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公開番号
2024145345
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-15
出願番号
2023057654
出願日
2023-03-31
発明の名称
シリコンインゴット、シリコンインゴット製造用ルツボ、シリコンインゴット製造用ルツボの製造方法、および、シリコンインゴットの製造方法
出願人
三菱マテリアル電子化成株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C30B
29/06 20060101AFI20241004BHJP(結晶成長)
要約
【課題】異種介在物の混入が十分に抑制されたシリコンインゴット、シリコンインゴットを製造する際に用いられるシリコンインゴット製造用ルツボを提供する。
【解決手段】一方向凝固組織からなり、円相当径が3μm以上の異種介在物の個数密度が0.01個/cm
2
未満であることを特徴とする。鋳型21の内面に、平均粒径が1μm以上200μm以下の微細シリカ粉末とコロイダルシリカからなるスラリー層23と、平均粒径が100μm以上1000μm以下の粗大シリカ粉末からなるスタッコ層24と、が、厚さ方向に交互に積層されており、シリコンインゴットと接触する最内層がスラリー層23とされるとともに、積層されたスラリー層23およびスタッコ層24の合計層数が6以上であることを特徴とする。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
一方向凝固組織からなり、円相当径が3μm以上の異種介在物の個数密度が0.01個/cm
2
未満であることを特徴とするシリコンインゴット。
続きを表示(約 840 文字)
【請求項2】
窒素濃度が1.0×10
14
atoms/cc未満であることを特徴とする請求項1に記載のシリコンインゴット。
【請求項3】
炭素濃度が3.5×10
17
atoms/cc未満であることを特徴とする請求項1に記載のシリコンインゴット。
【請求項4】
シリコンインゴットを製造する際に用いられるシリコンインゴット製造用ルツボであって、
鋳型の内面に、平均粒径が1μm以上200μm以下の微細シリカ粉末とコロイダルシリカからなるスラリー層と、平均粒径が100μm以上1000μm以下の粗大シリカ粉末からなるスタッコ層と、が、厚さ方向に交互に積層されており、積層された前記スラリー層および前記スタッコ層の合計層数が6以上であることを特徴とするシリコンインゴット製造用ルツボ。
【請求項5】
シリコンインゴットを製造する際に用いられるシリコンインゴット製造用ルツボの製造方法であって、
鋳型の内面に、平均粒径が1μm以上200μm以下の微細シリカ粉末とコロイダルシリカからなるスラリーを塗布または吹き付けてスラリー層を形成するスラリー層形成工程と、平均粒径が100μm以上1000μm以下の粗大シリカ粉末を散布してスタッコ層を形成するスタッコ層形成工程と、積層した前記スラリー層および前記スタッコ層を焼成する焼成工程と、を有し、
前記スラリー層形成工程と前記スタッコ層形成工程を交互に繰り返してそれぞれ3回以上実施し、前記スラリー層および前記スタッコ層の合計層数を6以上とし、その後、前記焼成工程を実施することを特徴とするシリコンインゴット製造用ルツボの製造方法。
【請求項6】
一方向凝固組織からなるシリコンインゴットの製造方法であって、
請求項4に記載のシリコンインゴット製造用ルツボを用いることを特徴とするシリコンインゴットの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、一方向凝固組織からなるシリコンインゴット、シリコンインゴット製造用ルツボ、シリコンインゴット製造用ルツボの製造方法、および、シリコンインゴットの製造方法に関するものである。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、例えばシリコン半導体デバイスを製造する工程で用いられるプラズマエッチング装置やプラズマCVD装置等の各種装置においては、装置内におけるコンタミの発生を抑制するために、シリコンウエハと同一素材であるシリコン部材が広く使用されている。ここで、上述のシリコン部材は、例えば一方向凝固組織からなるシリコンインゴットから製造されている。
なお、一方向凝固組織からなるシリコンインゴットは、例えば特許文献1に示すように、液晶用スパッタリング装置、プラズマエッチング装置、CVD装置などの半導体製造装置で用いられる部品の素材として広く利用されている。
【0003】
また、特許文献2に示すように、プラズマ処理装置においては、異常放電やパーティクルの発生の抑制が課題とされている。ここで、シリコン部材に含まれる介在物は、ドライエッチングプロセス中に部材が消耗されて表面に露出した場合には異常放電の原因に、さらに部材が消耗されて部材から脱離した合にはパーティクル発生の原因となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第4531435号公報
特開2015-106652号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、シリコンインゴットの製造にあたっては、鋳造後、ルツボからシリコンインゴットを取り出す際に、割れが生じるおそれがあった。
このため、従来は、シリコンインゴットをルツボから剥離させるために、ルツボ内壁に離型剤を塗布することがある。通常、離型剤として窒化珪素(シリコンナイトライド膜)を用いるため、インゴット中の窒素濃度を十分低減することができず、窒化珪素等の異種介在物の混入を回避できなかった。また、製造装置の内部に炭素部材が配設されている場合には、炭化珪素等の異種介在物が混入するおそれがあった。
【0006】
この発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、異種介在物の混入が十分に抑制されたシリコンインゴット、シリコンインゴットを製造する際に用いられるシリコンインゴット製造用ルツボ、シリコンインゴット製造用ルツボの製造方法、および、シリコンインゴットの製造方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明者らが鋭意検討した結果、シリコンインゴットを製造する際に用いるルツボ(シリコンインゴット製造用ルツボ)を特定の構造とすることにより、窒化珪素等の離型剤を用いることなく、シリコンインゴットを良好に取り出すことができるとともに、介在物の混入を十分に抑制可能となるとの知見を得た。
【0008】
本発明は、上述の知見に基づいてなされたものであって、本発明の態様1のシリコンインゴットは、一方向凝固組織からなり、円相当径が3μm以上の異種介在物の個数密度が0.01個/cm
2
未満であることを特徴としている。
【0009】
本発明の態様1のシリコンインゴットによれば、円相当径が3μm以上の異種介在物の個数密度が0.01個/cm
2
未満とされていることから、異種介在物の混入が抑制されており、コンタミ、異常放電、パーティクルの発生を抑制可能なシリコン部材の素材として特に適している。
なお、異種介在物の個数密度は、シリコンインゴットの断面観察を行うことによって測定されるものである。
【0010】
本発明の態様2のシリコンインゴットは、本発明の態様1のシリコンインゴットにおいて、窒素濃度が1.0×10
14
atoms/cc未満であることを特徴としている。
本発明の態様2のシリコンインゴットによれば、窒素濃度が1.0×10
14
atoms/cc未満に制限されているので、窒化珪素等の異種介在物の混入が抑制されており、コンタミ、異常放電、パーティクルの発生を抑制可能なシリコン部材の素材として特に適している。
(【0011】以降は省略されています)
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