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公開番号2024132442
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-01
出願番号2023043201
出願日2023-03-17
発明の名称ウイルス濃縮デバイス
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人南青山国際特許事務所
主分類G01N 1/40 20060101AFI20240920BHJP(測定;試験)
要約【課題】安全かつ迅速に、被処理液中のウイルスを濃縮する技術に関する。
【解決手段】ウイルス濃縮デバイスは、被処理液中のウイルスを濃縮するためのウイルス濃縮デバイスであって、前記被処理液の吸入及び吐出が可能な開口端を有する管状部材と、前記管状部材の内部に配置された積層シートと、を備える。前記積層シートは、第1シートと、前記第1シートに積層された第2シートと、を有する。前記第1シートは、メジアン繊維径が10μm未満の第1繊維と、前記第1繊維を被覆する、少なくとも1種のカチオン性ポリマーと、を含む。前記第2シートは、メジアン繊維径が10μm以上の第2繊維を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
被処理液中のウイルスを濃縮するためのウイルス濃縮デバイスであって、
前記被処理液の吸入及び吐出が可能な開口端を有する管状部材と、
前記管状部材の内部に配置された積層シートと、
を備え、
前記積層シートは、
第1シートと、
前記第1シートに積層された第2シートと、を有し、
前記第1シートは、
メジアン繊維径が10μm未満の第1繊維と、
前記第1繊維を被覆する、少なくとも1種のカチオン性ポリマーと、を含み、
前記第2シートは、
メジアン繊維径が10μm以上の第2繊維を含む
ウイルス濃縮デバイス。
続きを表示(約 760 文字)【請求項2】
前記積層シートにおいて、前記第1シート及び前記第2シートの積層方向は、前記管状部材の延在方向と交差する方向である
請求項1に記載のウイルス濃縮デバイス。
【請求項3】
前記積層シートは、
前記管状部材の延在方向と平行な軸まわりに巻かれている
請求項2に記載のウイルス濃縮デバイス。
【請求項4】
前記積層シートは、前記第1シート及び前記第2シートを含む、合計3枚以上のシートを有する
請求項1から3のいずれか一項に記載のウイルス濃縮デバイス。
【請求項5】
前記積層シートは、前記開口端に配置される
請求項1から4のいずれか一項に記載のウイルス濃縮デバイス。
【請求項6】
前記管状部材は、スポイト状に構成される
請求項1から5のいずれか一項に記載のウイルス濃縮デバイス。
【請求項7】
前記第1繊維のメジアン繊維径は、1μm以下である
請求項1から6のいずれか一項に記載のウイルス濃縮デバイス。
【請求項8】
前記第1シートの比表面積は、1m

/g以上である
請求項1から7のいずれか一項に記載のウイルス濃縮デバイス。
【請求項9】
前記第1シートは、前記第1繊維の基材として、熱可塑性樹脂を含む
請求項1から8のいずれか一項に記載のウイルス濃縮デバイス。
【請求項10】
前記カチオン性ポリマーの少なくとも1種は、カチオン性モノマーの少なくとも1種に由来する構成単位を有する
請求項1から9のいずれか一項に記載のウイルス濃縮デバイス。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、被処理液中のウイルスを濃縮する技術に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
ウイルス検査における検出感度向上等の観点から、検体中のウイルスを濃縮する技術が知られている。例えば、特許文献1には、入口と出口を有するハウジングと、ハウジング内に配置された濃縮膜と、ハウジング内において濃縮液を収容する濃縮空間部と、を備えた生物学的粒子の濃縮デバイスが開示されている。例えば、特許文献2には、高吸水性ポリマーを収容する容器を備えるウイルスの濃縮用治具が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2021/261382号公報
特許第7192146号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された濃縮用デバイスでは、濃縮空間部に収容された濃縮液を回収する必要があり、実施者がウイルスに接触するリスクが高かった。また、特許文献2に開示された濃縮用治具は、検体液と高吸水性ポリマーを10分程度接触させる必要があり、迅速性に改善の余地があった。
【0005】
本発明は、安全かつ迅速に、被処理液中のウイルスを濃縮する技術に関する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一形態に係るウイルス濃縮デバイスは、被処理液中のウイルスを濃縮するためのウイルス濃縮デバイスであって、
前記被処理液の吸入及び吐出が可能な開口端を有する管状部材と、
前記管状部材の内部に配置された積層シートと、
を備える。
前記積層シートは、
第1シートと、
前記第1シートに積層された第2シートと、を有する。
前記第1シートは、
メジアン繊維径が10μm未満の第1繊維と、
前記第1繊維を被覆する、少なくとも1種のカチオン性ポリマーと、を含む。
前記第2シートは、
メジアン繊維径が10μm以上の第2繊維を含む。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、安全かつ迅速に、被処理液中のウイルスを濃縮することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の一実施形態に係るウイルス濃縮デバイスを示す模式的な平面図(正面図)である。
上記ウイルス濃縮デバイスの積層シートを広げた態様を示す平面図と、その一部を拡大した拡大図である。
上記積層シートを示す模式的な斜視図である。
(A)は、上記ウイルス濃縮デバイスを用いたウイルス濃縮方法を示すフロー図であり、(B)は変形例に係るウイルス濃縮方法を示すフロー図である。
上記ウイルス濃縮デバイスを用いたウイルス濃縮方法の過程を示す模式図である。
上記ウイルス濃縮デバイスを用いたウイルス検査方法を示すフロー図である。
(A)は、上記ウイルス濃縮デバイスを備えたウイルス濃縮キットを示す模式図であり、(B)及び(C)は、それぞれ、変形例に係るウイルス濃縮キットを示す模式図である。
(A)は、上記ウイルス濃縮デバイスを備えたウイルス検査キットを示す模式図であり、(B)は、変形例に係るウイルス検査キットを示す模式図である。
(A)は、上記ウイルス濃縮デバイスの製造方法を示すフロー図であり、(B)は変形例に係るウイルス濃縮デバイスの製造方法を示すフロー図である。
上記ウイルス濃縮デバイスの製造に用いられる繊維製造装置を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明のウイルス濃縮デバイスは、被処理液中のウイルスを安全かつ迅速に濃縮するための器具である。
本発明において、「被処理液」は、ウイルス濃縮デバイスによる処理の対象となる液であり、例えばウイルス検査の対象となる液状の検体、当該検体を含む液、その他のウイルスを含有する可能性のある液から選択された少なくとも1種の液を含む。
本発明のウイルス検査は、抗原検査及び遺伝子検査を含む。抗原検査は、ウイルスの有するタンパク質あるいはタンパク質の断片を検出する検査である。遺伝子検査は、ウイルスの遺伝子(核酸)を検出する検査である。
本発明において「濃縮」とは、被処理液からウイルス濃度のより高い被処理液を生成するための操作を意味する。濃縮操作は、具体的には、本発明のウイルス濃縮デバイスに被処理液中のウイルスを集合及び吸着させる操作、及び、当該操作によってウイルス濃縮デバイスに吸着されたウイルスを少量の液に溶出する操作等を含む。
本発明において、ウイルスの「吸着」とは、ウイルス及び/又はその断片を選択的に結合することを意味する。ウイルスの断片は、例えば、ウイルスのタンパク質を含む。
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0010】
[ウイルス濃縮デバイス]
本発明の一実施形態において、ウイルス濃縮デバイス1は、管状部材2と、管状部材2の内部に配置された積層シート3と、を備える。この例は、図1に示されている。管状部材2は、被処理液の吸入及び吐出が可能に構成される。積層シート3は、被処理液中のウイルスを吸着することが可能なシート材である。本発明のウイルス濃縮デバイス1は、管状部材2の内部に被処理液を吸入及び吐出することで、積層シート3と被処理液とを接触させる。これにより、被処理液中のウイルスを積層シート3に吸着させることができ、ウイルスの濃縮が可能となる。なお、図1において、便宜上、積層シート3をドットパターンで表しているが、実際の外観はこれに限定されない。
(【0011】以降は省略されています)

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