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公開番号2024146654
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-15
出願番号2023068114
出願日2023-03-31
発明の名称密着接合と側面傾斜構造を有する落とし込み板壁
出願人鹿児島県
代理人
主分類E04B 2/56 20060101AFI20241004BHJP(建築物)
要約【課題】せん断耐力が高く、かつ初期剛性、及び壁倍率を高めることができる制震板壁を提供する。
【解決手段】1対の柱に形成された縦溝間に落とし込み、下端部から上端部に向けて積層され、少なくとも2枚の摺接可能な板材から形成された落とし込み板壁において、上下に積層される板材の、下層に位置する第1の板材の上辺と、上層に位置する第2の板材の下辺は互いに異なる方向に傾斜する傾斜面を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
1対の柱に形成された縦溝間に落とし込み、下端部から上端部に向けて積層され、少なくとも2枚の摺接可能な板材から形成された落とし込み板壁において、
上下に積層される前記板材の、下層に位置する第1の板材の上辺と、上層に位置する第2の板材の下辺は互いに異なる方向に傾斜する傾斜面を有する
密着接合と側面傾斜構造を有する落とし込み板壁。
続きを表示(約 340 文字)【請求項2】
前記板材の側面の断面は矩形状であって、前記柱に形成された縦溝は平面視での断面の形状はU字状である
請求項1記載の密着接合と側面傾斜構造を有する落とし込み板壁。
【請求項3】
前記板材は厚み方向に表板材と裏板剤とを重ねて形成された合板層を有し、前記表板材と前記裏板材の上辺同士または前記表板材と前記裏板材の下辺同士は互いに異なる方向に傾斜する傾斜面を有する
請求項1または請求項2に記載の密着接合と側面傾斜構造を有する落とし込み板壁。
【請求項4】
前記板材の前記傾斜面の傾斜角は水平軸に対し0.01~0.03radの範囲である請求項1または請求項2に記載の密着接合と側面傾斜構造を有する落とし込み板壁。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、建築物に使用する密着接合と側面傾斜構造を有する落とし込み板壁に関するものである。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
落とし込み板壁は、例えば特許文献1に示すように、板状の木材を複数枚、溝の設けられた柱と柱の間に落とし込みながら壁面を構成する工法である。係る落とし込み板壁によれば、断熱性能、調湿性能、変形追従性能等を有していることから、住宅、社寺建築、穀物倉庫などの耐力壁として用いられている。この板壁は構造材が仕上材を兼ねており、建設の工期短縮に有効であることから災害時の応急仮設住宅に採用された事例や、解体や移築が可能であることから復興住宅として再利用された事例が報告されている。
【0003】
また、製材を建築物の構造用面材として使用することは、建築におけるCO2排出量抑制、炭素貯蔵量増加、シックハウス症候群対策等に効果があり、蓄積量が増加しているスギ材の有効活用手法として期待されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2011-144621号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般に、スギ板を用いた耐力壁は、水平荷重を受けた時の板材間のせん断耐力が低く、軸材との隙間により滑りが発生しやすいため、初期剛性が低い傾向がある。また、落とし込み板壁工法は板と柱との隙間による影響で初期剛性が低くなる事例もあるため、壁倍率が低く設定されている。壁倍率を高める対策として金具による板と柱の緊結や、桟による板の補強等が行われているが、解体や移築時における木材と金物の分別手間や、金具の孔や溝の欠き取り部に応力が集中した場合に生じる部材の脆性破壊等の課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明では、落とし込み板壁工法における板材と柱の接合部の形状に関する検討を行い、水平荷重に対する耐力及び剛性の向上を試みた。
【0007】
板材の側面を交互に傾斜加工することにより、左右の水平力によって生じるせん断力を板材の横圧縮で抵抗させることで、板壁のせん断荷重に対する性能向上を図った。
【0008】
スギ製材のみで構成する構造用面材の性能を確保するために、板側面の実(さね)を圧縮して溝に差し込み後に復元させて緊結することで強度性能を向上させる手法等を試みた。板と柱の接合は、柱に加工した2列の丸溝に、板端部を加工した2列の突起部を落とし込む形式で、板と柱を密着させて接合することにより初期ガタの低減を図った。板材は、両端部の中央に溝を加工して2列の突起部を有する形状とした。柱は、面取カッターを用いて2列の丸溝を加工し、奥部が楕円形状の曲線部分で板側が直線部分の形状とした。板を落とし込む際に、板突起部を柱丸溝曲線部分にめり込ますことで、水平荷重に対する初期剛性の向上を図った。
【発明の効果】
【0009】
本発明により、初期剛性が向上し、従来より高い壁倍率での強度計算が可能となる。また、金具や補強材に関わる施工や材料費の削減、建築期間の短縮化を図れ、解体や移設時に金具と木材を分別する手間が削減される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明における落とし込み板壁の概要
密着接合試験体における嵌合率の定義
各嵌合率における板の寸法形状
密着接合試験体の落込試験方法
落込試験における荷重と変位の関係
落込試験における性能の定義
落込試験における嵌合率と性能の関係
密着接合試験体の圧縮試験方法
圧縮試験における荷重と変位の関係
圧縮試験における性能の定義
圧縮試験における嵌合率と性能の関係
落込抵抗と圧縮性能の関係
側面傾斜試験体における傾斜角の定義
側面傾斜試験体のせん断試験方法
せん断試験における荷重と変位の関係
せん断試験における性能の定義
せん断試験における傾斜角と性能の関係
壁試験体の水平荷重試験方法
壁試験体の水平荷重試験状況
変位の測定方法
水平荷重試験における加力スケジュール
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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