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公開番号2024140537
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-10
出願番号2023051715
出願日2023-03-28
発明の名称副燃焼室付き内燃機関
出願人三菱自動車工業株式会社
代理人弁理士法人相原国際知財事務所
主分類F02B 19/18 20060101AFI20241003BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】副燃焼室へとより確実に燃料を導入可能な副燃焼室付き内燃機関を提供する。
【解決手段】内燃機関は、主燃焼室と、主燃焼室内で区隔壁42により区画され、主燃焼室と連通する複数の連通路60が設けられた副燃焼室と、主燃焼室内に設けられ、副燃焼室に向けて燃料を噴射するインジェクタ4とを備え、区隔壁42の主燃焼室41側の面42sには、複数の凹部70が形成されている。この構成により、凹部70の近傍に微小な渦を発生させることによって、燃料流れが下流側に向かうにつれて乱れた流れとなり、燃料流れの区隔壁42からの剥離点をより下流側とすることができる。その結果、副燃焼室43近傍に燃料が滞留する時間を長くして、副燃焼室43へとより確実に燃料を導入可能となる。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
主燃焼室と、
前記主燃焼室内で区隔壁により区画され、前記主燃焼室と連通する複数の連通路が設けられた副燃焼室と、
前記主燃焼室内に設けられ、前記副燃焼室に向けて燃料を噴射する燃料噴射装置と
を備え、
前記区隔壁の前記主燃焼室側の面には、複数の凹部が形成されている
副燃焼室付き内燃機関。
続きを表示(約 620 文字)【請求項2】
前記凹部の開口幅は、前記連通路の開口幅よりも大きく、互いに隣り合う前記連通路同士の距離よりも小さい請求項1に記載の副燃焼室付き内燃機関。
【請求項3】
前記連通路と隣り合う前記凹部と前記連通路との間の距離は、前記凹部の開口幅よりも小さく、前記連通路の開口幅の二分の一よりも大きい請求項1に記載の副燃焼室付き内燃機関。
【請求項4】
互いに隣り合う前記連通路同士の間には、複数の凹部が形成される請求項1に記載の副燃焼室付き内燃機関。
【請求項5】
複数の前記凹部は、少なくとも、前記燃料噴射装置から前記副燃焼室に向けて噴射される燃料が前記区隔壁に当たる範囲に形成される請求項1に記載の副燃焼室付き内燃機関。
【請求項6】
複数の前記凹部は、前記区隔壁の前記燃料噴射装置側の第1半部および前記燃料噴射装置とは反対側の第2半部の双方に形成される請求項1に記載の副燃焼室付き内燃機関。
【請求項7】
複数の前記凹部の配置密度は、前記第1半部の方が前記第2半部よりも大きい請求項6に記載の副燃焼室付き内燃機関。
【請求項8】
前記連通路と隣り合う前記凹部のうち、前記燃料噴射装置側に配置される前記凹部は、前記燃料噴射装置とは反対側に配置される前記凹部よりも開口幅が大きい請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の副燃焼室付き内燃機関。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は副燃焼室付き内燃機関に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来、燃焼室(主燃焼室)内に、副燃焼室を備えた内燃機関に関する技術が知られている。例えば、特許文献1には、主燃焼室に臨むシリンダヘッドに空洞部を設け、この空洞部に噴孔が貫通された口金を嵌入することにより渦流室(副燃焼室)を形成し、渦流室内に燃料噴射ノズルを配置したディーゼルエンジンが記載されている。このディーゼルエンジンでは、渦流室の壁面に凸部を多数均一に設けることで、壁面付近に微小流れを発生させ、壁面に付着した燃料を剥がして空気と燃料の混合性を改善している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2002-147238号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、副燃焼室付き内燃機関では、主燃焼室内に設けられた燃料噴射装置から副燃焼室に向けて燃料を噴射し、副燃焼室に形成された連通路を介して、その内部へと燃料を供給することがある。しかしながら、燃料噴射装置から噴射された燃料が副燃焼室近傍に滞留する時間が短いと、副燃焼室への燃料導入量が減少して燃焼が不安定になるという課題があった。
【0005】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、副燃焼室へとより確実に燃料を導入可能な副燃焼室付き内燃機関を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の副燃焼室付き内燃機関は、主燃焼室と、前記主燃焼室内で区隔壁により区画され、前記主燃焼室と連通する複数の連通路が設けられた副燃焼室と、前記主燃焼室内に設けられ、前記副燃焼室に向けて燃料を噴射する燃料噴射装置とを備え、前記区隔壁の前記主燃焼室側の面には、複数の凹部が形成されている。
【0007】
この構成により、凹部の近傍に微小な渦を発生させることによって、燃料流れが下流側に向かうにつれて乱れた流れとなり、燃料流れの区隔壁からの剥離点をより下流側とすることができる。その結果、副燃焼室近傍に燃料が滞留する時間を長くすることができる。したがって、本発明の副燃焼室付き内燃機関によれば、副燃焼室へとより確実に燃料を導入可能となる。
【0008】
また、前記凹部の開口幅は、前記連通路の開口幅よりも大きく、互いに隣り合う前記連通路同士の距離よりも小さいことが好ましい。この構成により、凹部と連通路との干渉を避けつつ、連通路に対して凹部で発生する渦の相対的な大きさを確保することができる。その結果、燃料流れが連通路を通過する前後で乱れが途切れたり、区隔壁から剥離したりすることを抑制することができる。
【0009】
また、前記連通路と隣り合う前記凹部と前記連通路との間の距離は、前記凹部の開口幅よりも小さく、前記連通路の開口幅の二分の一よりも大きいことが好ましい。この構成により、凹部と隣り合う連通路との間の隙間に対して凹部で発生する渦の相対的な大きさを確保し、燃料流れが凹部と第1連通路との間を通過する前後で乱れが途切れたり、区隔壁から剥離したりすることを抑制することができる。また、連通路と凹部とを近づけすぎないようにして、連通路から噴射される火炎の燃焼に影響が生じることを抑制することができる。
【0010】
また、互いに隣り合う前記連通路同士の間には、複数の凹部が形成されることが好ましい。この構成により、連通路同士の間に複数の渦を発生させ、燃料流れの乱れを区隔壁に沿って発展させることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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