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公開番号2024141389
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-10
出願番号2023052997
出願日2023-03-29
発明の名称粘着剤組成物およびフィルムシート
出願人藤森工業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C09J 133/14 20060101AFI20241003BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】半導体加工用のUV剥離粘着剤として好適に使用することができ、耐熱性に優れた粘着剤組成物およびフィルムシートを提供する。
【解決手段】粘着剤層11を構成する粘着剤組成物が、(A)アルキル基の炭素数がC1~C18のアルキル(メタ)アクリレートと、カルボキシル基を含まない共重合可能なモノマーであって、(B)共重合可能な窒素含有ビニルモノマー、及び、(C)ヒドロキシル基を含有する共重合性モノマーを含む、重量平均分子量100万~350万の(メタ)アクリル系ポリマーと、(D)分子内に不飽和二重結合を4つ以上持つアクリレートから選択された1種以上と、(A)と(B)との合計100重量部に対して、(E)3官能以上の芳香族系イソシアネート化合物を0.1~10重量部と、(F)シランカップリング剤を0.1~3重量部と、(G)光開始剤を0.1~5.0重量部の割合で含有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
(メタ)アクリル系ポリマーと、4官能以上の不飽和二重結合化合物と、架橋剤と、(F)シランカップリング剤と、(G)光開始剤とを含有する粘着剤組成物であって、
前記(メタ)アクリル系ポリマーが、
(A)アルキル基の炭素数がC1~C18のアルキル(メタ)アクリレートの1種以上と、
カルボキシル基を含まない共重合可能なモノマーであって、(B)共重合可能な窒素含有ビニルモノマーの1種以上、及び、(C)ヒドロキシル基を含有する共重合性モノマーの1種以上を含む、重量平均分子量100万~350万の共重合体であり、
前記不飽和二重結合化合物は、(D)分子内に不飽和二重結合を4つ以上持つアクリレートから選択された1種以上であり、
前記粘着剤組成物は、
前記(A)アルキル基の炭素数がC1~C18のアルキル(メタ)アクリレートと前記(B)共重合可能な窒素含有ビニルモノマーとの合計100重量部に対して、
前記架橋剤として(E)3官能以上の芳香族系イソシアネート化合物を0.1~10重量部と、
前記(F)シランカップリング剤を0.1~3重量部と、
前記(G)光開始剤を0.1~5.0重量部の割合で含有することを特徴とする粘着剤組成物。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
前記粘着剤組成物から加熱乾燥処理して形成された厚さ20μmの粘着剤層を厚さ27μmのPEEK基材上に積層した粘着フィルムの、PBO処理したシリコンウエハに対する90°剥離粘着力が1N/25mm以上であり、その後メタルハライドランプ、若しくは365nm波長のLED-UVランプで直径30.48cm(12インチ)の前記シリコンウエハに対して3000mJの割合でUV照射した後、240℃×5分加熱し、さらに165℃×2.5hr加熱した後の粘着力が0.5N/25mm以下であり、同様に試験した際のステンレス(BA処理)に対する粘着力が0.5N/25mm以上であることを特徴とする請求項1に記載の粘着剤組成物。
【請求項3】
前記(メタ)アクリル系ポリマーが、前記(A)アルキル基の炭素数がC1~C18のアルキル(メタ)アクリレートとして、n-ブチルアクリレート40重量部以上を含む、少なくとも1種以上を70~95重量部と、前記(B)共重合可能な窒素含有ビニルモノマーとして、ヒドロキシル基を含有しない窒素含有ビニルモノマーを5~30重量部とを合計した100重量部と、前記(C)ヒドロキシル基を含有する共重合性モノマーの1種以上とを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の粘着剤組成物。
【請求項4】
前記(メタ)アクリル系ポリマーが、前記(A)アルキル基の炭素数がC1~C18のアルキル(メタ)アクリレートと、前記(B)共重合可能な窒素含有ビニルモノマーとの合計100重量部に対して、前記(C)ヒドロキシル基を含有する共重合性モノマーとして、ヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート、ヒドロキシル基含有(メタ)アクリルアミドから選ばれる1種以上を0.1~5重量部の割合で含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の粘着剤組成物。
【請求項5】
前記(C)ヒドロキシル基を含有する共重合性モノマーが、8-ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート、6-ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、N-ヒドロキシ(メタ)アクリルアミド、N-ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミドからなる化合物群の中から選択された、少なくとも1種以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の粘着剤組成物。
【請求項6】
前記粘着剤組成物は、前記(A)アルキル基の炭素数がC1~C18のアルキル(メタ)アクリレートと、前記(B)共重合可能な窒素含有ビニルモノマーとの合計100重量部に対して、前記(D)分子内に不飽和二重結合を4つ以上持つアクリレートとして、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールポリアクリレート、ポリペンタエリスリトールポリアクリレートからなる群から選択した少なくとも1種以上のアクリレート化合物を5~30重量部含んでなることを特徴とする請求項1又は2に記載の粘着剤組成物。
【請求項7】
前記(E)3官能以上の芳香族系イソシアネート化合物が、トリレンジイソシアネートのアダクト体、キシリレンジイソシアネートのアダクト体から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の粘着剤組成物。
【請求項8】
前記(F)シランカップリング剤が、有機官能基として、エポキシ基、(メタ)アクリロキシ基、メルカプト基、アミノ基、ポリエーテル基からなる群から選択された少なくとも1種以上を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の粘着剤組成物。
【請求項9】
請求項1又は2に記載の粘着剤組成物からなる粘着剤層を有することを特徴とするフィルムシート。
【請求項10】
前記粘着剤層の基材が、厚さ25μm以上の耐熱基材であることを特徴とする請求項9に記載のフィルムシート。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、粘着剤組成物およびフィルムシートに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
半導体加工用テープに用いられる粘着剤としては、一般的に、ダイシングテープ用粘着剤を代表とする、いわゆるUV剥離粘着剤が知られている(例えば、特許文献1を参照)。UV剥離粘着剤は、UV照射後に粘着力が1N以下に低下して、剥離が容易になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6713864号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
昨今の半導体工程は複雑になっていて、半導体加工用テープに求められる要求条件も年々厳しくなっている。特に、ファンアウト型ウエハレベルパッケージ(FO-WLP)等の、ウエハに直接ICが乗せられる工程に用いられる半導体加工用テープの場合は、リフロー工程などの耐熱性も必要となっている。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、半導体加工用のUV剥離粘着剤として好適に使用することができ、耐熱性に優れた粘着剤組成物およびフィルムシートを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様は、(メタ)アクリル系ポリマーと、4官能以上の不飽和二重結合化合物と、架橋剤と、(F)シランカップリング剤と、(G)光開始剤とを含有する粘着剤組成物であって、前記(メタ)アクリル系ポリマーが、(A)アルキル基の炭素数がC1~C18のアルキル(メタ)アクリレートの1種以上と、カルボキシル基を含まない共重合可能なモノマーであって、(B)共重合可能な窒素含有ビニルモノマーの1種以上、及び、(C)ヒドロキシル基を含有する共重合性モノマーの1種以上を含む、重量平均分子量100万~350万の共重合体であり、前記不飽和二重結合化合物は、(D)分子内に不飽和二重結合を4つ以上持つアクリレートから選択された1種以上であり、前記粘着剤組成物は、前記(A)アルキル基の炭素数がC1~C18のアルキル(メタ)アクリレートと前記(B)共重合可能な窒素含有ビニルモノマーとの合計100重量部に対して、前記架橋剤として(E)3官能以上の芳香族系イソシアネート化合物を0.1~10重量部と、前記(F)シランカップリング剤を0.1~3重量部と、前記(G)光開始剤を0.1~5.0重量部の割合で含有することを特徴とする粘着剤組成物である。
【0007】
第2の態様は、第1の態様において、前記粘着剤組成物から加熱乾燥処理して形成された厚さ20μmの粘着剤層を厚さ27μmのPEEK基材上に積層した粘着フィルムの、PBO処理したシリコンウエハに対する90°剥離粘着力が1N/25mm以上であり、その後メタルハライドランプ、若しくは365nm波長のLED-UVランプで直径30.48cm(12インチ)の前記シリコンウエハに対して3000mJの割合でUV照射した後、240℃×5分加熱し、さらに165℃×2.5hr加熱した後の粘着力が0.5N/25mm以下であり、同様に試験した際のステンレス(BA処理)に対する粘着力が0.5N/25mm以上であることを特徴とする。
【0008】
第3の態様は、第1又は第2の態様において、前記(メタ)アクリル系ポリマーが、前記(A)アルキル基の炭素数がC1~C18のアルキル(メタ)アクリレートとして、n-ブチルアクリレート40重量部以上を含む、少なくとも1種以上を70~95重量部と、前記(B)共重合可能な窒素含有ビニルモノマーとして、ヒドロキシル基を含有しない窒素含有ビニルモノマーを5~30重量部とを合計した100重量部と、前記(C)ヒドロキシル基を含有する共重合性モノマーの1種以上とを含むことを特徴とする。
【0009】
第4の態様は、第1~3のいずれか1の態様において、前記(メタ)アクリル系ポリマーが、前記(A)アルキル基の炭素数がC1~C18のアルキル(メタ)アクリレートと、前記(B)共重合可能な窒素含有ビニルモノマーとの合計100重量部に対して、前記(C)ヒドロキシル基を含有する共重合性モノマーとして、ヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート、ヒドロキシル基含有(メタ)アクリルアミドから選ばれる1種以上を0.1~5重量部の割合で含むことを特徴とする。
【0010】
第5の態様は、第1~4のいずれか1の態様において、前記(C)ヒドロキシル基を含有する共重合性モノマーが、8-ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート、6-ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、N-ヒドロキシ(メタ)アクリルアミド、N-ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミドからなる化合物群の中から選択された、少なくとも1種以上であることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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