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公開番号2024151005
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-24
出願番号2023064105
出願日2023-04-11
発明の名称飛行体の格納装置
出願人個人,セコム株式会社
代理人個人,個人
主分類B64U 80/00 20230101AFI20241017BHJP(航空機;飛行;宇宙工学)
要約【課題】大型のドローンの離着陸及び格納が可能な格納装置を提供する。
【解決手段】格納装置1は、開口3aを有する格納部3と天井部5と離着陸部4を有する。離着陸部4は、正六角形状の基部8の各辺に6つの可動部9が開閉可能に接続され、可動部の隙間は引出し式の接合部10で埋める構造である。離着陸部は、開いた天井部の上方で平面状の離着陸面Fを展開し、下降して格納部内に収納されてドローン2を格納する。離着陸部が折り畳み構造なので、装置全体として省スペース且つコンパクトな構成が実現できる。天井部は、複数の片部6が水平面内で所定の方向に一斉に移動して中央に開閉口7を開閉させるため、開閉時に風の影響を受けにくい。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
上部に開口を有し飛行体を格納する格納部と、
前記開口を開閉する天井部と、
多角形状の基部及び前記基部の各辺に移動可能に接続された複数の可動部を有し、開状態の前記天井部の上方にて前記可動部を前記基部の外方に広げて前記飛行体が離着陸する平面状の離着陸面を形成する展開状態と、前記基部及び前記基部の内方に向けて移動した前記可動部を前記格納部の内部に収納して前記飛行体を格納する格納状態との間で昇降可能である離着陸部と、
を具備することを特徴とする飛行体の格納装置。
続きを表示(約 740 文字)【請求項2】
前記離着陸部は、
隣り合う2つの前記可動部の間に設けられ、前記展開状態では前記2つの可動部の隙間を埋めて前記離着陸面の一部を形成し、前記格納状態では前記可動部に設けられた収納構造により前記可動部の内部に収納される複数の接合部を有することを特徴とする請求項1に記載の飛行体の格納装置。
【請求項3】
前記離着陸部は、
前記展開状態における形状が、正六角形状である前記基部の各辺に、その少なくとも一部が前記可動部及び前記接合部となる複数の正六角形状の板体が接続された形状に基づいて構成されていることを特徴とする請求項2に記載の飛行体の格納装置。
【請求項4】
前記天井部は、
その中心において3以上の等しい中心角度で分割された3以上の片部から構成され、
前記各片部は、前記中心角度を2等分する直線と直交する方向に移動することにより、前記開口に連通する開閉口を開閉することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一つに記載の飛行体の格納装置。
【請求項5】
前記天井部の前記開閉口の形状が、前記離着陸部の前記基部の形状に一致していることを特徴とする請求項4に記載の飛行体の格納装置。
【請求項6】
上部に開口を有する格納部と、
飛行体が離着陸するとともに前記格納部に飛行体を収納する離着陸部と、
その中心において3以上の等しい中心角度で分割された3以上の片部から構成され、前記各片部は、前記中心角度を2等分する直線と直交する方向に移動することにより、前記開口に連通する開閉口を開閉する天井部と、
を具備することを特徴とする飛行体の格納装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、飛行体の格納庫や離着陸の基台として使用される格納装置に係り、特に、飛行体の離着陸時には必要な離着陸面積及び平坦性を確保できるが、飛行体の格納時には格納部内へ収納することができる省スペースでコンパクトな離着陸部を備えており、さらに格納部を開閉する天井部の構成を軽量かつコンパクトで風に強い構造とした格納装置に関するものである。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
近年、ドローンを用いた巡回サービスが提供されている。この巡回サービスとは、例えば、予め定められた経路に沿ってドローンを自律制御で飛行させ、監視領域内の異状の有無の確認等を行なうものであり、ドローンが離着陸するための基地となる離着陸装置が用いられている。
【0003】
下記特許文献1には、上述したような巡回サービスに供用可能なドローンの離着陸装置の発明が開示されている。この離着陸装置の格納装置は、上下方向に回動できるように取り付けられた一対の天蓋からなる開閉自在の屋根を有している。一対の天蓋を互いに接近させて対向する開口部を重ねれば、飛行ロボットの離着陸面を含む内部の格納空間を外界に対して閉鎖することができる。また一対の天蓋を互いに離間させて対向する開口部を真上に向けて開放すれば、離着陸面が外界に露出し、飛行ロボットが離着陸可能な開放状態となる。
【0004】
下記特許文献2には、上述したような巡回サービスに供用可能なドローンの離着陸装置の発明が開示されている。この離着陸装置は、フレーム内で昇降自在とされた基台と、基台の周縁に開閉自在に設けられた複数の花弁形状の可動体を備えている。フレームの開口から基台が出て可動体が開いた状態でドローンが着陸する。基台がフレーム内へ下降すると、可動体が閉じてドローンを押すことで位置を矯正し、フレーム内においてドローンを基台上の正規位置に位置決めすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2017-105314号公報
特開2016-175490号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一般に、ドローンなどの飛行体が安全に離着陸する離着陸面としては、ドローンを平面視した場合のサイズよりも広いスペースが必要となる。このような離着陸面を常時野晒しで展開しておくと、風雨による劣化が生じやすく、また離着陸部に溜まるゴミを頻繁に除去する必要がある等の問題がある。
【0007】
そこで、特許文献1に開示された発明における格納装置のように、一対の天蓋を回動させて屋根を開閉させることにより、離着陸面を外界に露出させ、また屋根で覆う方式とすれば、離着陸面も、離着陸面に着陸しているドローンも、何れも野晒しにされることはない。しかしながら、ドローンのサイズが大きくなると、必要な離着陸面の面積も大きくなるため、広い離着陸面の全体を覆うことができる広い格納スペースが必要になり、結果として広い格納スペースを囲う屋根が大型化し、格納装置の全体としてのサイズが大きくなるという課題があった。さらに、このタイプの格納装置は、降雪時に屋根の上に雪が積もると、一対の天蓋を回動して屋根を開閉することができない場合があるという課題もあった。
【0008】
また、特許文献1に開示された発明とは異なり、離着陸面を覆う格納装置の屋根を横方向に移動させて開くタイプもあるが、このタイプでは、ドローンのサイズが大きい場合、これに対応して屋根を大きくすると、強い風が屋根の移動方向と逆方向に吹き付けると開閉できない場合があるという課題があり、これを防止するためには、強力なモータにより大きなパワーを確保する必要があった。
【0009】
一方、特許文献2のように、揺動可能な複数の花弁形状の可動体で離着陸部分の一部を構成し、フレーム内に収納可能な構造とすれば、全体の大きさを小さくすることは可能であるが、離着陸部分を広い平面で形成することが困難である。特に大型のドローンが安定して離着陸するためには平面に近い離着陸部が必要になるが、特許文献2に示すような離着陸部分の構造では、そのような広い離着陸面をコンパクトな構造で実現することは困難であった。
【0010】
本発明は、以上説明した従来の技術における課題に鑑みてなされたものであり、離着陸面を覆う天井部をコンパクトで雪や風に強い構造で実現し、さらに大型のドローンが安定して離着陸できる平面に近い広い離着陸部を備えたコンパクトな離着陸部を備えることにより、サイズが大きいドローンの離着陸及び格納が可能であるドローンの格納装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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