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公開番号
2024140909
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-10
出願番号
2023052276
出願日
2023-03-28
発明の名称
セラミック体及びその製造方法
出願人
日本碍子株式会社
代理人
アクシス国際弁理士法人
主分類
C04B
35/577 20060101AFI20241003BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約
【課題】Si含浸SiCから構成される熱伝導率が高いセラミック体の製造方法を提供する。
【解決手段】平均粒径D50が15~50μmのSiC粉末と平均粒径D50が2~8μmのSiC粉末とを3:7~7:3の質量比で含む成形材料を成形して成形体を得る成形工程と、前記成形体の焼成及び金属Siの含浸を行う焼成・含浸工程とを有するセラミック体の製造方法である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
平均粒径D50が15~50μmのSiC粉末と平均粒径D50が2~8μmのSiC粉末とを3:7~7:3の質量比で含む成形材料を成形して成形体を得る成形工程と、
前記成形体の焼成及び金属Siの含浸を行う焼成・含浸工程と
を有するセラミック体の製造方法。
続きを表示(約 650 文字)
【請求項2】
焼成・含浸工程は、前記成形体を金属Siと接触させた状態で焼成することによって行われる、請求項1に記載のセラミック体の製造方法。
【請求項3】
前記焼成が、不活性ガス雰囲気下又は真空下、1400~1600℃の温度で行われる、請求項2に記載のセラミック体の製造方法。
【請求項4】
前記成形材料に含まれるセラミック原料が前記SiC粉末のみである、請求項1~3のいずれか一項に記載のセラミック体の製造方法。
【請求項5】
前記成形工程と前記焼成・含浸工程との間に、前記成形体に対して乾燥処理及び脱脂処理の少なくとも1つの処理が行われる、請求項1~3のいずれか一項に記載のセラミック体の製造方法。
【請求項6】
前記成形体が、外周壁と、前記外周壁の内側に配設され、第1端面から第2端面まで延びる複数のセルを区画形成する複数の隔壁とを有するハニカム形状、又は内周壁、外周壁、及び前記内周壁と前記外周壁との間に配設され、第1端面から第2端面まで延びる複数のセルを区画形成する隔壁を有する中空型ハニカム形状を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載のセラミック体の製造方法。
【請求項7】
粒径が15~50μmのSiC粒子と粒径が2~8μmのSiC粒子とを3:7~7:3の体積比で含むSiC骨格部と、
前記SiC骨格部の少なくとも一部の空隙に形成された金属Si含浸部と
を備えるセラミック体。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、セラミック体及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、自動車の燃費改善が求められている。特に、エンジン始動時などのエンジンが冷えている時の燃費悪化を防ぐため、冷却水、エンジンオイル、オートマチックトランスミッションフルード(ATF:Automatic Transmission Fluid)などを早期に暖めて、フリクション(摩擦)損失を低減するシステムが期待されている。また、排ガス浄化用触媒を早期に活性化するために触媒を加熱するシステムが期待されている。
【0003】
上記のようなシステムには、ハニカム形状を有し、Si含浸SiCから構成されるセラミック体(ハニカム構造体)を備える熱交換器が用いられている(特許文献1)。セラミック体は、炭化珪素(以下、「SiC」という)を含むセラミック成形体を脱脂した後、金属珪素(以下、「Si」という)を含浸させることによって製造されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6763699号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、熱交換器の性能向上(例えば、熱回収性の向上など)のために、Si含浸SiCから構成されるセラミック体の熱伝導率を高めることが要求されている。
SiCはセラミック体における骨格部を構成し、Siよりも熱伝導率が高いため、セラミック体中のSiCの割合を高めることにより、セラミック体の熱伝導率を向上させることができると考えられる。
しかしながら、従来の方法では、セラミック体(骨格部)中のSiCの割合を安定して高めることが難しく、セラミック体の熱伝導率が十分に向上しないという課題があった。
なお、上記では、熱交換器に用いられるセラミック体を例に挙げて説明したが、熱交換器以外に用いられるセラミック体に対しても熱伝導率の向上に対するニーズがある。
【0006】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、Si含浸SiCから構成される熱伝導率が高いセラミック体及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、Si含浸SiCから構成されるセラミック体について鋭意研究を行った結果、所定の平均粒径D50を有する2種類のSiC粉末を所定の割合で含む成形材料を用いることにより、上記の課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、以下のように例示される。
【0008】
[1]平均粒径D50が15~50μmのSiC粉末と平均粒径D50が2~8μmのSiC粉末とを3:7~7:3の質量比で含む成形材料を成形して成形体を得る成形工程と、
前記成形体の焼成及び金属Siの含浸を行う焼成・含浸工程と
を有するセラミック体の製造方法。
【0009】
[2]焼成・含浸工程は、前記成形体を金属Siと接触させた状態で焼成することによって行われる、[1]に記載のセラミック体の製造方法。
【0010】
[3]前記焼成が、不活性ガス雰囲気下又は真空下、1400~1600℃の温度で行われる、[2]に記載のセラミック体の製造方法。
(【0011】以降は省略されています)
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