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公開番号2024144424
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-11
出願番号2024102599,2022568734
出願日2024-06-26,2021-05-14
発明の名称ブロックチェーンで保護された小売製品用の暗号化デジタル資産を供給するためのシステム及び方法
出願人ナイキ イノベイト シーブイ
代理人個人,個人,個人
主分類G06Q 30/0601 20230101AFI20241003BHJP(計算;計数)
要約【課題】暗号化デジタル資産を供給するコンピューティングシステムを提供する。
【解決手段】コンピューティングシステムは、小売製品の将来のトランザクションの通知をブロードキャストすること、および分散コンピューティングネットワークを通じてトランザクションに参加する要求を受信することを含む。選択した数のユーザが、小売製品のトランザクションに関連付けられた仮想ラインに追加され;仮想ラインから、第1のユーザが小売製品を受け取るように選択され、第2のユーザがデジタル小売製品およびユニークなデジタル資産コードを含む暗号化デジタル資産を受け取るように選択される。暗号化デジタル資産は第2のユーザのデジタルウォレットに転送され、ユニークなデジタル資産コードはブロックチェーン台帳のレコードブロックに記録される。
【選択図】図12

特許請求の範囲【請求項1】
暗号化デジタル資産を供給するためのコンピューティングシステムであって、前記コンピューティングシステムは:
分散コンピューティングネットワークと接続するように構成された通信装置と;
物理的小売製品の将来のトランザクションに関連付けられる仮想ラインまたはビンで使用するためのユーザデータを格納するように構成されたデータストレージデバイスと;
前記通信装置および前記データストレージデバイスに動作可能に接続されたサーバコンピュータであって、前記サーバコンピュータは:
前記分散コンピューティングネットワークを通じて、前記物理的小売製品の前記将来のトランザクションの電子通知をブロードキャストし;
複数のユーザのパーソナルコンピューティングデバイスから前記分散コンピューティングネットワークを通じて、前記将来のトランザクションに参加する要求を受信し;
前記物理的小売製品の前記将来のトランザクションに関連付けられた前記仮想ラインまたはビンに、選択した数の前記ユーザを追加し;
前記仮想ラインまたはビンに追加された前記ユーザから、前記物理的小売製品のそれぞれの1つを受け取るようにそれぞれが指定された第1のユーザのサブセットを選択し;
前記仮想ラインまたはビンに追加され且つ前記第1のユーザのサブセットに選択されなかった前記ユーザから、前記暗号化デジタル資産のそれぞれの1つを受け取るようにそれぞれが指定された第2のユーザのサブセットを選択し、前記暗号化デジタル資産の各々は、デジタルオブジェクトおよびユニークなデジタル資産コードを含み;
前記暗号化デジタル資産の各々の前記第2のユーザのサブセットの前記ユーザの対応する1人のそれぞれのデジタルウォレットへの移転を要求し;
前記第2のユーザのサブセットの前記ユーザの前記対応する1人への前記暗号化デジタル資産の前記移転を個別のレコードブロックに記録するために前記ユニークなデジタル資産コードの各々を分散型ブロックチェーン台帳に送信する;
ようにプログラムされている、サーバコンピュータと;を有する、
コンピューティングシステム。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記ユニークなデジタル資産コードの各々は、秘密鍵および公開鍵にセグメント化されたユニークなコード文字列を持つそれぞれの暗号化トークンを含む、
請求項1に記載のコンピューティングシステム。
【請求項3】
前記デジタルオブジェクトの各々は、前記物理的小売製品の1つの仮想表現、物理的オブジェクトのユニークなデザインレンダリング、および/またはオブジェクトのユニークなデザインファイルを含む、
請求項1又は2に記載のコンピューティングシステム。
【請求項4】
前記暗号化デジタル資産の前記デジタルオブジェクトは互いに異なる、
請求項1乃至3のいずれか1項に記載のコンピューティングシステム。
【請求項5】
前記暗号化デジタル資産は:第1のタイプの暗号化デジタル資産を有する第1の資産セットと、前記第1のタイプの暗号化デジタル資産とは異なる第2のタイプの暗号化デジタル資産を有する第2の資産セットとを含む、
請求項1乃至4のいずれか1項に記載のコンピューティングシステム。
【請求項6】
前記第2のユーザのサブセットは:前記第1の資産セットから前記第1のタイプの暗号化デジタル資産を受け取るように指定された第1のサブセットグループと、前記第2の資産セットから前記第2のタイプの暗号化デジタル資産を受け取るように指定された第2のサブセットグループとを含む、
請求項5に記載のコンピューティングシステム。
【請求項7】
前記第1の資産セットは、第1の数の前記第1のタイプの暗号化デジタル資産を含み、前記第2の資産セットは、前記第1の数とは異なる、第2の数の前記第2のタイプの暗号化デジタル資産を含む、
請求項6に記載のコンピューティングシステム。
【請求項8】
前記サーバコンピュータはさらに:
前記第2のユーザのサブセットの前記ユーザの前記対応する1人の前記それぞれのデジタルウォレットへの前記暗号化デジタル資産の各々の移転を確認し;
前記第2のユーザのサブセットの前記ユーザの各々に、ユニークな暗号化トークンに対するユニークなハッシュ化されたアドレスを持つユニークな鍵を含む電子メッセージを送信する;
ようにプログラムされている、
請求項1乃至7のいずれか1項に記載のコンピューティングシステム。
【請求項9】
前記電子通知は、事前に発表された期間中に、かつ、前記要求が受信された前記ユーザが知らない前記事前に発表された期間内でランダムまたは事前に設定された時間にブロードキャストされる、
請求項1乃至8のいずれか1項に記載のコンピューティングシステム。
【請求項10】
前記サーバコンピュータはさらに:
前記ユーザのうちの1人の前記パーソナルコンピューティングデバイスのうちの1つから、前記ユーザのうちの前記1人が事前に定義されたアクティビティを完了したことを示すアクティビティデータを受信し;
受信した前記アクティビティデータに基づいて、前記ユーザのうちの前記1人を前記仮想ラインまたはビンの前方の新しい位置に進める;
ようにプログラムされている、
請求項1乃至9のいずれか1項に記載のコンピューティングシステム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2020年5月14日に出願された米国特許出願第15/931,764号の利益及び優先権を主張する。
続きを表示(約 4,600 文字)【0002】
本開示は、概して、履物及びアパレルなどの小売製品に関する。より具体的には、本開示の態様は、小売製品及びそのデジタルデザイン(digital design)ファイルを保護するための暗号化デジタル資産を作成及び配布するための制御ロジックを備えた分散型コンピューティングシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
ハイエンドの履物及びアパレルなどの高品質の小売製品の製造者は、偽造製品、つまり、購入者をだまして本物の製造業者の真正な商品を購入していると信じ込ませることを目的として作られた模倣品の販売に長い間悩まされてきた。同様の問題はデジタル領域にも存在し、デジタル製品はしばしば無許可の複製や販売の対象となる。商品の無許可の生産及び偽造品の複製は、ブランドの価値及び/又は排他性を損ない、企業の収益性に悪影響を及ぼす可能性があり、「収集品(collectable)」としての製品に対するユーザの主観的認識を損なう可能性がある。
【0004】
偽造品を特定し、そのような偽造品の不正販売を防止するために、多くの偽造防止技術が開発されている。残念ながら、デジタル領域内では、元の開発者によるものでは無い場合、デジタルオブジェクト全体を自由に(又は不正に)複製する可能性のある後続のパーティ(subsequent party)によって、供給は、多くの場合制約されない。このことは、デジタルオブジェクトの排他性を制御し、したがって、そのオブジェクトの価値に関して影響力を持つブランド所有者の能力をしばしば複雑にする。そして、デジタルオブジェクトの排他性を制御できないことは、(例えば、「スニーカーヘッド(sneakerheads)」による限定生産のスニーカーのリリース時によく起こるように)そのオブジェクトを探している製品愛好家やコレクターによる無料ブランドプロモーションの機会を損なうことになる。
【0005】
自由市場の市場参加者及びブランド愛好家は、通常、供給が限られている場合及び/又はそのオブジェクトに過剰な需要がある場合に、オブジェクトにより高い価値を割り当てる。これらの現実は物理的な現実世界では(特に熱心なコレクターにとって)明白であるが、同様の市場の現実はデジタル領域にも存在する。カスタマイズ可能なスキン、アパレル、及びギアを含むファーストパーソン及びサードパーソンビデオゲームの急増に伴い、収集可能な(collectable)オブジェクトを介してデジタル領域のユーザを引き付け、影響を与える機会が存在し、その結果、ユーザは、現実の世界でブランドにより一層関与することができる。同様に、小売業者は、この仮想市場内のデジタルオブジェクトの性質及び最終的な供給に、より直接的に影響を及ぼし、かつ/又は、制御する必要性が存在する。
【発明の概要】
【0006】
本明細書では、履物及びアパレルなどの小売製品のための暗号化デジタル資産、そのような暗号化デジタル資産を供給する(provisioning(プロビジョニングする))方法及び混合する(intermingling)方法、並びに、ブロックチェーンで保護されたデジタルシューズ及びアパレルを生成、混合、及び交換するためのアテンダント制御ロジック(attendant control logic)を備えた分散コンピューティングシステムが提示される。より具体的には、現在記載されている特徴の多くは、企業が、自社のブランドを表す有形の製品及びデジタルオブジェクトの作成、配布、表現、及び使用を制御する(control(管理する))ことを可能にするために、ブロックチェーン技術において及びブロックチェーン技術によって確立された信頼に依存する。コンテンツや品質を損なうことなく自由に複製可能な典型的なデジタル資産とは異なり、ブロックチェーン技術による所有権の離散的な記録の使用は、デジタルオブジェクトの単純なデジタル複製の能力を排除する。そうすることで、企業はデジタルオブジェクト(又はオブジェクト特性(object trait))の全体的な供給を制御又は制限する能力を有し、希望する場合には、制御された希少性を創出することができる。
【0007】
本開示は、いくつかの例において、デジタルオブジェクトが:小売販売用に提供される物理オブジェクト;物理オブジェクトの将来の生産に適し得る2D又は3Dデザインレンダリング又はデザインファイル;現在物理的創作/生産を意図していないオブジェクトの仮想的表現;又は他のそのようなオブジェクトを表すことを意図している。デジタルオブジェクトのブランドエンゲージメント(brand engagement)及び使用をさらに促進するために、表示されたデジタルオブジェクトの視覚的表現は、オブジェクトのユーザによる使用、関連する小売製品又はアプリのユーザによる使用、又はオブジェクト/ブランドエンゲージメントの他のそのような測定(measures)によって変更され得る。加えて、デジタルオブジェクト及び/又はその視覚的表現の属性は、オブジェクト又はユーザの制御されたキャラクタがビデオゲームコンテキスト内でどのように動作するかに影響し得る。
【0008】
限定ではなく、例として、トランザクション(transaction(取引))ブロックのブロックチェーン元帳(blockchain ledger)によって保護される暗号化デジタル資産が提示される。これらのデジタル資産は、少なくとも部分的に、物理的なシューズ(shoe)のような現実世界の製品をデジタルシューズのような仮想収集品(virtual collectible)に結び付ける(connect)ように機能し得る。消費者が本物のシューズ(口語で「キック」として知られている)を購入するとき、シューズのデジタル表現が生成され得、消費者とリンクされ得、暗号化トークンを割り当てられ得、ここで、デジタルシューズ及び暗号化トークンはまとめて「CryptoKick(クリプトキック)」(CK)を表し得る。デジタル表現は、シューズのコンピュータ生成アバター又はシューズの限定版のアーティストの演出を含み得る。デジタル資産は、分散ブロックチェーン内の関連ブロック(例えば、ジェネシスブロック又は前の処理されたブロック(prior transacted block))へのリンクとして、トランザクションタイムスタンプ、トランザクションデータ、及びハッシュポインタを含む暗号化保護ブロックによって保護され得る。デジタル資産を用いて、買い手は、有形のシューズのペアを安全に売買し、デジタルシューズを売買し、暗号通貨ウォレット又は他のデジタルブロックチェーンロッカーにデジタルシューズを保管し、「シューズの子孫(shoe offspring)」を作成するためにデジタルシューズを他のデジタルシューズと混合又は「繁殖(breed)」させて、また、許容可能なシューズの製造可能性の規則に基づき、新しく繁殖したシューズの子孫を新しい有形のシューズのペアとしてカスタムメイドさせることができる。
【0009】
本物の有形のシューズのペアの購入は、対応する暗号化デジタル資産及びそのデジタル資産に関連付けられるデジタルシューズのロックを有効化(enable)又は「ロック解除」し得る。例えば、個人が登録された販売者から現実世界のシューズのペアを購入する場合、物理的なシューズのユニークな(例えば、10ビットの数値の)物理的なシューズ識別(ID)コードが、購入者のユニークな(例えば、42ビットの英数字の)所有者IDコードにリンクされ得る。同時に、ユニークな(例えば、64ビットの数値の)キーを持つアクセスプロンプトが、購入者が暗号化トークンを持つデジタルシューズを検索できるように、所有者IDコードに関連付けられる暗号通貨ウォレットアカウントに発行される;キー、トークン、及びデジタルシューズは、所有者IDコードに割り当てられる。例えば、第1のEthereum Request for Comments(ERC)721又はERC1155トークンは、物理的なシューズを認証及び取り引きするために付与され得、第2のERC721/ERC1155トークンは、デジタルシューズにアクセスし、増殖し、及び取り引きするために付与され得る。少なくともいくつかの実装では、物理的なシューズの特定のタイプの使用のような現実世界の環境効果は、シューズのデジタル表現に影響を与え得る。それぞれの暗号化トークンは、物理的なシューズと暗号化デジタル資産に割り当てられ得る;代替的には、物理的なシューズとデジタル資産の両方に単一の暗号化トークンが割り当てられ得る。
【0010】
デジタル資産は、少なくとも一部のアプリケーションでは、デジタルシューズについての遺伝子型情報及び/又は表現型情報を含み得る。この遺伝子型/表現型のデータは、デジタル資産の特定の形質、属性、色、スタイル、背景などを表し得、デジタルシューズと1つ又は複数の他の別個の(discrete)デジタルシューズとの混合を支配する「繁殖規則(breeding rules)」に従って調整され得る。表現型の特徴は、仮想環境及び付随的効果;時間依存性の混合制限(例えば、仮想シューズの子孫を、あらかじめ設定された成熟に達するまで育てることができない);成熟度を変更する(例えば、スピードアップ又はスローダウンする)又は特定の特性が発達する可能性を増減させる仮想ユーザインタラクション;ユーザの現実世界のインタラクション(例えば、ランニングが、良好な/望ましい品質の数を増加させる、仮想子孫の成熟速度を増加させるなど);シューズのクローニング及び、所有者が、実際の現実世界の生産等のために望ましい子孫から生産できるクローンの総数を設定することを可能にすること;のうちの1つ又は複数とともに、遺伝子型情報に依存することがあり、その逆もまた同様である。また、いくつかのオプションの特徴はまた:2つ以上の別個のデジタルシューズの間での繁殖計画のための代理出産機能(surrogacy features);デジタルシューズを所有しないサードパーティ(third party)エンティティによって提供される子育て/乳母の機能;デジタルシューズをよりリアル(life-like)に見せるように設計された動作及びアニメーション機能(behavioral and animated features)(例えば、時間とともに変化するパーソナリティ);デジタルシューズの「繁殖権(breeding rights)」は、1つ又は複数の実世界の製造上の制限によって支配され得る;デジタルシューズの連続する各世代の所有権は、元々関連付けられた仮想製品等への暗号化キーを介して、元の現実世界のシューズ(例えば、全体的又は部分的に;遺伝子型寄与の割合などによって)に結び付けられ得る;を含み得る。
(【0011】以降は省略されています)

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