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公開番号
2024142537
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-11
出願番号
2023054698
出願日
2023-03-30
発明の名称
サンゴのプラヌラ幼生着床基板およびサンゴのプラヌラ幼生着床基板製造方法
出願人
城山工業株式会社
,
木曽興業株式会社
代理人
個人
主分類
A01K
61/00 20170101AFI20241003BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約
【課題】簡便且つ低コストなサンゴのプラヌラ幼生着床基板を提供すること。
【解決手段】陽極酸化皮膜処理が可能な材料で構成された基層(11)と、基層(11)の表面に設けられ且つ陽極酸化皮膜処理がされた酸化皮膜で構成され、表面に対して凹んだ孔(12a)を有し、サンゴのプラヌラ幼生が着床可能な表層(12)と、を備えたことを特徴とするサンゴのプラヌラ幼生着床基板(4)。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
アルミニウム、チタン、マグネシウム、アルミニウム合金、チタン合金およびマグネシウム合金のいずれかであり表面に酸化皮膜が形成されたサンゴのプラヌラ幼生が着床可能であることを特徴とするサンゴのプラヌラ幼生着床基板。
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【請求項2】
陽極酸化皮膜処理が可能な材料で構成された基層と、
前記基層の表面に設けられ且つ前記陽極酸化皮膜処理がされた酸化皮膜で構成され、表面に対して凹んだ孔を有し、サンゴのプラヌラ幼生が着床可能な表層と、
を備えたことを特徴とするサンゴのプラヌラ幼生着床基板。
【請求項3】
サンゴのプラヌラ幼生の変態を促す生物の大きさに基づく凹凸が表面に形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載のサンゴのプラヌラ幼生着床基板。
【請求項4】
陽極酸化皮膜処理が可能な材料で構成された基材に対して、前記陽極酸化皮膜処理を行って表面に対して凹んだ孔を有する酸化皮膜で構成された表層を形成することで、サンゴのプラヌラ幼生が着床可能なサンゴのプラヌラ幼生着床基板を製造することを特徴とするサンゴのプラヌラ幼生着床基板製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、サンゴのプラヌラ幼生の着床を促してサンゴを増殖させるためのサンゴのプラヌラ幼生着床基板およびサンゴのプラヌラ幼生着床基板の製造方法に関する。
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【背景技術】
【0002】
サンゴは、魚類等生物の隠れ家や餌場としての機能を有しており、沿岸域の生物多様性を持続、向上させる一端を担っている。近年、海水温の上昇によるサンゴの白化や、陸域の造成工事に伴う海洋への土砂の流出により、サンゴが浮泥に覆われ死滅したり、サンゴを餌料とするオニヒトデやサンゴ食巻貝の食害により、世界的にサンゴが減少し絶滅の危機に瀕している問題がある。この問題に対して、サンゴを人為的に再生、増殖させることが試みられている。サンゴを人為的に増殖させる技術として、特許文献1に記載の技術が従来公知である。
【0003】
特許文献1(特開2008-141979号公報)には、支持基板(11)に半ドーム部(12)が形成されたサンゴ増殖用基板(10)が記載されており、半ドーム部(12)の庇状の形状により、土の堆積を抑制したり、サンゴのプラヌラ幼生を捕食する魚等の進入を抑制したり、過剰な日光を遮ったりする技術が記載されている。特許文献1では、支持基板(11)は、コンクリートやセラミックで構成されており、半ドーム部(12)は樹脂やセラミック、コンクリート、金属板で構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2008-141979号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
(従来技術の問題点)
特許文献1に記載の構成では、半ドーム部(12)の形成や支持基板(11)への固定の作業が必要であり、サンゴ増殖用基板(10)の製造に手間やコストがかかる問題がある。
また、サンゴ増殖用基板(10)をコンクリートで作成する場合は、サンゴ増殖用基板(10)が高重量となり、陸上水槽や沿岸でサンゴのプラヌラ幼生を着床させた後に、沖合の海底に移動させようとする際に、移動作業が大変であるという問題もある。
半ドーム部(12)を樹脂で作成する場合は、経時的な劣化、腐食や漂流物との衝突等で樹脂が欠けて、マイクロプラスチックとして海洋を漂う恐れがある。樹脂は、生分解性が乏しいものが多く、自然に分解されにくく、マイクロプラスチックを魚類や鳥類、爬虫類等の生物が餌と間違えて捕食して体内に蓄積される環境問題を引き起こす恐れもある。生分解性のプラスチックを使用すると、サンゴが基板上で増殖される前に、半ドーム部(12)が分解されてしまい、サンゴの増殖に失敗する恐れがある。
また、セラミックは化学的に安定であり生分解や海水に溶解される事はなく、長期間海底に形状を維持し存在するため、人工物を残すことなく数十年単位の期間で元通りの自然環境に戻すには相応しくない素材である。
【0006】
本発明は、軽量且つ簡便且つ低コストなサンゴのプラヌラ幼生着床基板を提供することを技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記技術的課題を解決するために、請求項1に記載の発明のサンゴのプラヌラ幼生着床基板は、
アルミニウム、チタン、マグネシウム、アルミニウム合金、チタン合金およびマグネシウム合金のいずれかであり表面に酸化皮膜が形成されたサンゴのプラヌラ幼生が着床可能な基板であることを特徴とする。
【0008】
前記技術的課題を解決するために、請求項2に記載の発明のサンゴのプラヌラ幼生着床基板は、
陽極酸化皮膜処理が可能な材料で構成された基層と、
前記基層の表面に設けられ且つ前記陽極酸化皮膜処理がされた酸化皮膜で構成され、表面に対して凹んだ孔を有し、サンゴのプラヌラ幼生が着床可能な表層と、
を備えたことを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のサンゴのプラヌラ幼生着床基板において、
サンゴのプラヌラ幼生の変態を促す生物の大きさに基づく凹凸が表面に形成されたことを特徴とする。
【0010】
前記技術的課題を解決するために、請求項4に記載の発明のサンゴのプラヌラ幼生着床基板製造方法は、
陽極酸化皮膜処理が可能な材料で構成された基材に対して、前記陽極酸化皮膜処理を行って表面に対して凹んだ孔を有する酸化皮膜で構成された表層を形成することで、サンゴのプラヌラ幼生が着床可能なサンゴのプラヌラ幼生着床基板を製造することを特徴とする。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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