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公開番号2024137915
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-07
出願番号2024046633
出願日2024-03-22
発明の名称有機化合物、有機半導体デバイス、電子機器
出願人株式会社半導体エネルギー研究所
代理人
主分類C07D 307/77 20060101AFI20240927BHJP(有機化学)
要約【課題】正孔輸送性および耐熱性が良好な有機化合物を提供する。
【解決手段】一般式(G1)で表される有機化合物を提供する。(式中、Ar1は、炭素数6乃至30のアリール基、または炭素数2乃至30のヘテロアリール基;Ar2は一般式(G1-1)で表される基;R1乃至R17は独立に水素(重水素を含む)、炭素数1乃至6のアルキル基、または炭素数3乃至10のシクロアルキル基;nは0乃至3の整数;Xは酸素または硫黄;R21乃至R30のいずれか1は、一般式(G1)における窒素と結合し、その他は独立に、水素(重水素を含む)、ハロゲン、シアノ基、炭素数1乃至6のアルキル基、炭素数2乃至6のアルケニル基等のいずれか一を表す。)
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【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
一般式(G1)で表される有機化合物。
JPEG
2024137915000107.jpg
44
167
(ただし、一般式(G1)においてAr

は、置換もしくは無置換の炭素数6乃至30のアリール基、または置換もしくは無置換の炭素数2乃至30のヘテロアリール基を表し、Ar

は一般式(G1-1)で表される基であり、R

乃至R
17
はそれぞれ独立に水素(重水素を含む)、置換もしくは無置換の炭素数1乃至6のアルキル基、または置換もしくは無置換の炭素数3乃至10のシクロアルキル基を表し、nは0乃至3の整数を表し、nが2以上の場合、複数のR

乃至R

は同じであっても異なっていてもよい。一般式(G1-1)において、Xは酸素または硫黄を表し、R
21
乃至R
30
のいずれか1は、一般式(G1)における窒素と結合し、その他はそれぞれ独立に、水素(重水素を含む)、ハロゲン、シアノ基、置換または無置換の炭素数1乃至6のアルキル基、置換または無置換の炭素数2乃至6のアルケニル基、置換または無置換の炭素数2乃至6のアルキニル基、置換または無置換の炭素数3乃至10のシクロアルキル基、置換または無置換の炭素数1乃至6のアルコキシ基、炭素数3乃至10のトリアルキルシリル基、置換または無置換の炭素数6乃至30のアリール基、置換または無置換の炭素数2乃至30のヘテロアリール基のいずれか一を表す。)
続きを表示(約 4,100 文字)【請求項2】
一般式(G2)で表される有機化合物。
JPEG
2024137915000108.jpg
46
167
(ただし、一般式(G2)においてAr

は、置換もしくは無置換の炭素数6乃至30のアリール基、または置換もしくは無置換の炭素数2乃至30のヘテロアリール基を表し、R

乃至R
17
はそれぞれ独立に水素(重水素を含む)、置換もしくは無置換の炭素数1乃至6のアルキル基、または置換もしくは無置換の炭素数3乃至10のシクロアルキル基を表し、Xは酸素または硫黄を表し、R
21
乃至R
25
及びR
27
乃至R
30
は各々独立に水素(重水素を含む)、ハロゲン、シアノ基、置換または無置換の炭素数1乃至6のアルキル基、置換または無置換の炭素数2乃至6のアルケニル基、置換または無置換の炭素数2乃至6のアルキニル基、置換または無置換の炭素数3乃至10のシクロアルキル基、置換または無置換の炭素数1乃至6のアルコキシ基、炭素数3乃至10のトリアルキルシリル基、置換または無置換の炭素数6乃至30のアリール基、置換または無置換の炭素数2乃至30のヘテロアリール基のいずれか一を表し、nは0乃至3の整数を表し、nが2以上の場合、複数のR

乃至R

は同じであっても異なっていてもよい。)
【請求項3】
一般式(G3)で表される有機化合物。
JPEG
2024137915000109.jpg
43
167
(ただし、一般式(G3)においてAr

は、置換もしくは無置換の炭素数6乃至30のアリール基、または置換もしくは無置換の炭素数2乃至30のヘテロアリール基を表し、R

乃至R
17
はそれぞれ独立に水素(重水素を含む)、置換もしくは無置換の炭素数1乃至6のアルキル基、または置換もしくは無置換の炭素数3乃至10のシクロアルキル基を表し、Xは酸素または硫黄を表し、R
21
乃至R
26
及びR
28
乃至R
30
は各々独立に水素(重水素を含む)、ハロゲン、シアノ基、置換または無置換の炭素数1乃至6のアルキル基、置換または無置換の炭素数2乃至6のアルケニル基、置換または無置換の炭素数2乃至6のアルキニル基、置換または無置換の炭素数3乃至10のシクロアルキル基、置換または無置換の炭素数1乃至6のアルコキシ基、炭素数3乃至10のトリアルキルシリル基、置換または無置換の炭素数6乃至30のアリール基、置換または無置換の炭素数2乃至30のヘテロアリール基のいずれか一を表し、nは0乃至3の整数を表し、nが2以上の場合、複数のR

乃至R

は同じであっても異なっていてもよい。)
【請求項4】
一般式(G4)で表される有機化合物。
JPEG
2024137915000110.jpg
46
167
(ただし、一般式(G4)においてAr

は、置換もしくは無置換の炭素数6乃至30のアリール基、または置換もしくは無置換の炭素数2乃至30のヘテロアリール基を表し、R

乃至R
17
はそれぞれ独立に水素(重水素を含む)、置換もしくは無置換の炭素数1乃至6のアルキル基、または置換もしくは無置換の炭素数3乃至10のシクロアルキル基を表し、Xは酸素または硫黄を表し、R
21
乃至R
25
及びR
27
乃至R
30
は各々独立に水素(重水素を含む)、ハロゲン、シアノ基、置換または無置換の炭素数1乃至6のアルキル基、置換または無置換の炭素数2乃至6のアルケニル基、置換または無置換の炭素数2乃至6のアルキニル基、置換または無置換の炭素数3乃至10のシクロアルキル基、置換または無置換の炭素数1乃至6のアルコキシ基、炭素数3乃至10のトリアルキルシリル基、置換または無置換の炭素数6乃至30のアリール基、置換または無置換の炭素数2乃至30のヘテロアリール基のいずれか一を表し、nは1乃至3の整数を表し、nが2以上の場合、複数のR

乃至R

は同じであっても異なっていてもよい。)
【請求項5】
一般式(G5)で表される有機化合物。
JPEG
2024137915000111.jpg
43
167
(ただし、一般式(G5)においてAr

は、置換もしくは無置換の炭素数6乃至30のアリール基、または置換もしくは無置換の炭素数2乃至30のヘテロアリール基を表し、R

乃至R
17
はそれぞれ独立に水素(重水素を含む)、置換もしくは無置換の炭素数1乃至6のアルキル基、または置換もしくは無置換の炭素数3乃至10のシクロアルキル基を表し、Xは酸素または硫黄を表し、R
21
乃至R
26
及びR
28
乃至R
30
は各々独立に水素(重水素を含む)、ハロゲン、シアノ基、置換または無置換の炭素数1乃至6のアルキル基、置換または無置換の炭素数2乃至6のアルケニル基、置換または無置換の炭素数2乃至6のアルキニル基、置換または無置換の炭素数3乃至10のシクロアルキル基、置換または無置換の炭素数1乃至6のアルコキシ基、炭素数3乃至10のトリアルキルシリル基、置換または無置換の炭素数6乃至30のアリール基、置換または無置換の炭素数2乃至30のヘテロアリール基のいずれか一を表し、nは1乃至3の整数を表し、nが2以上の場合、複数のR

乃至R

は同じであっても異なっていてもよい。)
【請求項6】
一般式(G6)で表される有機化合物。
JPEG
2024137915000112.jpg
47
167
(ただし、一般式(G6)においてAr

は、置換もしくは無置換の炭素数6乃至30のアリール基、または置換もしくは無置換の炭素数2乃至30のヘテロアリール基を表し、R

乃至R
17
はそれぞれ独立に水素(重水素を含む)、置換もしくは無置換の炭素数1乃至6のアルキル基、または置換もしくは無置換の炭素数3乃至10のシクロアルキル基を表し、Xは酸素または硫黄を表し、R
21
乃至R
25
及びR
27
乃至R
30
は各々独立に水素(重水素を含む)、ハロゲン、シアノ基、置換または無置換の炭素数1乃至6のアルキル基、置換または無置換の炭素数2乃至6のアルケニル基、置換または無置換の炭素数2乃至6のアルキニル基、置換または無置換の炭素数3乃至10のシクロアルキル基、置換または無置換の炭素数1乃至6のアルコキシ基、炭素数3乃至10のトリアルキルシリル基、置換または無置換の炭素数6乃至30のアリール基、置換または無置換の炭素数2乃至30のヘテロアリール基のいずれか一を表し、nは0乃至3の整数を表し、nが2以上の場合、複数のR

乃至R

は同じであっても異なっていてもよい。)
【請求項7】
一般式(G7)で表される有機化合物。
JPEG
2024137915000113.jpg
43
167
(ただし、一般式(G7)においてAr

は、置換もしくは無置換の炭素数6乃至30のアリール基、または置換もしくは無置換の炭素数2乃至30のヘテロアリール基を表し、R

乃至R
17
はそれぞれ独立に水素(重水素を含む)、置換もしくは無置換の炭素数1乃至6のアルキル基、または置換もしくは無置換の炭素数3乃至10のシクロアルキル基を表し、Xは酸素または硫黄を表し、R
21
乃至R
26
及びR
28
乃至R
30
は各々独立に水素(重水素を含む)、ハロゲン、シアノ基、置換または無置換の炭素数1乃至6のアルキル基、置換または無置換の炭素数2乃至6のアルケニル基、置換または無置換の炭素数2乃至6のアルキニル基、置換または無置換の炭素数3乃至10のシクロアルキル基、置換または無置換の炭素数1乃至6のアルコキシ基、炭素数3乃至10のトリアルキルシリル基、置換または無置換の炭素数6乃至30のアリール基、置換または無置換の炭素数2乃至30のヘテロアリール基のいずれか一を表し、nは0乃至3の整数を表し、nが2以上の場合、複数のR

乃至R

は同じであっても異なっていてもよい。)
【請求項8】
請求項1乃至請求項3、請求項6および請求項7のいずれか一項において、nが1乃至3の整数を表す、有機化合物。
【請求項9】
構造式(103)、(108)、(117)または(118)で表される有機化合物。
JPEG
2024137915000114.jpg
124
167
【請求項10】
請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の有機化合物を含む、有機半導体デバイス。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の一態様は、有機化合物、有機半導体デバイス、発光デバイス、受光デバイス、発光装置、受光装置、表示装置、電子機器、照明装置および電子デバイスに関する。なお、本発明の一態様は、上記の技術分野に限定されない。本明細書等で開示する発明の一態様の技術分野は、物、方法、または、製造方法に関するものである。または、本発明の一態様は、プロセス、マシン、マニュファクチャ、または、組成物(コンポジション・オブ・マター)に関するものである。そのため、より具体的に本明細書で開示する本発明の一態様の技術分野としては、半導体装置、表示装置、液晶表示装置、発光装置、照明装置、蓄電装置、記憶装置、撮像装置、それらの駆動方法、または、それらの製造方法、を一例として挙げることができる。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
近年、有機半導体デバイスは様々な用途への応用が期待されている。有機半導体デバイスの具体例としては、有機発光ダイオード(OLED)などの発光デバイス、有機光センサ、有機薄膜太陽電池などの光電変換デバイス、有機電界効果トランジスタなどが挙げられる。なかでも、エレクトロルミネッセンス(Electroluminescence、以下ELと記す)現象を利用した発光デバイスは、薄型軽量化が容易である、入力信号に対し高速に応答可能である、直流定電圧電源を用いて駆動可能である等の特徴を有することから、表示装置に応用されている。
【0003】
有機半導体デバイスに関しては、そのデバイス特性を向上させる上で、有機半導体デバイスを構成する有機化合物、金属、金属化合物などの物質に依存した問題が多く、これらを克服するために、デバイス構造の改良、物質開発等が行われている。例えば、特許文献1では、有機半導体デバイスの一種である発光デバイスに用いることで、発光デバイスの発光効率を高めることのできる有機化合物の一種である正孔輸送性材料が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2009-298767号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の一態様では、新規有機化合物を提供することを課題とする。または、本発明の一態様では、新規キャリア輸送性材料を提供することを課題とする。または、本発明の一態様では新規正孔輸送性材料を提供することを課題とする。または、本発明の一態様では耐熱性の良好なキャリア輸送性材料または正孔輸送性材料を提供することを課題とする。
【0006】
または、本発明の他の一態様では、駆動時間に対する駆動電圧変化の小さい有機半導体デバイスを提供することを課題とする。または、本発明の他の一態様では、駆動寿命の優れた有機半導体デバイスを提供することを課題とする。または、本発明の他の一態様では、高い発光効率の発光デバイスを提供することを課題とする。または、本発明の他の一態様では、検出感度に優れた光電変換デバイスを提供することを課題とする。または、本発明の一態様では、消費電力の小さい有機半導体デバイス、発光装置、電子機器、表示装置および電子デバイスを各々提供することを課題とする。
【0007】
なお、これらの課題の記載は、他の課題の存在を妨げるものではない。なお、本発明の一態様は、これらの課題の全てを解決する必要はないものとする。なお、これら以外の課題は、明細書、図面、請求項などの記載から、自ずと明らかとなるものであり、明細書、図面、請求項などの記載から、これら以外の課題を抽出することが可能である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様は、一般式(G1)で表される有機化合物である。
【0009】
JPEG
2024137915000002.jpg
44
167
【0010】
ただし、一般式(G1)においてAr

は、置換もしくは無置換の炭素数6乃至30のアリール基、または置換もしくは無置換の炭素数2乃至30のヘテロアリール基を表し、Ar

は一般式(G1-1)で表される基であり、R

乃至R
17
はそれぞれ独立に水素(重水素を含む)、置換もしくは無置換の炭素数1乃至6のアルキル基、または置換もしくは無置換の炭素数3乃至10のシクロアルキル基を表し、nは0乃至3の整数を表し、nが2以上の場合、複数のR

乃至R

は同じであっても異なっていてもよい。一般式(G1-1)において、Xは酸素または硫黄を表し、R
21
乃至R
30
のいずれか1つは、一般式(G1)における窒素と結合し、その他はそれぞれ独立に、水素(重水素を含む)、ハロゲン、シアノ基、置換または無置換の炭素数1乃至6のアルキル基、置換または無置換の炭素数2乃至6のアルケニル基、置換または無置換の炭素数2乃至6のアルキニル基、置換または無置換の炭素数3乃至10のシクロアルキル基、置換または無置換の炭素数1乃至6のアルコキシ基、炭素数3乃至10のトリアルキルシリル基、置換または無置換の炭素数6乃至30のアリール基、置換または無置換の炭素数2乃至30のヘテロアリール基のいずれか一を表す。
(【0011】以降は省略されています)

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