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公開番号2024144836
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-15
出願番号2023056976
出願日2023-03-31
発明の名称方位推定装置、方位推定方法及びプログラム
出願人KDDI株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類G01S 3/46 20060101AFI20241004BHJP(測定;試験)
要約【課題】受信電力が一時的に欠損した場合であっても、容易に方位推定を行う。
【解決手段】方位推定装置は、所定の装置から複数の方向に出力された電波を受信し、受信した電波の電波強度を出力された電波の方向ごとに測定することにより、好適な方向の電波を推定する方位推定装置であって、電波を受信した複数の方向の中に、欠損している方向が存在するか否かを判定する欠損有無判定部と、欠損している方向が存在すると判定された場合、受信した電波の電波強度の時間ごとの変化に基づき欠損の要因を判定する欠損要因判定部と、を備える。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
所定の装置から複数の方向に出力された電波を受信し、受信した電波の電波強度を出力された電波の方向ごとに測定することにより、好適な方向の電波を推定する方位推定装置であって、
電波を受信した複数の方向の中に、欠損している方向が存在するか否かを判定する欠損有無判定部と、
欠損している方向が存在すると判定された場合、受信した電波の電波強度の時間ごとの変化に基づき欠損の要因を判定する欠損要因判定部と、
を備える方位推定装置。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記欠損要因判定部は、
受信した電波の電波強度の時間ごとの変化の傾向に基づき、欠損の要因が遮蔽に起因するものであるか否かについての判定を行う第1判定部と、
欠損の要因が遮蔽によるものでない場合に、受信した電波の電波強度の時間ごとの変化の傾向に基づき、欠損の要因が通信範囲外に出たことに起因するものであるか否かの判定を行う第2判定部と、
を備える請求項1に記載の方位推定装置。
【請求項3】
前記第2判定部は、受信した電波の電波強度が、急激に変化した場合、欠損の要因が移動予測誤りに起因するものであると判定する
請求項2に記載の方位推定装置。
【請求項4】
前記第1判定部は、受信した電波の電波強度の時間ごとの変化と、欠損の要因が遮蔽に起因するものであるか否かについての情報とを教師データとして予め学習された学習済みモデルを含む
請求項2に記載の方位推定装置。
【請求項5】
前記第2判定部は、受信した電波の電波強度の時間ごとの変化と、欠損の要因が通信範囲外に出たことに起因するものであるか否かについての情報とを教師データとして予め学習された学習済みモデルを含む
請求項2に記載の方位推定装置。
【請求項6】
前記第1判定部に含まれる学習済モデルと、前記第2判定部に含まれる学習済モデルとは、いずれもK近傍法アルゴリズム等の分類器を用いて学習される
請求項4又は請求項5に記載の方位推定装置。
【請求項7】
前記欠損要因判定部は、電波の方向ごとに測定された電波強度のうち、前記第1判定部に入力される範囲を特定する前処理を行う前処理部を更に備える
請求項2から請求項5のいずれか一項に記載の方位推定装置。
【請求項8】
所定の装置から複数の方向に出力された電波を受信し、受信した電波の電波強度を出力された電波の方向ごとに測定することにより、好適な方向の電波を推定する方位推定方法であって、
電波を受信した複数の方向の中に、欠損している方向が存在するか否かを判定する欠損有無判定工程と、
欠損している方向が存在すると判定された場合、受信した電波の電波強度の時間ごとの変化に基づき欠損の要因を判定する欠損要因判定工程と、
を有する方位推定方法。
【請求項9】
コンピュータに、
所定の装置から複数の方向に出力された電波を受信し、受信した電波の電波強度を出力された電波の方向ごとに測定することにより、好適な方向の電波を推定するプログラムであって、
電波を受信した複数の方向の中に、欠損している方向が存在するか否かを判定する欠損有無判定ステップと、
欠損している方向が存在すると判定された場合、受信した電波の電波強度の時間ごとの変化に基づき欠損の要因を判定する欠損要因判定ステップと、
を実行させるプログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、方位推定装置、方位推定方法及びプログラムに関する。
続きを表示(約 4,000 文字)【背景技術】
【0002】
Beyond 5G(6G)に向けた通信技術の研究において、ユーザ端末装置と、当該ユーザ端末装置に接続される複数のウェアラブル型端末装置等の周辺端末とが互いに強調して通信を行う仮想化端末が検討されている。仮想化端末では、ユーザ端末装置と、周辺端末との間の情報通信に、THz(テラヘルツ)帯が用いられる。ここで、THz帯ではビーム幅が狭くなることが想定される。ウェアラブルデバイスを装着した人間の動作に基づきユーザ端末装置と周辺端末との位置関係が変化した場合、THz帯等の狭いビーム幅の電波を用いて情報通信を行っていると、周辺端末がユーザ端末装置から送信されるビームの範囲外に容易に出てしまうことが想定される。周辺端末がユーザ端末装置から送信されるビームの範囲外に出てしまうことを抑止するため、ユーザ端末装置が周辺端末の移動を予測し、予測した方向にビームを追従させて出力することが考えられる。非特許文献1には、ユーザ端末装置が周辺端末の移動を予測し、予測した結果に基づきビーム掃引範囲を限定する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
H. MATSUNO et al., "High-Accuracy and High-Speed Beam Tracking Algorithm for THz Short-Range Mobile Communication,"2023 17th European Conference on Antennas and Propagation (EuCAP), 2023
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
非特許文献1に開示された技術によれば、ユーザ端末装置は、指向性のあるビームを、出力方向を異ならせながら複数出力し、周辺端末により受信された受信電力に基づき、周辺端末が存在する方位を高精度に推定する。また、過去に推定された方位に基づき周辺端末の移動ベクトルと分散が算出され、ユーザ端末装置の移動する方位が予測される。ユーザ端末装置は、予測された方位に対してビームを出力することにより、THz帯等の狭いビーム幅の電波を用いて情報通信を行うことが可能となる。ここで、非特許文献1に開示された技術によれば、受信電力が一時的に欠損した場合、一旦、移動予測に基づいた位置に対してユーザ端末装置からビームが出力され、周辺端末が見つからない場合は、更に全方位探索を行うことにより周辺端末が存在する方位を推定する。しかしながらBeyond 5G(6G)において用いられることが検討されているTHz帯ではビーム幅が狭くなるため、全方位探索を行うと時間がかかってしまうといった課題があった。
【0005】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、受信電力が一時的に欠損した場合であっても、容易に方位推定を行うことにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明の一態様は、所定の装置から複数の方向に出力された電波を受信し、受信した電波の電波強度を出力された電波の方向ごとに測定することにより、好適な方向の電波を推定する方位推定装置であって、電波を受信した複数の方向の中に、欠損している方向が存在するか否かを判定する欠損有無判定部と、欠損している方向が存在すると判定された場合、受信した電波の電波強度の時間ごとの変化に基づき欠損の要因を判定する欠損要因判定部と、を備える方位推定装置である。
(2)本発明の一態様は、上述の方位推定装置において、前記欠損要因判定部は、受信した電波の電波強度の時間ごとの変化の傾向に基づき、欠損の要因が遮蔽に起因するものであるか否かについての判定を行う第1判定部と、欠損の要因が遮蔽によるものでない場合に、受信した電波の電波強度の時間ごとの変化の傾向に基づき、欠損の要因が通信範囲外に出たことに起因するものであるか否かの判定を行う第2判定部と、を備えるものである。
(3)本発明の一態様は、上述の方位推定装置において、前記第2判定部は、受信した電波の電波強度が、急激に変化した場合、欠損の要因が移動予測誤りに起因するものであると判定するものである。
(4)本発明の一態様は、上述の方位推定装置において、前記第1判定部は、受信した電波の電波強度の時間ごとの変化と、欠損の要因が遮蔽に起因するものであるか否かについての情報とを教師データとして予め学習された学習済みモデルを含むものである。
(5)本発明の一態様は、上述の方位推定装置において、前記第2判定部は、受信した電波の電波強度の時間ごとの変化と、欠損の要因が通信範囲外に出たことに起因するものであるか否かについての情報とを教師データとして予め学習された学習済みモデルを含むものである。
(6)本発明の一態様は、上述の方位推定装置において、前記第1判定部に含まれる学習済モデルと、前記第2判定部に含まれる学習済モデルとは、いずれもK近傍法アルゴリズム等の分類器を用いて学習されるものである。
(7)本発明の一態様は、上述の方位推定装置において、前記欠損要因判定部は、電波の方向ごとに測定された電波強度のうち、前記第1判定部に入力される範囲を特定する前処理を行う前処理部を更に備えるものである。
(8)本発明の一態様は、所定の装置から複数の方向に出力された電波を受信し、受信した電波の電波強度を出力された電波の方向ごとに測定することにより、好適な方向の電波を推定する方位推定方法であって、電波を受信した複数の方向の中に、欠損している方向が存在するか否かを判定する欠損有無判定工程と、欠損している方向が存在すると判定された場合、受信した電波の電波強度の時間ごとの変化に基づき欠損の要因を判定する欠損要因判定工程と、を有する方位推定方法である。
(9)本発明の一態様は、コンピュータに、所定の装置から複数の方向に出力された電波を受信し、受信した電波の電波強度を出力された電波の方向ごとに測定することにより、好適な方向の電波を推定するプログラムであって、電波を受信した複数の方向の中に、欠損している方向が存在するか否かを判定する欠損有無判定ステップと、欠損している方向が存在すると判定された場合、受信した電波の電波強度の時間ごとの変化に基づき欠損の要因を判定する欠損要因判定ステップと、を実行させるプログラムである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、受信電力が一時的に欠損した場合であっても、容易に方位推定を行うことができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
一実施形態に係る方位推定装置、方位推定方法及びプログラムが適用される通信システムの概要について説明するための図である。
本実施形態に係る送信装置及び受信装置の機能構成の一例を示す機能構成図である。
本実施形態に係るビーム探索方法において、全方位探索と探索範囲を限定した探索とについて説明するための図である。
本実施形態に係る欠損要因の種類について説明するための図である。
本実施形態に係る方位推定装置の機能構成の一例を示す機能構成図である。
本実施形態に係る欠損要因判定部の機能構成の一例を示す機能構成図である。
本実施形態に係る欠損要因が移動予測誤りに起因するものである場合における受信電力の変化について説明するための図である。
本実施形態に係る欠損要因が通信範囲外に出たことに起因するものである場合における受信電力の変化について説明するための図である。
本実施形態に係るビーム掃引範囲の決定方法の一例について説明するためのフローチャートである。
本実施形態に係る欠損要因判定方法の一例について説明するためのフローチャートである。
本実施形態の方位推定装置の内部構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の態様に係る方位推定装置、方位推定方法及びプログラムについて、好適な実施の形態を掲げ、添付の図面を参照しながら以下、詳細に説明する。なお、本発明の態様は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、多様な変更または改良を加えたものも含まれる。つまり、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれ、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換または変更を行うことができる。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、各構造における縮尺および数等を、実際の構造における縮尺および数等と異ならせる場合がある。
【0010】
[実施形態]
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。以下に説明する実施形態では、一例として、本実施形態に係る方位推定装置、方位推定方法及びプログラムが、Beyond 5G(6G)における通信方式に適用されることを前提として説明する。しかしながら本実施形態はこの一例に限定されず、Beyond 5G(6G)以外の様々な通信方式に適用されることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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