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公開番号
2024138164
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-07
出願番号
2024123391,2022110582
出願日
2024-07-30,2017-11-06
発明の名称
構造体および水素吸蔵構造体
出願人
キヤノンアネルバ株式会社
,
キヤノン株式会社
代理人
弁理士法人大塚国際特許事務所
主分類
C01B
3/00 20060101AFI20240927BHJP(無機化学)
要約
【課題】水素吸蔵金属元素を含む複数の粒子の凝集を抑制する。
【解決手段】各々が水素吸蔵金属元素を含む複数の粒子が相互に離隔されるように固定部材の中に配置された構造体において、前記複数の粒子の各々の表面の全体が前記固定部材によって取り囲まれ、前記固定部材が酸化物および窒化物の少なくとも1つを含み、前記固定部材は、下地と、前記下地の表面の上に配置された膜とを含み、前記複数の粒子は、前記下地の前記表面の上に配置され前記下地の前記表面からの距離が互いに異なる2以上の粒子を含み、前記膜は前記複数の粒子の各々の表面の全体と接している。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
各々が水素吸蔵金属元素を含む複数の粒子が相互に離隔されるように固定部材の中に配置された構造体であって、
前記複数の粒子の各々の表面の全体が前記固定部材によって取り囲まれ、
前記固定部材が酸化物および窒化物の少なくとも1つを含み、
前記固定部材は、下地と、前記下地の表面の上に配置された膜とを含み、
前記複数の粒子は、前記下地の前記表面の上に配置され前記下地の前記表面からの距離が互いに異なる2以上の粒子を含み、
前記膜は前記複数の粒子の各々の表面の全体と接している、ことを特徴とする構造体。
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【請求項2】
各々が水素吸蔵金属元素を含む複数の粒子が相互に離隔されるように固定部材の中に配置された構造体であって、
前記複数の粒子の各々の表面の全体が前記固定部材によって取り囲まれ、
前記固定部材が酸化物および窒化物の少なくとも1つを含み、
前記固定部材は、下地と、前記下地の表面の上に配置された膜とを含み、
前記複数の粒子は、前記下地の前記表面の上に配置され前記下地の前記表面からの距離が互いに異なる2以上の粒子を含み、
前記複数の粒子の各々における前記下地の表面からの距離が1nm以上かつ10nm以下の範囲である、
ことを特徴とする構造体。
【請求項3】
各々が水素吸蔵金属元素を含む複数の粒子が相互に離隔されるように固定部材の中に配置された構造体であって、
前記複数の粒子の各々の表面の全体が前記固定部材によって取り囲まれ、
前記固定部材が酸化物および窒化物の少なくとも1つを含み、
前記固定部材は、下地と、前記下地の表面の上に配置された膜とを含み、
前記複数の粒子は、前記下地の前記表面の上に配置され前記下地の前記表面からの距離が互いに異なる2以上の粒子を含み、
前記複数の粒子が、400℃、10時間の熱処理後も相互に離隔されている、
ことを特徴とする構造体。
【請求項4】
各々が水素吸蔵金属元素を含む複数の粒子が相互に離隔されるように固定部材の中に配置された構造体であって、
前記複数の粒子の各々の表面の全体が前記固定部材によって取り囲まれ、
前記固定部材がMgO、ZrO
2
、Y
2
O
3
、CaO、Al
2
O
3
、Si
3
N
4
およびAlNの少なくとも1つを含み、
前記固定部材は、下地と、前記下地の表面の上に配置された膜とを含み、
前記複数の粒子は、前記下地の前記表面の上に配置され前記下地の前記表面からの距離が互いに異なる2以上の粒子を含む、
ことを特徴とする構造体。
【請求項5】
各々が水素吸蔵金属元素を含む複数の粒子が相互に離隔されるように固定部材の中に配置された水素吸蔵構造体であって、
前記複数の粒子の各々の表面の全体が前記固定部材によって取り囲まれ、
前記固定部材が酸化物および窒化物の少なくとも1つを含み、
前記固定部材は、下地と、前記下地の表面の上に配置された膜とを含む、
ことを特徴とする水素吸蔵構造体。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、構造体および水素吸蔵構造体に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
水素を貯蔵する手段として水素吸蔵金属または水素吸蔵合金が使用されうる。特許文献1には、水素吸蔵合金の製造方法が記載されている。この製造方法では、減圧した真空容器内にrfアークプラズマを形成し、該プラズマ中でTiおよびCu、または、Ti、CuおよびSiの蒸気を反応させてTi-Cu合金またはTi-Cu-Si合金の微粉末を形成し回収する。特許文献1によれば、該製造方法によって製造される微粉末は、表面積が大きいために、従来の約10~50倍の水素吸蔵量が実現される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開昭61-270301号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
水素吸蔵金属および水素吸蔵合金のように水素吸蔵金属元素を含む粒子は、水素を吸蔵するときに発熱しうる。特に、単位体積あたりの粒子の表面積を大きくするために該粒子の寸法を小さくしてゆくと、水素の吸蔵効率が向上するとともに、水素を吸蔵するときの発熱量も増加しうる。発熱量が大きくなると、粒子が凝集しうる。あるいは、粒子に対して外部から熱が加えられた場合においても、粒子が凝集しうる。粒子が凝集すると、水素吸蔵能力が低下しうる。
【0005】
本発明は、水素吸蔵金属元素を含む複数の粒子の凝集を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の側面は、各々が水素吸蔵金属元素を含む複数の粒子が相互に離隔されるように固定部材の中に配置された構造体に係り、前記複数の粒子の各々の表面の全体が前記固定部材によって取り囲まれ、前記固定部材が酸化物および窒化物の少なくとも1つを含み、前記固定部材は、下地と、前記下地の表面の上に配置された膜とを含み、前記複数の粒子は、前記下地の前記表面の上に配置され前記下地の前記表面からの距離が互いに異なる2以上の粒子を含み、前記膜は前記複数の粒子の各々の表面の全体と接している。
本発明の第2の側面は、各々が水素吸蔵金属元素を含む複数の粒子が相互に離隔されるように固定部材の中に配置された構造体に係り、前記複数の粒子の各々の表面の全体が前記固定部材によって取り囲まれ、前記固定部材が酸化物および窒化物の少なくとも1つを含み、前記固定部材は、下地と、前記下地の表面の上に配置された膜とを含み、前記複数の粒子は、前記下地の前記表面の上に配置され前記下地の前記表面からの距離が互いに異なる2以上の粒子を含み、前記複数の粒子の各々における前記下地の表面からの距離が1nm以上かつ10nm以下の範囲である。
本発明の第3の側面は、各々が水素吸蔵金属元素を含む複数の粒子が相互に離隔されるように固定部材の中に配置された構造体に係り、前記複数の粒子の各々の表面の全体が前記固定部材によって取り囲まれ、前記固定部材が酸化物および窒化物の少なくとも1つを含み、前記固定部材は、下地と、前記下地の表面の上に配置された膜とを含み、前記複数の粒子は、前記下地の前記表面の上に配置され前記下地の前記表面からの距離が互いに異なる2以上の粒子を含み、前記複数の粒子が、400℃、10時間の熱処理後も相互に離隔されている。
本発明の第4の側面は、各々が水素吸蔵金属元素を含む複数の粒子が相互に離隔されるように固定部材の中に配置された構造体に係り、前記複数の粒子の各々の表面の全体が前記固定部材によって取り囲まれ、前記固定部材がMgO、ZrO
2
、Y
2
O
3
、CaO、Al
2
O
3
、Si
3
N
4
およびAlNの少なくとも1つを含み、前記固定部材は、下地と、前記下地の表面の上に配置された膜とを含み、前記複数の粒子は、前記下地の前記表面の上に配置され前記下地の前記表面からの距離が互いに異なる2以上の粒子を含む。
本発明の第5の側面は、各々が水素吸蔵金属元素を含む複数の粒子が相互に離隔されるように固定部材の中に配置された水素吸蔵構造体に係り、前記複数の粒子の各々の表面の全体が前記固定部材によって取り囲まれ、前記固定部材が酸化物および窒化物の少なくとも1つを含み、前記固定部材は、下地と、前記下地の表面の上に配置された膜とを含む。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、水素吸蔵金属元素を含む複数の粒子の凝集が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の第1実施形態の構造体の模式的な断面図。
本発明の第1実施形態の構造体の模式的な断面図。
本発明の第1実施形態の構造体の製造方法を説明する図。
本発明の第1実施形態の構造体の製造方法を説明する図。
本発明の第1実施形態の構造体の製造方法を説明する図。
本発明の第1実施形態の構造体の製造方法を説明する図。
実施例に係る構造体の断面のTEM画像。
実施例に係る構造体の断面のTEM画像(図4Aの拡大図)。
熱処理を行った後の構造体の断面のTEM画像。
熱処理を行った後の構造体の断面のTEM画像(図5Aの拡大図)。
図4Aの構造体のEDX分析の結果を示す図。
図5Aの構造体のEDX分析の結果を示す図。
本発明の第2実施形態の構造体の模式的な断面図。
本発明の第3実施形態の構造体の模式的な断面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照しながら本発明をその例示的な実施形態を通して説明する。
【0010】
[第1実施形態]
図1、図2には、本発明の第1実施形態の構造体1の模式的な断面図が示されている。ここで、図2は、図1のA-A’線に沿った断面の一部の拡大図に相当する。構造体1は、複数の粒子3が相互に離隔されるように固定部材10の中に配置された構造を有する。
(【0011】以降は省略されています)
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