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公開番号
2024148882
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-18
出願番号
2023062418
出願日
2023-04-06
発明の名称
炭化珪素半導体装置の製造方法
出願人
富士電機株式会社
代理人
個人
主分類
H01L
21/336 20060101AFI20241010BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】炭化珪素半導体基板の反りを低減または緩和させ、製造装置内での搬送不良やステージチャック不良、パターニング不良等の発生を低減または抑制する。
【解決手段】炭化珪素半導体装置の製造方法は、第1導電型の出発基板のおもて面側に第1導電型の第1半導体層が設けられた炭化珪素半導体基板30を用意し、第1半導体層内に第2導電型の第1半導体領域5をイオン注入で形成し、その後、Si面よりC面の膜厚が厚い酸化膜を形成して、炭化珪素半導体基板30の反りを戻す処理を行う。第1半導体層内に第2導電型の第2半導体層3をイオン注入で形成し、第2半導体層3の表面層に第1導電型の第3半導体層7をイオン注入で形成し、形成した第1半導体領域5、第2半導体層3および第3半導体層7を活性化する。第3半導体層7および第2半導体層3を貫通して第1半導体層に達するトレンチ18を第1半導体領域4と深さ方向に対向する位置に形成する。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
第1導電型の出発基板のおもて面側に、前記出発基板より低不純物濃度の第1導電型の第1半導体層が設けられた炭化珪素半導体基板を用意する第1工程と、
前記第1半導体層内に、第2導電型の第1半導体領域をイオン注入で形成する第2工程と、
前記第1半導体領域を形成後、前記炭化珪素半導体基板の反りを戻す処理を行う第3工程と、
前記第1半導体層内に、第2導電型の第2半導体層をイオン注入で形成する第4工程と、
前記第2半導体層の表面層に、第1導電型の第3半導体層をイオン注入で形成する第5工程と、
イオン注入で形成した前記第1半導体領域、前記第2半導体層および前記第3半導体層を活性化する第6工程と、
前記第3半導体層および前記第2半導体層を貫通して前記第1半導体層に達するトレンチを、前記第1半導体領域と深さ方向に対向する位置に形成する第7工程と、
前記トレンチの内部にゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成する第8工程と、
前記第3半導体層および前記第2半導体層に接する第1電極を形成する第9工程と、
前記出発基板の裏面に第2電極を形成する第10工程と、
を含み、
前記反りを戻す処理は、前記炭化珪素半導体基板にSi面よりC面の膜厚が厚い酸化膜を形成する処理であることを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
続きを表示(約 470 文字)
【請求項2】
前記第5工程より後、前記第7工程より前に、
前記炭化珪素半導体基板の前記反りを戻す処理を行う第11工程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
【請求項3】
前記第2工程では、前記第1半導体層内の前記トレンチ間に、第2導電型の第2半導体領域をイオン注入でさらに形成することを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
【請求項4】
前記Si面と前記C面との酸化膜厚差は、200nm以上1000nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
【請求項5】
前記反りを戻す処理は、前記炭化珪素半導体基板の反り量を100μm未満まで減少させるまでおこなうことを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
【請求項6】
前記反りを戻す処理は、イオン注入が行われる毎にイオン注入が行われた後に行うことを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、炭化珪素半導体装置の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、電極形成工程で発生するウェハの反り量を、製造プロセスに影響しない値まで軽減させる炭化珪素半導体素子の製造方法が公知である(下記、特許文献1参照)。また、SiCエピタキシャル基板の反りを制御するイオン注入領域を形成する工程を有する炭化珪素半導体素子の製造方法が公知である(下記、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許5550738号公報
特許6272488号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、イオン注入のみで不純物層を形成する場合、基板の反りにより、製造装置内での搬送不良やステージチャック不良、パターニング不良等を引き起こすという課題がある。本発明は、炭化珪素半導体基板の反りを低減または緩和させ、製造装置内での搬送不良やステージチャック不良、パターニング不良等の発生を低減または抑制することができる炭化珪素半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決し、本発明の目的を達成するため、この発明にかかる炭化珪素半導体装置の製造方法は、次の特徴を有する。まず、第1導電型の出発基板のおもて面側に、前記出発基板より低不純物濃度の第1導電型の第1半導体層が設けられた炭化珪素半導体基板を用意する第1工程を行う。次に、前記第1半導体層内に、第2導電型の第1半導体領域をイオン注入で形成する第2工程を行う。次に、前記第1半導体領域を形成後、前記炭化珪素半導体基板の反りを戻す処理を行う第3工程を行う。次に、前記第1半導体層内に、第2導電型の第2半導体層をイオン注入で形成する第4工程を行う。次に、前記第2半導体層の表面層に、第1導電型の第3半導体層をイオン注入で形成する第5工程を行う。次に、イオン注入で形成した前記第1半導体領域、前記第2半導体層および前記第3半導体層を活性化する第6工程を行う。次に、前記第3半導体層および前記第2半導体層を貫通して前記第1半導体層に達するトレンチを、前記第1半導体領域と深さ方向に対向する位置に形成する第7工程を行う。次に、前記トレンチの内部にゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成する第8工程を行う。次に、前記第3半導体層および前記第2半導体層に接する第1電極を形成する第9工程を行う。次に、前記出発基板の裏面に第2電極を形成する第10工程を行う。前記反りを戻す処理は、前記炭化珪素半導体基板にSi面よりC面の膜厚が厚い酸化膜を形成する処理である。
【0006】
また、この発明にかかる炭化珪素半導体装置の製造方法は、上述した発明において、前記第5工程より後、前記第7工程より前に、前記炭化珪素半導体基板の前記反りを戻す処理を行う第11工程をさらに含むことを特徴とする。
【0007】
また、この発明にかかる炭化珪素半導体装置の製造方法は、上述した発明において、前記第2工程では、前記第1半導体層内の前記トレンチ間に、第2導電型の第2半導体領域をイオン注入でさらに形成することを特徴とする。
【0008】
また、この発明にかかる炭化珪素半導体装置の製造方法は、上述した発明において、前記Si面と前記C面との酸化膜厚差は、200nm以上1000nm以下であることを特徴とする。
【0009】
また、この発明にかかる炭化珪素半導体装置の製造方法は、上述した発明において、前記反りを戻す処理は、前記炭化珪素半導体基板の反り量を100μm未満まで減少させるまでおこなうことを特徴とする。
【0010】
また、この発明にかかる炭化珪素半導体装置の製造方法は、上述した発明において、前記反りを戻す処理は、イオン注入が行われる毎にイオン注入が行われた後に行うことを特徴とする。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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