特許ウォッチ

公開番号2024146458
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-15
出願番号2023059362
出願日2023-03-31
発明の名称画像記録装置
出願人ブラザー工業株式会社
代理人個人,個人
主分類B41J 2/165 20060101AFI20241004BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】ノズル面がワイピングされるときに、ノズル内へ洗浄液や気泡が逆流することが抑制される画像記録装置を提供する。
【解決手段】画像記録装置は、第1方向9および第2方向8に拡がるノズル面を有するヘッドと、ワイパユニットを第1方向9に沿って相対的に移動させる移動機構と、駆動機構を備える。ワイパユニットは、第1ワイパを保持する第1保持部と、洗浄液Lを含浸する第2ワイパを保持する第2保持部と、第2保持部に連結された付勢部材を有し、第1保持部は、ヘッドおよびワイパユニットが第1方向9に沿って相対的に移動するときに、第1ワイパがノズル面に当接する第1位置に位置し、第2保持部は、駆動機構により、第2ワイパがノズル面に当接可能な第2位置と、当接しない第3位置へ移動可能で、第3位置の第2保持部は付勢部材によって維持される。
【選択図】図8
特許請求の範囲【請求項１】
第１方向および上記第１方向に交差する第２方向に拡がるノズル面を有するヘッドと、
ワイパユニットと、
上記ヘッドおよび上記ワイパユニットを上記第１方向に沿って相対的に移動させる移動機構と、
駆動機構と、を備えており、
上記ワイパユニットは、第１ワイパと、洗浄液を含浸する第２ワイパと、上記第１ワイパを保持する第１保持部と、上記第２ワイパを保持しており、上記第２方向に沿って延びる第１回転軸を中心に回転可能な第２保持部と、一端部が上記第１保持部に連結され、かつ、他端部が上記第２保持部に連結された付勢部材と、を有しており、
上記駆動機構は、上記第１回転軸を駆動するものであり、
上記付勢部材は、上記第１ワイパおよび上記第２ワイパが互いに遠ざかる方向に上記第１保持部および上記第２保持部を付勢しており、
上記第１保持部は、上記ヘッドおよび上記ワイパユニットが上記第１方向に沿って相対的に移動するときに、上記第１ワイパが上記ノズル面に当接する第１位置に位置しており、
上記第２保持部は、上記駆動機構によって上記第１回転軸を中心に回転させられることにより、上記付勢部材の付勢力に抗して上記第２ワイパが上記ノズル面に当接可能な第２位置と、上記第２ワイパが上記ノズル面に当接しない第３位置と、へ移動可能であり、
上記第３位置の上記第２保持部は、上記付勢部材によって上記第３位置に維持される画像記録装置。
続きを表示（約 1,500 文字）【請求項２】
上記ワイパユニットの上記第１方向に隣接する当接壁を更に備えており、
上記第１保持部は、上記第２方向に沿って延びる第２回転軸を中心に上記第２保持部材とは別体的に回転可能であり、上記付勢部材の付勢力によって上記当接壁に押し当てられる請求項１に記載の画像記録装置。
【請求項３】
上記第２保持部は、上記第２回転軸よりも上記第１方向の一方側から上記第２回転軸よりも上記第１方向の他方側へ延びて上記第１保持部に当接可能な当接片を有しており、
上記当接片は、上記駆動機構によって上記第２保持部が上記第２位置から上記第３位置へ移動させられるときに、上記第１保持部に当接し、上記駆動機構により上記第２保持部が上記第３位置から上記第２位置へ移動させられるときに、上記第１保持部から離間する請求項２に記載の画像記録装置。
【請求項４】
上方に開放しており、洗浄液を貯留可能な貯留槽を更に備えており、
上記ワイパユニットは、上記第１ワイパが上記貯留槽よりも上方に突出して上記第１保持部が上記第１位置に位置するように上記貯留槽内に位置しており、
上記第１回転軸は、上記貯留槽に回転可能に支持されており、
上記第１保持部および上記第２保持部は、上記駆動機構により、上記第２保持部が上記第３位置から上記第２位置へ向かう向きとは反対向きに上記第１回転軸が回転させられることにより、上記当接片が上記第１保持部を押圧して一体に回転することによって上記第１ワイパおよび上記第２ワイパを上記貯留槽の洗浄液に浸漬可能とする請求項３に記載の画像記録装置。
【請求項５】
上記第１ワイパは、上記第１方向および上記第２方向と交差する上下方向と上記第２方向とに沿って拡がる平板状であり、
上記第１保持部は、上記第２方向に沿って延びており、上記第１ワイパの下端部が嵌め込まれた嵌合凹部を有しており、
上記嵌合凹部の上記第１方向に沿った長さは、上記第１ワイパにおける上記下端部の上記第１方向に沿った長さよりも短い請求項４に記載の画像記録装置。
【請求項６】
上記第１回転軸は、上記貯留槽に着脱可能である請求項５に記載の画像記録装置。
【請求項７】
上記付勢部材は、ねじりコイルばねである請求項２に記載の画像記録装置。
【請求項８】
上記駆動機構は、上記第１回転軸を駆動するステッピングモータを有しており、
上記ステッピングモータは、上記第２保持部が上記第２位置と上記第３位置との間を移動するように上記第１回転軸を一定量回転させる請求項１から７のいずれかに記載の画像記録装置。
【請求項９】
上記駆動機構は、
上記第１回転軸の一方端部に位置しており、上記第１回転軸と一体に上記第１回転軸を中心に回転する第１歯車と、
上記第１歯車と噛み合っており、上記ステッピングモータの動力が伝達される第２歯車と、を有しており、
上記第１歯車は、上記第１歯車の第１歯が欠損した第１欠損面を有しており、
上記第２歯車は、上記第２歯車の第２歯が欠損した第２欠損面を有しており、
上記第１歯車は、上記駆動機構によって上記第２保持部が上記第３位置から上記第２位置へ移動する向きに回転させられて上記第２保持部が上記第２位置へ到達したときに、上記第１欠損面と上記第２欠損面とが向かい合うことによって上記第２歯車との噛み合いが解除される請求項８に記載の画像記録装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、液体をヘッドから吐出してシートに画像を記録する画像記録装置に関する。
続きを表示（約 2,300 文字）【背景技術】
【０００２】
液体をヘッドから吐出してシートに画像を記録する画像記録装置として、例えば、特許文献１に記載された画像記録装置が知られている。特許文献１の画像記録装置では、まず、キャリッジが右から左へ移動することにより、布ワイパがノズル面に当接してノズル面がドライワイピングされる。次いで、布ワイパ巻き取り駆動軸が駆動されることにより、布ワイパが、布ワイパ巻き取り駆動軸により巻き取られるとともに、布ワイパ巻軸から繰り出される。次に、キャリッジが右から左へさらに移動することにより、布ワイパが第一湿潤カートリッジに当接して、第一湿潤カートリッジから布ワイパへ水が供給される。これにより、布ワイパが水で湿潤される。その後、キャリッジが左から右へ移動することにより、布ワイパがノズル面に当接してノズル面がウェットワイピングされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０１３－１５９００７号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
上記画像記録装置では、１つの布ワイパによってドライワイピングとウェットワイピングとが行われるので、布ワイパが汚れやすく、布ワイパを頻繁に交換する必要がある。また、ウェットワイピングが行われるときに、水で湿潤された布ワイパによってノズル面が払拭されるので、ノズル内へ水と気泡が逆流しやすい。このため、ピン抜けが発生したり、ウェットワイピングの度に、パージによってノズル内から水や気泡を排出する必要があるので、パージの回数が増えたりする。
【０００５】
本発明は、前述された事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ノズル面がワイピングされるときに、ノズル内へ洗浄液や気泡が逆流することが抑制される画像記録装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
（１）本発明に係る画像記録装置は、第１方向および上記第１方向に交差する第２方向に拡がるノズル面を有するヘッドと、ワイパユニットと、上記ヘッドおよび上記ワイパユニットを上記第１方向に沿って相対的に移動させる移動機構と、駆動機構と、を備える。上記ワイパユニットは、第１ワイパと、洗浄液を含浸する第２ワイパと、上記第１ワイパを保持する第１保持部と、上記第２ワイパを保持しており、上記第２方向に沿って延びる第１回転軸を中心に回転可能な第２保持部と、一端部が上記第１保持部に連結され、かつ、他端部が上記第２保持部に連結された付勢部材と、を有する。上記駆動機構は、上記第１回転軸を駆動するものである。上記付勢部材は、上記第１ワイパおよび上記第２ワイパが互いに遠ざかる方向に上記第１保持部および上記第２保持部を付勢している。上記第１保持部は、上記ヘッドおよび上記ワイパユニットが上記第１方向に沿って相対的に移動するときに、上記第１ワイパが上記ノズル面に当接する第１位置に位置している。上記第２保持部は、上記駆動機構によって上記第１回転軸を中心に回転させられることにより、上記付勢部材の付勢力に抗して上記第２ワイパが上記ノズル面に当接可能な第２位置と、上記第２ワイパが上記ノズル面に当接しない第３位置と、へ移動可能である。上記第３位置の上記第２保持部は、上記付勢部材によって上記第３位置に維持される。
【０００７】
第２ワイパが第２位置に位置するとき、ノズル面が第１ワイパおよび第２ワイパによって払拭されるウェットワイピングが可能になる。第２ワイパが第３位置に位置するとき、ノズル面が第１ワイパによって払拭されるドライワイピングが可能になる。このため、例えば、ノズル面の汚れがひどいときにのみウェットワイピングを行うことによってウェットワイピングを必要最小限に抑えることができる。したがって、ノズル面がワイピングされるときに、ノズル内への洗浄液および気泡の逆流を抑制することができる。第３位置の第２保持部は、付勢部材によって第３位置に維持されるので、安定した状態でドライワイピングが可能である。１つのワイパによってウェットワイピングとドライワイピングとが行われる場合に比べて、第１ワイパおよび第２ワイパが汚れにくい。
【０００８】
（２）上記画像記録装置は、上記ワイパユニットの上記第１方向に隣接する当接壁を更に備えてもよい。上記第１保持部は、上記第２方向に沿って延びる第２回転軸を中心に上記第２保持部材とは別体的に回転可能であり、上記第２方向に沿って延びる第２回転軸を中心に回転可能であることにより、上記第２保持部に対して回転可能であり、上記付勢部材の付勢力によって上記当接壁に押し当てられてもよい。
【０００９】
第１保持部が第２保持部とは別体的に回転可能であっても、第１保持部を第１位置に維持することができる。このため、安定した状態でドライワイピングおよびウェットワイピングが可能である。
【００１０】
（３）上記第２保持部は、上記第２回転軸よりも上記第１方向の一方側から上記第２回転軸よりも上記第１方向の他方側へ延びて上記第１保持部に当接可能な当接片を有してもよい。上記当接片は、上記駆動機構によって上記第２保持部が上記第２位置から上記第３位置へ移動させられるときに、上記第１保持部に当接し、上記駆動機構により上記第２保持部が上記第３位置から上記第２位置へ移動させられるときに、上記第１保持部から離間してもよい。
（【００１１】以降は省略されています）

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