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公開番号2024130303
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-30
出願番号2023039953
出願日2023-03-14
発明の名称電力変換装置及び制御装置
出願人オムロン株式会社
代理人個人,個人
主分類H02M 3/28 20060101AFI20240920BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】単一の電流検出回路を用いて従来よりも広い範囲にわたる電流値を検出する。
【解決手段】電流検出回路11は、対象素子に接続された第1の回路部分に挿入された第1の抵抗R1と、第1の抵抗R1に並列に接続された第2の回路部分であって、互いに直列に接続された第2の抵抗R2及び第1のダイオードD1を含む第2の回路部分とを備える。制御回路12は、対象素子に流れる電流I1に応じて第1の抵抗R1の両端にわたって生じる電圧をモニタリングする。制御回路12は、第1の抵抗R1の両端にわたる電圧Vdetが第1のしきい値Vth1を超えたか否かに基づいて、第1の機能を用いてスイッチング素子Q1,Q2を制御する。制御回路12は、第1の抵抗R1の両端にわたる電圧Vdetが第1のしきい値Vth1より大きい第2のしきい値Vth2を超えたか否かに基づいて、第2の機能を用いてスイッチング素子Q1,Q2を制御する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも1つのスイッチング素子を備える電力変換装置のための制御装置であって、
前記電力変換装置に含まれる対象素子に流れる電流を検出する電流検出回路と、
前記対象素子に流れる電流に基づいて前記少なくとも1つのスイッチング素子を制御する制御回路とを備え、
前記電流検出回路は、
前記対象素子に接続された第1の回路部分に挿入された第1の抵抗と、
前記第1の抵抗に並列に接続された第2の回路部分であって、互いに直列に接続された第2の抵抗及び第1のダイオードを含む第2の回路部分とを備え、
前記制御回路は、
前記対象素子に流れる電流に応じて前記第1の抵抗の両端にわたって生じる電圧をモニタリングし、
前記第1の抵抗の両端にわたる電圧が第1のしきい値を超えたか否かに基づいて、第1の機能を用いて前記少なくとも1つのスイッチング素子を制御し、
前記第1の抵抗の両端にわたる電圧が前記第1のしきい値より大きい第2のしきい値を超えたか否かに基づいて、第2の機能を用いて前記少なくとも1つのスイッチング素子を制御する、
制御装置。
続きを表示(約 870 文字)【請求項2】
前記第1のしきい値は前記第1のダイオードの順方向電圧降下よりも小さく、
前記第2のしきい値は前記第1のダイオードの順方向電圧降下よりも大きい、
請求項1記載の制御装置。
【請求項3】
前記第2の抵抗の抵抗値は前記第1の抵抗の抵抗値よりも小さい、
請求項1記載の制御装置。
【請求項4】
前記電流検出回路は、前記第1のダイオードに逆並列に接続された第2のダイオードをさらに備える、
請求項1記載の制御装置。
【請求項5】
前記対象素子は第1のキャパシタであり、
前記制御装置は、前記第1の回路部分に挿入された第2のキャパシタであって、前記第1の抵抗に直列に接続された第2のキャパシタをさらに備え、
前記第2のキャパシタの容量は前記第1のキャパシタの容量よりも小さい、
請求項1記載の制御装置。
【請求項6】
前記電力変換装置はトランスを含み、
前記第1のキャパシタは前記トランスの一次巻線に接続される、
請求項5記載の制御装置。
【請求項7】
前記第1の機能は、前記少なくとも1つのスイッチング素子のうちの第1のスイッチング素子のオン期間中に、前記第1の抵抗の両端にわたる電圧が前記第1のしきい値より大きな値から前記第1のしきい値より小さな値に変化したとき、前記第1のスイッチング素子をオンからオフに切り換えることを含む、
請求項6記載の制御装置。
【請求項8】
前記第2の機能は、前記第1の抵抗の両端にわたる電圧が前記第2のしきい値より大きくなったとき、前記対象素子に流れる電流を停止又は低減するように前記少なくとも1つのスイッチング素子を制御することを含む、
請求項1記載の制御装置。
【請求項9】
少なくとも1つのスイッチング素子と、
請求項1~8のうちの1つに記載の制御装置とを備えた、
電力変換装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、電力変換装置及びその制御装置に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
電源から負荷に電力を供給するため、少なくとも1つのスイッチング素子を備えたさまざまな電力変換装置が使用される。また、スイッチング素子を駆動するドライバ集積回路などのような、電力変換装置のための制御装置が提供される。
【0003】
例えば、特許文献1は、共振インダクタと、共振キャパシタと、トランスフォーマの磁化インダクタンスとによって形成された共振タンクを備えた共振変換器を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6386549号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
電力変換装置は、その内部に流れる電流に基づいて行われるさまざまな機能、例えば、逆流電流防止、ゼロ電流スイッチング、過電流保護などの機能を有する。逆流電流防止及びゼロ電流スイッチングを行うためには、0Aの近傍の大きさ、例えば数mA~数Aの大きさを有する電流を検出する必要がある。また、過電流保護を行うためには、電力変換装置に発生する、典型的には数十Aの大きさを有する過電流を検出する必要がある。
【0006】
一般に、電力変換装置のための制御装置は、単一の電流検出回路を用いて、電力変換装置に含まれる1つの対象素子又は1つの区間に流れる電流を検出する。しかしながら、数十Aの過電流を検出するための電流検出回路は、0Aの近傍の電流を高精度に検出することは困難である。また、0Aの近傍の電流を検出するための電流検出回路を用いて数十Aの過電流を検出しようとすると、回路が破損するおそれがある。このように、従来、単一の電流検出回路を用いて、数mAから数十Aの広い範囲にわたる電流値を検出することは困難であった。
【0007】
本開示の目的は、電力変換装置のための制御装置であって、単一の電流検出回路を用いて従来よりも広い範囲にわたる電流値を検出することができる制御装置を提供することにある。また、本開示の目的は、そのような制御回路を備えた電力変換装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一側面に係る電力変換装置のための制御装置は、
少なくとも1つのスイッチング素子を備える電力変換装置のための制御装置であって、
前記電力変換装置に含まれる対象素子に流れる電流を検出する電流検出回路と、
前記対象素子に流れる電流に基づいて前記少なくとも1つのスイッチング素子を制御する制御回路とを備え、
前記電流検出回路は、
前記対象素子に接続された第1の回路部分に挿入された第1の抵抗と、
前記第1の抵抗に並列に接続された第2の回路部分であって、互いに直列に接続された第2の抵抗及び第1のダイオードを含む第2の回路部分とを備え、
前記制御回路は、
前記対象素子に流れる電流に応じて前記第1の抵抗の両端にわたって生じる電圧をモニタリングし、
前記第1の抵抗の両端にわたる電圧が第1のしきい値を超えたか否かに基づいて、第1の機能を用いて前記少なくとも1つのスイッチング素子を制御し、
前記第1の抵抗の両端にわたる電圧が前記第1のしきい値より大きい第2のしきい値を超えたか否かに基づいて、第2の機能を用いて前記少なくとも1つのスイッチング素子を制御する。
【0009】
これにより、単一の電流検出回路を用いて従来よりも広い範囲にわたる電流値を検出することができる。
【0010】
本開示の一側面に係る電力変換装置のための制御装置によれば、
前記第1のしきい値は前記第1のダイオードの順方向電圧降下よりも小さく、
前記第2のしきい値は前記第1のダイオードの順方向電圧降下よりも大きい。
(【0011】以降は省略されています)

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