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公開番号
2024142732
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-11
出願番号
2023055031
出願日
2023-03-30
発明の名称
光素子
出願人
日本電信電話株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
H01S
5/11 20210101AFI20241003BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】ナノワイヤを用いた新たな光素子を提供する。
【解決手段】この光素子は、化合物半導体から構成された主ナノワイヤ101と、主ナノワイヤ101と互いに平行な状態で、主ナノワイヤ101とともに1次元的に配列され、一端の側から離れるほど長くされた8本以上のSiナノワイヤ102を備える反射構造121a,121bを備え、反射構造121a、121bの一端から4本目以降の3本のSiナノワイヤ102aは、反射構造121a、121bの一端のSiナノワイヤ102より太くされている。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
化合物半導体から構成された主ナノワイヤと、
前記主ナノワイヤと互いに平行な状態で、前記主ナノワイヤとともに1次元的に配列され、一端の側から離れるほど長くされた8本以上のSiナノワイヤを備える反射構造と
を備え、
前記反射構造の一端から4本目以降の3本目の前記Siナノワイヤは、前記反射構造の一端の前記Siナノワイヤより太くされている光素子。
続きを表示(約 440 文字)
【請求項2】
請求項1記載の光素子において、
前記反射構造を構成する前記Siナノワイヤが等間隔で配列されている状態に比較して、前記反射構造の一端の側に近いほど大きな値で、前記反射構造の一端の方向に前記Siナノワイヤの位置が変調されている光素子。
【請求項3】
請求項1または2記載の光素子において、
前記主ナノワイヤと前記Siナノワイヤとが互いに平行な状態で1次元的に配列される状態で、前記主ナノワイヤを挟んで前記主ナノワイヤに対して対称な状態で配置された2つの前記反射構造を備え、
前記主ナノワイヤを挟む2つの前記反射構造により共振器が構成されている光素子。
【請求項4】
請求項3記載の光素子において、
前記主ナノワイヤを中心に点対称に配置された複数の前記共振器を備える光素子。
【請求項5】
請求項1または2記載の光素子において、
前記主ナノワイヤは、円柱とされている光素子。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナノワイヤから構成された光素子に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、半導体ナノワイヤ素子の研究が盛んにおこなわれている。半導体ナノワイヤとは、径が数10nm~数μmで長さが数μmの非常に小さな一次元構造(柱状構造体)のナノ材料である。ナノワイヤの適用例として、トランジスタなどの電子デバイスの研究がおこなわれてきたが、ナノワイヤを構成する半導体の材料によって、様々な波長帯で発光させることができるため、レーザ素子などの光素子への適用も有望と考えられている。これらナノワイヤは、条件次第でシリコン基板上にも直接成長できるため、将来の光電融合素子への応用が期待されている(非特許文献1)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
M. Notomi et al., "Nanowire photonics toward wide wavelength range and subwavelength confinement [Invited]", Optical Materials Express, vol. 10, no. 10, pp. 2560-2596, 2020.
M. Takiguchi et al., "Thermal effect of InP/InAs nanowire lasers integrated on different optical platforms", OSA Continuum, vol. 4, no. 6, pp. 1838-1845, 2021.
M. D. Birowosuto1 et al., "Movable high-Q nanoresonators realized by semiconductor nanowires on a Si photonic crystal platform", Nature Materials, vol. 13, pp. 279-285, 2014.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、ナノワイヤを用いたレーザは、様々な波長帯で実証されている。特に、シリコンに対してレーザ光が透明である通信波長帯のレーザ光を発振するナノワイヤレーザは、シリコン光回路に集積して動作させることができるため、将来の光電融合チップに利用できる光源として有望な候補になっている。このように、ナノワイヤは様々な光素子への応用が期待され、ナノワイヤを用いた新たな光素子の開発が望まれている。
【0005】
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、ナノワイヤを用いた新たな光素子の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る光素子は、化合物半導体から構成された主ナノワイヤと、主ナノワイヤと互いに平行な状態で、主ナノワイヤとともに1次元的に配列され、一端の側から離れるほど長くされた8本以上のSiナノワイヤを備える反射構造とを備え、反射構造の一端から4本目以降の3本のSiナノワイヤは、反射構造の一端のSiナノワイヤより太くされている。
【発明の効果】
【0007】
以上説明したように、本発明によれば、化合物半導体から構成された主ナノワイヤと互いに平行な状態で、主ナノワイヤとともに1次元的に配列され、一端の側から離れるほど長くされた8本以上のSiナノワイヤを備え、反射構造の一端から4本目以降の3本のSiナノワイヤを一端のSiナノワイヤより太くしているので、主ナノワイヤを用いた新たな光素子が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、本発明の実施の形態に係る光素子の構成を示す平面図である。
図2は、本発明の実施の形態に係る光素子の他の構成を示す平面図である。
図3Aは、本発明の実施の形態に係る光素子を説明するためのシミュレーションで用いたモデルの構成を示す平面図である。
図3Bは、本発明の実施の形態に係る光素子を説明するためのシミュレーションで用いたモデルの構成を示す断面図である。
図4は、本発明の実施の形態に係る光素子を説明するためのシミュレーションの結果を示す説明図である。
図5は、本発明の実施の形態に係る光素子を説明するためのシミュレーションの結果を示す説明図である。
図6は、本発明の実施の形態に係る光素子を説明するためのシミュレーションの結果の電場分布を示す特性図である。
図7は、本発明の実施の形態に係る光素子を説明するためのシミュレーションの結果を示す説明図である。
図8は、本発明の実施の形態に係る光素子を説明するためのシミュレーションの結果を示す説明図である。
図9は、本発明の実施の形態に係る光素子を説明するためのシミュレーションの結果を示す説明図である。
図10は、本発明の実施の形態に係る光素子を説明するためのシミュレーションの結果を示す説明図である。
図11は、本発明の実施の形態に係る光素子を説明するためのシミュレーションの結果を示す特性図である。
図12は、本発明の実施の形態に係る他の光素子の構成を示す斜視図である。
図13は、本発明の実施の形態に係る他の光素子を特性のシミュレーション結果を示す説明図である。
図14は、本発明の実施の形態に係る他の光素子の特性のシミュレーションの結果を示す説明図である。
図15は、本発明の実施の形態に係る他の光素子の構成を示す平面図である。
図16は、本発明の実施の形態に係る他の光素子の構成を示す平面図(a)および光素子の特性をシミュレーションした結果の電場分布を示す特性図(b)である。
図17は、本発明の実施の形態に係る他の光素子の構成を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態に係る光素子について図1を参照して説明する。この光素子は、化合物半導体から構成された主ナノワイヤ101と、Siナノワイヤ102とを備える。主ナノワイヤ101は、例えば、InPやInGaAsPなどのIII-V族化合物半導体から構成することができる。主ナノワイヤ101は、円柱形状とすることができる。
【0010】
また、この光素子は、主ナノワイヤ101と互いに平行な状態で、主ナノワイヤ101とともに1次元的に配列され、一端の側から離れるほど長くされた8本以上のSiナノワイヤ102を備える反射構造121a,121bを備える。この例では、主ナノワイヤ101を挟んで主ナノワイヤ101に対して対称な状態で、1次元的に配置された2つの反射構造121a,反射構造121bを備える。反射構造121aおよび反射構造121bは、1つの直線状に配置されるものとなる。また、反射構造121a,反射構造121bを構成する各々のSiナノワイヤ102,Siナノワイヤ102aは、主ナノワイヤ101と互いに平行とされている。主ナノワイヤ101を挟む2つの反射構造121a,121bにより共振器が構成されている。
(【0011】以降は省略されています)
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