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公開番号2024148334
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-18
出願番号2023061385
出願日2023-04-05
発明の名称炭化珪素半導体装置及びその製造方法
出願人富士電機株式会社
代理人個人,個人
主分類H01L 29/78 20060101AFI20241010BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】主領域が主電極にオーミック接触することができると共に、他の部分において表面の凹凸が大きくなるのを抑制することができるSiC半導体装置を提供する。
【解決手段】平面視で、活性部と、活性部の周囲を囲んで設けられた耐圧構造部とを備え、活性部及び耐圧構造部に亘って設けられた炭化珪素からなる第1導電型のドリフト層と、活性部のドリフト層の上面側に設けられ且つ第2導電型の炭化珪素からなるベース領域と、ベース領域の上面側に設けられ、第1導電型の炭化珪素からなり且つ少なくとも上面側の部分が3C構造を含む主領域6a,6bと、耐圧構造部のドリフト層の上面側に、平面視で耐圧構造部の外周に沿って設けられ且つ4H構造の炭化珪素からなるチャネルストッパ領域6cと、主領域及びベース領域に接して設けられた絶縁ゲート型電極構造と、チャネルストッパ領域の上面に設けられた無機絶縁膜10と、を備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
平面視で、活性部と、前記活性部の周囲を囲んで設けられた耐圧構造部とを備え、
前記活性部及び前記耐圧構造部に亘って設けられた炭化珪素からなる第1導電型のドリフト層と、
前記活性部の前記ドリフト層の上面側に設けられ且つ第2導電型の炭化珪素からなるベース領域と、
前記ベース領域の上面側に設けられ、第1導電型の炭化珪素からなり且つ少なくとも上面側の部分が3C構造を含む主領域と、
前記耐圧構造部の前記ドリフト層の上面側に、平面視で前記耐圧構造部の外周に沿って設けられ且つ4H構造の炭化珪素からなるチャネルストッパ領域と、
前記主領域及び前記ベース領域に接して設けられた絶縁ゲート型電極構造と、
前記チャネルストッパ領域の上面に設けられた無機絶縁膜と、
を備える、炭化珪素半導体装置。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記絶縁ゲート型電極構造は、
前記主領域及び前記ベース領域を貫通するトレンチの内側に設けられたゲート絶縁膜と、
前記トレンチの内側に前記ゲート絶縁膜を介して設けられたゲート電極と、
を備える、請求項1に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項3】
前記チャネルストッパ領域は、第1導電型又は第2導電型である、請求項1又は2に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項4】
前記無機絶縁膜の上面に設けられた有機絶縁膜を更に備える、請求項1又は2に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項5】
前記有機絶縁膜は、外周端部が平面視で前記チャネルストッパ領域に重なる位置にある、請求項4に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項6】
前記主領域の上面側の部分に接して設けられた主電極を有する、請求項1又は2に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項7】
前記主領域の不純物濃度は1×10
20
cm
-3
以上、1×10
21
cm
-3
以下である、請求項1又は2に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項8】
前記チャネルストッパ領域の不純物濃度は1×10
19
cm
-3
以上、3×10
20
cm
-3
以下である、請求項1又は2に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項9】
平面視で、活性部と、前記活性部の周囲を囲んで設けられた耐圧構造部とを有した炭化珪素半導体装置の製造方法において、
前記活性部及び前記耐圧構造部に亘って炭化珪素からなる第1導電型のドリフト層を設ける工程と、
前記活性部の前記ドリフト層の上面側に、第2導電型の炭化珪素からなるベース領域を形成する工程と、
前記ベース領域の上面側にイオン注入することにより、第1導電型の炭化珪素からなり且つ少なくとも上面側の部分が3C構造を含む主領域を形成する工程と、
前記耐圧構造部の前記ドリフト層の上面側にイオン注入することにより、平面視で前記耐圧構造部の外周に沿って4H構造の炭化珪素からなるチャネルストッパ領域を形成する工程と、
前記主領域及び前記ベース領域に接して絶縁ゲート型電極構造を形成する工程と、
前記チャネルストッパ領域の上面に無機絶縁膜を設ける工程と、
を含む、炭化珪素半導体装置の製造方法。
【請求項10】
前記絶縁ゲート型電極構造を形成する工程は、
前記主領域及び前記ベース領域を貫通するトレンチを形成する工程と、
前記トレンチの内側にゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記トレンチの内側に前記ゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成する工程と、
を含む、請求項9に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、炭化珪素(SiC)を用いたSiC半導体装置及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、六方晶単結晶の炭化珪素基板にリンをイオン注入することでアモルファス層を形成し、熱処理することでアモルファス層を立方晶単結晶のn型炭化珪素に再結晶化させ、n型炭化珪素の上面にニッケルを蒸着することで電極を形成する半導体装置が開示されている。
【0003】
特許文献2には、4H-SiCからなるn

型SiCの第1主面上に形成させたn

型エピタキシャル成長層内において、n

型ソース領域と、n

型ソース領域内に形成されたn

型3C-SiC領域及びp

型電位固定領域とを有し、n

型3C-SiC領域及びp

型電位固定領域と接してバリアメタル膜が形成され、バリアメタル膜上にソース配線用電極が形成される半導体装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2009-49198号公報
国際公開第2017/042963号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
SiC半導体装置において、ソース電極(主電極)とオーミック接触するためにソース領域(主領域)を3C-SiCで構成することが検討されている。その一方で、3C-SiCは、4H-SiCと比較して結晶欠陥が多く、表面の凹凸が大きくなる場合がある。表面の凹凸が大きくなると、例えばその上に成膜された絶縁膜との密着性が劣化する可能性がある。
【0006】
本開示は、上記課題を鑑み、主領域が主電極にオーミック接触することができると共に、他の部分において表面の凹凸が大きくなるのを抑制することができるSiC半導体装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本開示の一態様は、平面視で、活性部と、活性部の周囲を囲んで設けられた耐圧構造部とを備え、活性部及び耐圧構造部に亘って設けられた炭化珪素からなる第1導電型のドリフト層と、活性部のドリフト層の上面側に設けられ且つ第2導電型の炭化珪素からなるベース領域と、ベース領域の上面側に設けられ、第1導電型の炭化珪素からなり且つ少なくとも上面側の部分が3C構造を含む主領域と、耐圧構造部のドリフト層の上面側に、平面視で耐圧構造部の外周に沿って設けられ且つ4H構造の炭化珪素からなるチャネルストッパ領域と、主領域及びベース領域に接して設けられた絶縁ゲート型電極構造と、チャネルストッパ領域の上面に設けられた無機絶縁膜と、を備えるSiC半導体装置であることを要旨とする。
【0008】
上記目的を達成するために、本開示の他の態様は、平面視で、活性部と、活性部の周囲を囲んで設けられた耐圧構造部とを有した炭化珪素半導体装置の製造方法において、活性部及び耐圧構造部に亘って炭化珪素からなる第1導電型のドリフト層を設ける工程と、活性部のドリフト層の上面側に、第2導電型の炭化珪素からなるベース領域を形成する工程と、ベース領域の上面側にイオン注入することにより、第1導電型の炭化珪素からなり且つ少なくとも上面側の部分が3C構造を含む主領域を形成する工程と、耐圧構造部のドリフト層の上面側にイオン注入することにより、平面視で耐圧構造部の外周に沿って4H構造の炭化珪素からなるチャネルストッパ領域を形成する工程と、主領域及びベース領域に接して絶縁ゲート型電極構造を形成する工程と、チャネルストッパ領域の上面に無機絶縁膜を設ける工程と、を含む、SiC半導体装置の製造方法であることを要旨とする。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、主領域が主電極にオーミック接触することができると共に、他の部分において表面の凹凸が大きくなるのを抑制することができるSiC半導体装置及びその製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
第1実施形態に係るSiC半導体装置の一例を示す平面概略図である。
図1のA-A切断線に沿って断面視した時の断面構成を示す縦断面図である。
第1実施形態に係るSiC半導体装置の製造方法の一例を説明するための断面概略図である。
第1実施形態に係るSiC半導体装置の製造方法の一例を説明するための図3に引き続く断面概略図である。
第1実施形態に係るSiC半導体装置の製造方法の一例を説明するための図4に引き続く断面概略図である。
第1実施形態に係るSiC半導体装置の製造方法の一例を説明するための図5に引き続く断面概略図である。
第1実施形態に係るSiC半導体装置の製造方法の一例を説明するための図6に引き続く断面概略図である。
第1実施形態に係るSiC半導体装置の製造方法の一例を説明するための図7に引き続く断面概略図である。
第1実施形態に係るSiC半導体装置の製造方法の一例を説明するための図8に引き続く断面概略図である。
第1実施形態に係るSiC半導体装置の製造方法の一例を説明するための図9に引き続く断面概略図である。
第1実施形態に係るSiC半導体装置の製造方法の一例を説明するための図10に引き続く断面概略図である。
第2実施形態に係るSiC半導体装置の製造方法の一例を説明するための断面概略図である。
第2実施形態に係るSiC半導体装置の製造方法の一例を説明するための断面概略図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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