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公開番号2024148263
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-18
出願番号2023061255
出願日2023-04-05
発明の名称ホログラフィックディスプレイ装置および計算機合成ホログラム計算方法
出願人国立大学法人千葉大学
代理人個人,個人,個人,個人
主分類G03H 1/22 20060101AFI20241010BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】簡易な光学系により再生像の視域と視野を拡大することができるホログラフィックディスプレイ装置および計算機合成ホログラム計算方法を提供する。
【解決手段】光源と、ホログラム表示素子と、複数の拡散部が周期的に並んだ拡散手段と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
光源と、
ホログラム表示素子と、
複数の拡散部が周期的に並んだ拡散手段と、
を備えることを特徴とするホログラフィックディスプレイ装置。
続きを表示(約 840 文字)【請求項2】
前記拡散部のピッチが等しく並んでいることを特徴とする請求項1に記載のホログラフィックディスプレイ装置。
【請求項3】
前記拡散手段は、同配置パターンの複数の前記拡散部からなるブロック領域を複数有し、
前記ブロック領域のピッチが等しく並んでいることを特徴とする請求項1に記載のホログラフィックディスプレイ装置。
【請求項4】
前記拡散手段は、前記拡散部がレンズからなるレンズアレイであることを特徴とする請求項1に記載のホログラフィックディスプレイ装置。
【請求項5】
前記ホログラム表示素子と前記拡散手段との離間距離を変更可能であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のホログラフィックディスプレイ装置。
【請求項6】
複数の前記拡散手段を選択的に切り替え可能であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のホログラフィックディスプレイ装置。
【請求項7】
複数の前記拡散手段にそれぞれ対応する計算機合成ホログラムを予め計算し記憶しており、
前記拡散手段の切り替えに連動して、前記計算機合成ホログラムも切り替え可能であることを特徴とする請求項6に記載のホログラフィックディスプレイ装置。
【請求項8】
光源と、
ホログラム表示素子と、
複数の拡散部が周期的に並んだ拡散手段と、を備えるホログラフィックディスプレイ装置の計算機合成ホログラム計算方法であり、
物体点から前記拡散手段まで回折計算を行う第1のステップと、
前記拡散手段の逆位相分布を乗算する第2のステップと、
前記拡散手段から前記ホログラム表示素子まで回析計算を行う第3のステップと、
前記ホログラム表示素子上の位相分布を保存する第4のステップと、
を備えることを特徴とする計算機合成ホログラム計算方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電子ホログラフィに用いるホログラフィックディスプレイ装置および計算機合成ホログラム計算方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
電子ホログラフィは、理論的に光の波面を完全に再生することができ、人間が立体を知覚する要件(焦点調節,輻輳,両眼視差,運動視差)を全て満たすことができるため、人間にとって自然な3次元像を再生可能な技術である。電子ホログラフィの再生基本原理は、レーザー等の光源からの光(参照光)を空間光変調器(SLM)に入力される変調パターンとしての計算機合成ホログラム(CGH)に従って変調し、3次元像の反射光を再現した再生光を得ることで3次元像を再生するものである。なお、CGHは、SLMにおける振幅、あるいは位相の変調度合いを階調として記録しており、コンピュータグラフィクスで作成された3次元像データ、あるいは3次元カメラ等で取得された3次元像データから計算機上で合成される。また、CGHを表示するSLMとしては、例えば反射型液晶パネル(LCOS)や液晶ディスプレイ(LCD)等が知られており、ホログラム表示素子とも呼ばれる。
【0003】
電子ホログラフィによる3次元像の再生において、像の見える範囲(視域)は、ホログラム表示素子の画素ピッチに依存し、像の大きさ(視野)は、ホログラム表示素子の幅に依存している。例えば、現在市販されているSLM(3840×2160画素,画素ピッチ3.74μm,リフレッシュレート60Hz)においては、参照光の波長633nmの場合、再生像の視域が9.7°、視野が1.44cmとなり、液晶テレビ等の一般的な映像表示デバイスと比較すると極めて視域が狭く、視野も小さくなっている。
【0004】
このようなホログラム表示素子を用いたディスプレイ装置において、再生像の視域を広げるためには、ホログラム表示素子のピクセル間隔を微細化する必要があり、再生像の視野を大きくするためには、ホログラム表示素子の面積を大きくする必要がある。すなわち、再生像の視域と視野の両方を拡大するためには、膨大な画素数のホログラム表示素子が必要となり、実用上の大きな課題となっている。
【0005】
非特許文献1では、ホログラム表示素子に表示される1枚のホログラムを時分割制御する、詳しくは異なる方向に時分割で再生することにより、再生像の視域を拡大する手法が提案されている。しかしながら、非特許文献1の手法では、異なる方向に再生像を再生するために、複数の光源が必要となるだけでなく、時分割で再生するために、例えば30°×30°に視域を拡大する場合、理論上1500~1800Hzの高リフレッシュレートのホログラム表示素子が必要となるため、技術的な制約が大きく実用的ではなかった。
【0006】
非特許文献2では、複数のホログラム表示素子を並べて大面積のホログラム表示素子を構成することにより、再生像の視域と視野を拡大する手法が提案されている。しかしながら、非特許文献2の手法では、複数のホログラム表示素子を用いているため、システムが複雑化するとともに、ホログラム表示素子の面積に見合った大きな光学部品が必要となるため、システムサイズとコストの増大が問題となっていた。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
B. Lee, D. Yoo, J. Jeong, S. Lee, D. Lee, and B. Lee, “Wide-angle speckleless DMD holographic display using structured illumination with temporal multiplexing,” Opt. Lett. 45(8), 2148-2151 (2020).
Sasaki, H., Yamamoto, K., Wakunami, K., Ichihashi, Y., Oi, R. and Senoh, T., “Large size three-dimensional video by electronic holography using multiple spatial light modulators,” Sci Rep 4, 6177 (2014).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述したように、非特許文献1,2における提案手法によって、再生像の視域と視野を拡大することは可能であるが、光学系やシステムの複雑化、高コスト化が避けられないことから、電子ホログラフィの実用化に向けて、簡易な光学系により再生像の視域と視野を拡大する手法が求められている。
【0009】
本発明は、このような課題に着目してなされたもので、簡易な光学系により再生像の視域と視野を拡大することができるホログラフィックディスプレイ装置および計算機合成ホログラム計算方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するために、本発明のホログラフィックディスプレイ装置は、
光源と、
ホログラム表示素子と、
複数の拡散部が周期的に並んだ拡散手段と、
を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、光源から照射された光をホログラム表示素子に入力される計算機合成ホログラムに従って変調させ、さらに複数の拡散部が周期的に並んだ拡散手段を用いた簡易な光学系によって、再生像の視域と視野を拡大することができる。加えて、複数の拡散部が周期的に並ぶことにより、アライメントが合う配置箇所が複数存在するため、拡散手段のアライメントを行いやすい。
(【0011】以降は省略されています)

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