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公開番号
2024143121
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-11
出願番号
2023055629
出願日
2023-03-30
発明の名称
低温液体供給システムおよびポンプ制御装置
出願人
東京瓦斯株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
F17C
9/00 20060101AFI20241003BHJP(ガスまたは液体の貯蔵または分配)
要約
【課題】流量調整弁の動作を加味して、払出ポンプの吐出能力を大きくして運用する。
【解決手段】低温液体を貯蔵する貯蔵タンクと、貯蔵タンクに貯蔵されている低温液体を気化器に供給する複数の払出ポンプと、貯蔵タンクに接続され、低温液体を気化器に供給するための払出ラインと、払出ラインに設けられ気化器の上流側に位置し、気化器へ流れる低温液体の流量を調整する流量調整弁と、貯蔵タンク内の低温液体の液位の高さを取得し、液位の高さに基づいて、複数の払出ポンプの各々が払い出す低温液体の流量を制御するポンプ制御装置と、を備える低温液体供給システム。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
低温液体を貯蔵する貯蔵タンクと、
前記貯蔵タンクに貯蔵されている低温液体を気化器に供給する複数の払出ポンプと、
前記貯蔵タンクに接続され、低温液体を前記気化器に供給するための払出ラインと、
前記払出ラインに設けられ前記気化器の上流側に位置し、前記気化器へ流れる低温液体の流量を調整する流量調整弁と、
前記貯蔵タンク内の低温液体の液位の高さを取得し、当該液位の高さに基づいて、複数の前記払出ポンプの各々が払い出す低温液体の流量を制御するポンプ制御装置と、
を備える低温液体供給システム。
続きを表示(約 520 文字)
【請求項2】
前記ポンプ制御装置は、前記液位の高さに基づいて、通常時に複数の前記払出ポンプの各々が単位時間あたりに払い出す低温液体の流量である定格流量を設定して、当該払出ポンプを制御することを特徴とする請求項1に記載の低温液体供給システム。
【請求項3】
前記ポンプ制御装置は、前記液位が予め定められた値より高い場合に、前記定格流量を大きくすることを特徴とする請求項2に記載の低温液体供給システム。
【請求項4】
前記貯蔵タンクに貯蔵されている低温液体の液密度を取得する取得部、
をさらに備え、
前記ポンプ制御装置は、前記液位が予め定められた値より高い場合に、取得した前記液密度に応じて、前記定格流量に質量流量を設定することを特徴とする請求項3に記載の低温液体供給システム。
【請求項5】
低温液体を貯蔵する貯蔵タンクに貯蔵されている低温液体の液位の高さを取得する液位取得手段と、
取得した前記液位の高さに基づいて、前記貯蔵タンクから低温液体を払い出す払出ポンプが単位時間あたりに払い出す低温液体の流量を制御する制御部と、
を備えるポンプ制御装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、低温液体供給システムおよびポンプ制御装置に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1では、払出ポンプの払出側にLNGタンクを用意し、ポンプが緊急停止した際に、予備のポンプが送液を開始するまでのあいだ、払出側に設けられているLNGタンクから、LNGを払い出す技術が公開されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平8-240185号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
低温液体の一つであるLNG(Liquefied Natural Gas:液化天然ガス)の受け入れ、貯蔵、気化を行うLNG基地にて、一台あたりのLNGの吐出能力を大きくし、これにより他のポンプを止めることで、例えば年間運転時間の減少による電気代の削減を図り、また、ポンプの寿命を長期化させる等の検討を行っている。
ここで、払出ポンプが複数台運転している際に、払出ポンプの1台が緊急停止した場合、代わりのポンプが追起動し吐出を開始するまでの数分間は、設備全体の吐出流量維持のために残って運転している残払出ポンプの吐出流量が一時的に増量される。一台あたりのLNGの吐出能力を大きくして運用している場合には、残払出ポンプの吐出流量が従来よりも過大となり、払出ライン上にある流量調整弁の開度も従来よりも高開度となる。この流量調整弁が高開度となっている状態で、追起動の払出ポンプが吐出を開始することにより、流量調整弁の閉動作が間に合わず、一時的に過剰量のLNGが流量調整弁を通過して気化器に流れることになる。そのため、安全性を考えると、払出ポンプの1台あたりのLNGの吐出能力を大きくする運用には、制限があった。
本発明は、流量調整弁の動作を加味して、払出ポンプの吐出能力を大きくして運用することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明が適用される低温液体供給システムは、低温液体を貯蔵する貯蔵タンクと、前記貯蔵タンクに貯蔵されている低温液体を気化器に供給する複数の払出ポンプと、前記貯蔵タンクに接続され、低温液体を前記気化器に供給するための払出ラインと、前記払出ラインに設けられ前記気化器の上流側に位置し、前記気化器へ流れる低温液体の流量を調整する流量調整弁と、前記貯蔵タンク内の低温液体の液位の高さを取得し、当該液位の高さに基づいて、複数の前記払出ポンプの各々が払い出す低温液体の流量を制御するポンプ制御装置と、を備える低温液体供給システムである。
ここで、前記ポンプ制御装置は、前記液位の高さに基づいて、通常時に複数の前記払出ポンプの各々が単位時間あたりに払い出す低温液体の流量である定格流量を設定して、当該払出ポンプを制御することを特徴とすることができる。
また、前記ポンプ制御装置は、前記液位が予め定められた値より高い場合に、前記定格流量を大きくすることを特徴とすることができる。
また、前記貯蔵タンクに貯蔵されている低温液体の液密度を取得する取得部、をさらに備え、前記ポンプ制御装置は、前記液位が予め定められた値より高い場合に、取得した前記液密度に応じて、前記定格流量に質量流量を設定することを特徴とすることができる。
【0006】
他の観点から捉えると、低温液体を貯蔵する貯蔵タンクに貯蔵されている低温液体の液位の高さを取得する液位取得手段と、取得した前記液位の高さに基づいて、前記貯蔵タンクから低温液体を払い出す払出ポンプが単位時間あたりに払い出す低温液体の流量を制御する制御部と、を備えるポンプ制御装置である。
【発明の効果】
【0007】
本願の発明によると、流量調整弁の動作を加味して、払出ポンプの吐出能力を大きくして運用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本実施の形態が適用されるLNG供給システムの全体構成の一例を示す図である。
本実施の形態に係る全体制御装置の機能構成の一例を示す図である。
全体制御装置が行う処理の一例を示す図である。
ポンプの一つが緊急停止した場合において、気化器へ流れるLNGの質量流量と、流量調整弁の開度と、の関係を説明するための図である。
シミュレータ上でポンプを緊急停止させ、ポンプを追起動させた場合の各設備のデータである。
シミュレータ上でポンプを緊急停止させ、ポンプを追起動させた場合の各設備のデータである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<LNG供給システム1の全体構成>
図1は、本実施の形態が適用されるLNG供給システム1の全体構成の一例を示す図である。
本実施の形態が適用されるLNG供給システム1は、低温液体の一例としてのLNGを貯蔵するLNGタンク10と、LNGタンク10にLNGを供給するLNG受入ライン11と、LNGタンク10に貯蔵されたLNGの液位の高さを計測する液位計12と、LNGタンク10に貯蔵されたLNGの液密度を計測する液密度計13と、LNGタンク10に貯蔵されているLNGを払い出す、払出ポンプの一例である複数のポンプ20(図1の例では、5つのポンプ20-1、20-2、20-3、20-4、20-5)と、を備える。また、LNG供給システム1は、LNGを気化させる気化器50(図1の例では、2つの気化器50-1と50-2)と、LNGタンク10から払い出されたLNGを気化器50-1、50-2に払い出すための管路である払出ライン40と、払出ライン40に流れるLNGの流量を調整する流量調整弁71-1、71-2と、払出ライン40を流れるLNGの流量を計測する質量流量計72-1と72-2と、気化器50によって気化されたNG(Natural Gas)を需要先に送る幹線導管60を備える。さらに、LNG供給システム1は、LNG供給システム1の全体を制御する全体制御装置30を備える。
【0010】
LNGタンク10は、例えば、LNGを貯蔵する内槽と、その周囲に設けられる外槽と、内槽と外槽との間に設けられ、保冷材(例えば、パーライト)が充填される保冷層とを備えた地下式の二重殻タンクである。
(【0011】以降は省略されています)
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