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公開番号
2024131094
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-30
出願番号
2023041145
出願日
2023-03-15
発明の名称
圧入部品交換方法
出願人
株式会社アイシン
代理人
弁理士法人R&C
主分類
F16H
57/023 20120101AFI20240920BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約
【課題】車両用駆動伝達装置のケースの再利用を容易にし、車両用駆動伝達装置の生産コストの低減を図ると共に、生産時の二酸化炭素の排出量を低減する。
【解決手段】駆動力源に駆動連結される入力部材と、ケースと、ケースの貫通孔94を貫通するように配置され、車輪に駆動連結される出力部材と、ケースに収容されて入力部材と出力部材との間の動力伝達を行う動力伝達機構と、出力部材と貫通孔94との径方向の間に配置され、貫通孔94の内周面96に圧入された圧入部品6と、を備えた車両用駆動伝達装置において圧入部品6を交換する方法である圧入部品交換方法であって、貫通孔94から圧入部品6を取り外す取り外し工程と、内周面96を再生する再生工程と、再生工程により再生された内周面96に、新たな圧入部品6である交換用部品7を圧入する圧入工程と、を備える。
【選択図】図5
特許請求の範囲
【請求項1】
駆動力源に駆動連結される入力部材と、ケースと、前記ケースの貫通孔を貫通するように配置され、車輪に駆動連結される出力部材と、前記ケースに収容されて前記入力部材と前記出力部材との間の動力伝達を行う動力伝達機構と、前記出力部材と前記貫通孔との径方向の間に配置され、前記貫通孔の内周面に圧入された圧入部品と、を備えた車両用駆動伝達装置において前記圧入部品を交換する方法である圧入部品交換方法であって、
前記貫通孔から前記圧入部品を取り外す取り外し工程と、
前記内周面を再生する再生工程と、
前記再生工程により再生された前記内周面に、新たな前記圧入部品である交換用部品を圧入する圧入工程と、
を備える、圧入部品交換方法。
続きを表示(約 720 文字)
【請求項2】
前記再生工程では、前記内周面に対する切削及び研削の少なくとも一方の加工を行い、前記貫通孔の内径を拡大し、
前記圧入工程では、前記交換用部品として、交換前の前記圧入部品よりも前記径方向の寸法が大きい前記圧入部品を用いる、請求項1に記載の圧入部品交換方法。
【請求項3】
前記ケースは、ケース本体と、前記ケース本体に取り付けられて前記貫通孔を形成する貫通孔形成部材と、を備え、
前記再生工程では、前記貫通孔形成部材を取り外し、交換前の前記貫通孔形成部材と前記貫通孔の内径が同一の新たな前記貫通孔形成部材を、前記ケース本体に取り付け、
前記圧入工程では、前記交換用部品として、交換前の前記圧入部品と前記径方向の寸法が同一の新たな前記圧入部品を用いる、請求項1に記載の圧入部品交換方法。
【請求項4】
前記圧入部品は、前記ケースに収容された油が前記出力部材と前記貫通孔との前記径方向の間から前記ケースの外部に漏れ出すことを規制するためのオイルシールである、請求項1から3のいずれか一項に記載の圧入部品交換方法。
【請求項5】
前記駆動力源としての回転電機が前記ケースに収容され、
前記動力伝達機構は、前記回転電機のロータの回転を変速する変速機と、前記変速機を介して伝達される前記回転電機の駆動力を一対の前記出力部材に分配する差動歯車機構と、を備え、
前記ケースは、前記貫通孔を一対備え、
一対の前記出力部材のそれぞれが、異なる前記貫通孔を貫通するように配置されている、請求項1から3のいずれか一項に記載の圧入部品交換方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用駆動伝達装置において圧入部品を交換する方法である圧入部品交換方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
このような車両用駆動伝達装置の一例が、下記の特許文献1に開示されている。以下、背景技術の説明では、特許文献1における符号を括弧内に引用する。
【0003】
特許文献1の車両用駆動伝達装置は、駆動力源(MG)の側から伝達される回転を減速して一対の車輪の側へ伝達する減速装置(2)と、減速装置(2)と同軸上に配置され、減速装置(2)から伝達される駆動力を一対の車輪(W)に分配する差動歯車装置(3)と、減速装置(2)及び差動歯車装置(3)を収容するケース(1)と、を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-85026号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記のような車両用駆動伝達装置では、一般的に、製造時の二酸化炭素の排出量の増加抑制を図ることが望ましいが、アルミニウム製のケースについては、製造時に比較的多くの二酸化炭素が排出されることが知られている。従って、二酸化炭素の排出量の増加抑制のためには、例えば故障等により車両用駆動伝達装置を交換するような場合であっても、使用済みのケースを廃棄せずに再利用することが望ましい。このようなケースの再利用により、二酸化炭素の排出量を低減することができるだけでなく、車両用駆動伝達装置の生産コストの低減を図ることもできる。
【0006】
特許文献1の車両用駆動伝達装置では、ケースの軸方向両端部のそれぞれに貫通孔が形成されている。それぞれの貫通孔には、車輪に連結駆動されるドライブシャフトが貫通している。これらの貫通孔の内周面には、ケース内の油がケースの外に漏れだすことを規制するためのオイルシールが圧入されている。ケースを再利用するために、オイルシールをケースの貫通孔から取り外すと、貫通孔の内周面に、傷が付く等の損傷が生じることがある。そして、損傷が生じた内周面に交換用の新たなオイルシールを圧入しても、十分な密閉性が得られない場合がある。このような理由により、これまではケースの再利用が困難な場合が多かった。
【0007】
そこで、車両用駆動伝達装置のケースの再利用を容易にし、車両用駆動伝達装置の生産コストの低減を図ると共に、生産時の二酸化炭素の排出量を低減することが望まれる。
【0008】
駆動力源に駆動連結される入力部材と、ケースと、前記ケースの貫通孔を貫通するように配置され、車輪に駆動連結される出力部材と、前記ケースに収容されて前記入力部材と前記出力部材との間の動力伝達を行う動力伝達機構と、前記出力部材と前記貫通孔との径方向の間に配置され、前記貫通孔の内周面に圧入された圧入部品と、を備えた車両用駆動伝達装置において前記圧入部品を交換する方法である圧入部品交換方法であって、
前記貫通孔から前記圧入部品を取り外す取り外し工程と、
前記内周面を再生する再生工程と、
前記再生工程により再生された前記内周面に、新たな前記圧入部品である交換用部品を圧入する圧入工程と、
を備える。
【0009】
本構成によれば、貫通孔から圧入部品を取り外す際に貫通孔の内周面に損傷が生じた場合であっても、再生工程により貫通孔の内周面を再生することができる。従って、再生工程後のケースに対して、新たな圧入部品を圧入することで、圧入部品の機能を適切に果たさせることが可能になる。そのため、圧入部品の交換に際して、ケース全体を交換する必要がない。従って、例えば、故障等により車両用駆動伝達装置を交換するような場合であっても、使用済みのケースを廃棄せずに再利用することができる。これにより、車両用駆動伝達装置の生産コストの低減を図ることがと共に、生産時の二酸化炭素の排出量を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
車両用駆動伝達装置の断面図
車両用駆動伝達装置のスケルトン図
車両用駆動伝達装置の要部拡大図
車両用駆動伝達装置の要部拡大図
圧入部品交換方法の説明図
フロー図
別実施形態における圧入部品交換方法の説明図
別実施形態における圧入部品交換方法の説明図
別実施形態における圧入部品交換方法の説明図
別実施形態における圧入部品交換方法の説明図
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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