉と結合材と添加剤を含む稲種子被覆剤を用いる技術が開示されている。
また、還元鉄粉を用いずに、白銑金属(炭素がセメンタイトの板状結晶となっていて、破面が白色をしている銑鉄)組織が一部又は全部に形成されている鉄粉を用いることで、酸化発熱反応の反応速度を抑制する技術が特許文献2,特許文献3に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2017-23082号公報
特許第6588059号
特許第6734976号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の稲種子被覆剤は、主原料として還元鉄粉を微粉砕したものが使用されていた。特許文献1に記載の稲種子被覆剤も同様である。しかしながら、還元鉄粉では、被覆後、酸化発熱反応により急激に高温となり、被覆稲種子が死滅する危険性があった。そのため、稲種子は熱がこもらないように、1、2層に薄く拡げて養生する必要がある。つまり、従来の稲種子被覆剤を用いる場合、広大な養生面積を必要としていた。
また、特許文献2,3に記載の技術では、確かに酸化反応による発熱が抑制されることで多層養生が可能で、かつ安価で製造可能な稲種子被覆剤を提供することは可能であるものの、一般的に使用されている稲種子被覆剤とは異なるものであることから、一般的に使用されている稲種子被覆剤であっても、発熱を抑制するための技術の確立が急がれる。
【0005】
ところで、稲種子被覆剤の発熱は、焼石膏と水とが接触することによる酸化発熱反応によるところが大きい。しかし、焼石膏は、稲種子被覆剤による稲種子への被膜に必須のものであるとされていた。このため、稲種子被覆剤による稲種子の被覆の際に発生する発熱による稲種子が死滅するリスクを小さくすることができなかった。
【0006】
そこで、発明者は鋭意研究の結果、一般に使用される稲種子被覆剤の原材料のうち、焼石膏の代替材料の検討を行い、竹粉の繊維が複雑に絡み合うことによって、竹粉の繊維の間に鉄粉が入り込むとともに、稲種子を被覆することが可能となり、焼石膏の代替材料として使用することが可能となることを知見し、本発明を完成させた。
本発明は、従来の鉄粉系被覆剤を用いたとしても酸化反応による発熱が抑制されることで多層養生が可能で、かつ安価で製造可能な稲種子被覆剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、鉄粉と添加剤を含む稲種子被覆剤であって、上記鉄粉の酸化を促進する焼石膏の一部又は全部を竹粉に置換した稲種子被覆剤である。
請求項2に記載の発明は、上記竹粉は、上記鉄粉100重量部に対し2~6重量部添加された請求項1に記載の稲種子被覆剤である。
請求項3に記載の発明は、上記焼石膏は、上記鉄粉100重量部に対し10重量部以下である請求項1または請求項2に記載された稲種子被覆剤である。
【0008】
鉄粉とは、従来技術にある白銑金属組織が一部又は全部に形成されている鉄粉であってもよく、従来の鉄粉系被覆剤に使用される鉄粉であってもよい。
稲種子と稲種子被覆剤との結合(付着、固定化)は、稲種子被覆剤に含まれている鉄成分の酸化反応の進行により発現するが、鉄の酸化反応により発熱する。白銑金属組織を持つ粉末は、酸化反応の反応速度が緩やかであるため、発熱も緩やかである。このため、多層養生であっても、稲種子の死滅が抑制され、稲種子被覆剤として優れている。
稲種子被覆剤の粒径は細かい鉄粉であれば稲種子と稲種子被覆剤との結合強度は高まる。このため、稲種子被覆剤の粒径は、106μm以下が好ましく、63μm以下であればなおよい。
【0009】
従来の稲種子被覆剤では、焼石膏が含まれていたが、本発明においては、焼石膏の一部又は全部を竹粉に置換する。
焼石膏は、水と接触することにより、鉄粉の酸化を促進し、稲種子をコーティングするが、本発明によれば、竹粉の繊維が複雑に絡み合い、竹粉の繊維の間に鉄粉が入り込むとともに、稲種子を被覆することが可能となる。これにより、焼石膏の代替材料として使用することが可能となる。
稲種子被覆剤の原料として市販の稲種子被覆剤を用いた場合であっても、竹粉により酸化反応による発熱が抑制される。稲種子は40℃を超えると死滅する危険性が増大するため、養生時は40℃を越えないように注意しなければならないが、竹粉が含まれることにより、室温(34.0℃)下における30mmの積層(約15層)での養生であっても、最高発熱温度が40℃に達しない。このため、多層養生であっても稲種子の死滅が著しく抑制される。
【0010】
竹粉は、竹を粉状に粉砕(破砕)したものであるが、完全に粉状にする必要はなく、繊維状のものが含まれてもよい。
上記竹粉は、鉄粉100重量部に対し2~6重量部添加されていることが好ましい。2重量部未満の場合、竹粉繊維の絡み合いが不十分であり、稲種子への被覆が不十分となる。その一方、竹粉繊維が十分に絡み合うことが可能な量があれば、本発明の上限はないものの、経済的理由により、6重量部以下であれば、本発明の効果を最大限発揮することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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