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公開番号2024136767
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-04
出願番号2023048001
出願日2023-03-24
発明の名称型焼きパン類用小麦粉組成物、型焼きパン類、型焼きパン類の製造方法、及び型焼きパン類の腰折れ防止方法
出願人昭和産業株式会社
代理人個人
主分類A21D 6/00 20060101AFI20240927BHJP(ベイキング;生地製造または加工の機械あるいは設備;ベイキングの生地)
要約【課題】型焼きパン類の比容積が高くても、物性(外観及び食感)の優れた型焼きパン類を製造する技術を提供すること。
【解決手段】本技術では、型焼きパン類用小麦粉組成物であって、前記型焼きパン類の比容積が4.5以上であり、前記型焼きパン類の原料穀粉100質量%に対して、デュラム小麦粉を1~100質量%含有する、型焼きパン類用小麦粉組成物を提供する。本技術では、また、型焼きパン類の腰折れ防止方法であって、前記型焼きパン類の比容積が4.5以上であり、前記型焼きパン類の原料穀粉100質量%に対して、デュラム小麦粉を1~100質量%添加する工程を有する、型焼きパン類の腰折れ防止方法を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
型焼きパン類用小麦粉組成物であって、
前記型焼きパン類の比容積(パン類の容積(cc)/パン類の加熱前の生地重量(g))が4.5以上であり、
前記型焼きパン類の原料穀粉100質量%中に、デュラム小麦粉を1~100質量%含有する、型焼きパン類用小麦粉組成物。
続きを表示(約 810 文字)【請求項2】
前記デュラム小麦粉は、メジアン径が20μm以上60μm未満である、請求項1に記載の型焼きパン類用小麦粉組成物。
【請求項3】
前記デュラム小麦粉は、損傷澱粉量が15%以下である、請求項2に記載の型焼きパン類用小麦粉組成物。
【請求項4】
アルギン酸エステルを含有する、請求項1に記載の型焼きパン類用小麦粉組成物。
【請求項5】
前記型焼きパン類の原料穀粉100質量%に対し、前記アルギン酸エステルを0.01~1質量%含有する、請求項4に記載の型焼きパン類用小麦粉組成物。
【請求項6】
前記型焼きパン類は、角型食パンである、請求項1に記載の型焼きパン類用小麦粉組成物。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の型焼きパン類用小麦粉組成物が用いられた型焼きパン類用生地。
【請求項8】
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の型焼きパン類用小麦粉組成物が用いられた型焼きパン類。
【請求項9】
型焼きパン類の製造方法であって、
前記型焼きパン類の比容積(パン類の容積(cc)/パン類の加熱前の生地重量(g))が4.5以上であり、
前記型焼きパン類の原料穀粉100質量%中のデュラム小麦粉の含有量が1~100質量%となるように、デュラム小麦粉を添加する工程を有する、型焼きパン類の製造方法。
【請求項10】
型焼きパン類の腰折れ防止方法であって、
前記型焼きパン類の比容積(パン類の容積(cc)/パン類の加熱前の生地重量(g))が4.5以上であり、
前記型焼きパン類の原料穀粉100質量%中のデュラム小麦粉の含有量が1~100質量%となるように、デュラム小麦粉を添加する工程を有する、型焼きパン類の腰折れ防止方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、型焼きパン類用小麦粉組成物、型焼きパン類、型焼きパン類の製造方法、及び型焼きパン類の腰折れ防止方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
型焼きパンは、コストダウン等を目的として型焼きパン類の比容積(パン類の容積(cc)/パン類の加熱前の生地重量(g))を大きくすると、パンに腰折れ(ケービング)が生じたり、つぶれやすい食感となってしまったりすることがある。特に、コンビニエンスストアやスーパーマーケットのサンドイッチ等に使用される食パンでは、耳部分を切り落とすため、腰折れの発生は歩留まりの低下に直結してしまい、食品ロスにも繋がるという問題があった。
【0003】
このような問題点を解決するために、パン類の製造技術の開発が進められている。例えば、特許文献1では、アルギニンを小麦粉に対して0.01~0.60重量%添加することにより、生地物性が優れ、かつ、焼成後のパンにおいては、ボリュームが増大、ソフトさ、弾力、口どけが向上、ケービングが抑制され、トースト時の痩せも少なく、小麦粉本来のおいしい風味が実現できる製パン技術が開示されている。
【0004】
また、特許文献2では、増粘安定剤及び水分散性リン脂質を含有する中種生地を用いることで、生地物性の悪化や風味・食感の低下を起こすことなく、また、さまざまな種類のパンに対し簡単な方法で高いケービング抑制効果が得られる製パン技術が開示されている。
【0005】
ここで、本技術に関連のあるデュラム小麦粉を用いた技術について説明する。例えば、特許文献3には、平均粒径が20μm以上60μm未満であり、灰分が0.90質量%以下である、デュラム小麦由来の小麦粉を用いることで、食感が良好な麺類及び皮類を得る技術が開示されている。
【0006】
特許文献4には、損傷澱粉量が15%以下であり、かつメジアン径が20μm以上60μm未満である、デュラム小麦粉を用いることで、歯脆い食感であり、かつ口溶けに優れるクッキー類及び層状食品を得る技術が開示されている。
【0007】
特許文献5には、損傷澱粉量を9.5質量%以下に抑えたデュラム小麦粉を20質量%以上含有させることで、良好な食感と香りを有するイースト発酵食品を得る技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2019-115328号公報
特開2022-119275号公報
特開2017-200444号公報
特開2019-047754号公報
特開2009-011277号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
型焼きパン類の比容積を上げつつ、腰折れの少ないパンを得るための従来技術としては、イーストを通常より多く用い、グルテンを添加する方法が、当業者間では常識となっている。しかし、この方法ではイーストやグルテンの風味が強くなり、パン本来の風味を損なってしまうといった問題があった。また、製造されたパンが、腰折れを起こしやすく、つぶれやすい食感になるといった問題もあった。
【0010】
そこで、本技術では、型焼きパン類の比容積が高くても、物性(外観及び食感)の優れた型焼きパン類を製造する技術を提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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