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公開番号2024129665
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-27
出願番号2023039013
出願日2023-03-13
発明の名称水素製造システム
出願人株式会社東芝,東芝エネルギーシステムズ株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C25B 1/042 20210101AFI20240919BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約【課題】水素製造システムを流れる気体のエネルギーを効率よく利用する。
【解決手段】水素製造システム1は、水蒸気発生部10と、水素製造部15と、回収部20と、圧力調整部25と、を備えている。水素製造部15には、水蒸気発生部10で発生した水蒸気を含む気体が供給される。水素製造部15は、水蒸気から水素を製造し、当該水素を残余の水蒸気とともに排出する。回収部20は、水素製造部15から排出された気体を収容する第1収容部21と、圧力調整部25によって内部の圧力が調整される第2収容部22と、第1収容部21及び第2収容部22の間に配置された水素透過層23と、を含む。第2収容部22は、第1収容部21から水素透過層23を透過した水素を収容する。水素製造システム1は、第1収容部21から排出された気体が水素製造部15に供給されるよう構成されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
水蒸気を発生させる水蒸気発生部と、
前記水蒸気発生部で発生した水蒸気を含む気体が供給され、前記水蒸気から水素を製造し、当該水素を残余の水蒸気とともに排出する水素製造部と、
前記水素製造部から排出された気体から水素を回収する回収部と、
圧力調整部と、を備えた水素製造システムであって、
前記回収部は、前記水素製造部から排出された気体を収容する第1収容部と、前記圧力調整部によって内部の圧力が調整される第2収容部と、前記第1収容部及び前記第2収容部の間に配置された水素透過層と、を含み、
前記第2収容部は、前記第1収容部から前記水素透過層を透過した水素を収容し、
前記水素製造システムは、前記第1収容部から排出された気体が前記水素製造部に供給されるよう構成されている、水素製造システム。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
前記水素透過層は、ニオブ、ニオブ合金、バナジウム、バナジウム合金、タンタル、タンタル合金、パラジウム又はパラジウム合金からなる、請求項1に記載の水素製造システム。
【請求項3】
前記水素製造部は、前記水蒸気を電源から供給される電力を用いて電気分解することにより水素を製造し、
前記水蒸気発生部で発生する水蒸気の量が、前記水素製造部に供給される電力に基づいて決定される、請求項1に記載の水素製造システム。
【請求項4】
前記水素製造部は、前記水蒸気を電源から供給される電力を用いて電気分解することにより水素を製造し、
前記圧力調整部は、前記水素製造部に供給される電力に基づいて前記第2収容部の圧力を調整する、請求項1に記載の水素製造システム。
【請求項5】
前記水素製造部は、水素を製造する通常運転モード及び水素を製造しない待機運転モードで運転可能であり、
前記水素製造部が前記通常運転モードで運転されている場合、前記圧力調整部は、前記第2収容部の水素分圧が前記第1収容部の水素分圧よりも低くなるように前記第2収容部の圧力を調整し、これにより前記第1収容部から前記第2収容部へ水素が回収され、
前記水素製造部が前記待機運転モードで運転されている場合、前記圧力調整部は、前記第2収容部の水素分圧が前記第1収容部の水素分圧よりも高くなるように前記第2収容部の圧力を調整し、これにより前記第2収容部から前記第1収容部へ水素が供給される、請求項1に記載の水素製造システム。
【請求項6】
前記水素製造部は、前記水蒸気を電源から供給される電力を用いて電気分解することにより水素を製造し、
前記圧力調整部は、前記第1収容部から排出される気体の水素濃度が前記水素製造部に供給される電力に応じた濃度になるように、前記第2収容部の圧力を調整する、請求項1に記載の水素製造システム。
【請求項7】
前記水素製造システムは、前記水素製造部に供給される気体の水素濃度を調整する濃度調整部と、第2圧力調整部と、をさらに備え、
前記濃度調整部は、水蒸気発生部で発生した水蒸気及び前記第1収容部から排出された気体を収容し、収容した気体を前記水素製造部に供給する第3収容部と、前記第2圧力調整部によって内部の圧力が調整される第4収容部と、前記第3収容部及び前記第4収容部の間に配置された第2水素透過層と、を含み、
前記水素製造部は、前記水蒸気を電源から供給される電力を用いて電気分解することにより水素を製造し、
前記第2圧力調整部は、前記水素製造部に供給される電力に応じて前記第4収容部の圧力を調整する、請求項1に記載の水素製造システム。
【請求項8】
前記第2水素透過層は、ニオブ、ニオブ合金、バナジウム、バナジウム合金、タンタル、タンタル合金、パラジウム又はパラジウム合金からなる、請求項7に記載の水素製造システム。
【請求項9】
前記濃度調整部に供給される気体の水素濃度が水素製造部に供給される電力に基づいて決定される所定の値よりも高い場合、前記第2圧力調整部は、前記第4収容部の水素分圧が前記第3収容部の水素分圧よりも低くなるように前記第4収容部の圧力を調整し、これにより前記第3収容部から前記第4収容部へ水素が回収され、
前記濃度調整部に供給される気体の水素濃度が水素製造部に供給される電力に基づいて決定される所定の値よりも低い場合、前記第2圧力調整部は、前記第4収容部の水素分圧が前記第3収容部の水素分圧よりも高くなるように前記第4収容部の圧力を調整し、これにより前記第4収容部から前記第3収容部へ水素が供給される、請求項7に記載の水素製造システム。
【請求項10】
前記水素製造部に供給される気体と前記水素製造部から排出される気体との間の熱交換を行う熱交換器をさらに備えた、請求項1に記載の水素製造システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の実施の形態は、水素製造システムに関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
近年、水素をエネルギー媒体とした水素エネルギー社会の実現に向けて、水素製造方法が注目されている。例えば、高温の水蒸気を電気分解することによって水素ガスを製造する方法(高温水蒸気電解)や、炭化水素と水蒸気を混合し、触媒反応によって水素ガスを製造する方法(水蒸気改質)、水蒸気と二酸化炭素ガスの混合ガスを電気分解することによって水素を製造する方法(溶融炭酸塩型電解)などがある。
【0003】
一方で、これらの方法で製造された水素ガスは、原料として用いられた成分(例えば高温水蒸気電解の場合は水蒸気)を含んでいる。このため、得られた水素ガスをエネルギー媒体として使用する前に、水素ガスを精製して、高純度の水素にする必要がある。
【0004】
水素を精製する方法としては、製造した水素を冷却し、気液分離と組み合わせる方法、熱スイング型吸着(TSA)や圧力スイング型吸着(PSA)による方法が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2014-001117号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、気液分離と組み合わせる方法では、精製した水素に他のガス成分が含まれる場合には、精製した水素をさらに精製する必要がある。TSAでは、吸着材に吸着させた水素を脱離するために、供給する水素を含むガス温度よりも高温にするため、熱エネルギーが必要となる。PSAでは、高温のガスを導入する場合には吸着材の吸着容量が低下するため、一度冷却する必要があり、水素製造システムのエネルギー損失が大きくなる。そのため、原料となる水蒸気を高純度の水素を回収するために加熱または冷却することは、システム全体のエネルギー効率を損なうことになる。
【0007】
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、水素製造システムを流れる気体のエネルギーを効率よく利用することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施の形態による水素製造システムは、
前記水蒸気発生部で発生した水蒸気を含む気体が供給され、前記水蒸気から水素を製造し、当該水素を残余の水蒸気とともに排出する水素製造部と、
前記水素製造部から排出された気体から水素を回収する回収部と、
圧力調整部と、を備え、
前記回収部は、前記水素製造部から排出された気体を収容する第1収容部と、前記圧力調整部によって内部の圧力が調整される第2収容部と、前記第1収容部及び前記第2収容部の間に配置された水素透過層と、を含み、
前記第2収容部は、前記第1収容部から前記水素透過層を透過した水素を収容し、
前記水素製造システムは、前記第1収容部から排出された気体が前記水素製造部に供給されるよう構成されている。
【発明の効果】
【0009】
実施の形態による水素製造システムによれば、水素製造システムを流れる気体のエネルギーを効率よく利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、一実施の形態による水素製造システムの構成を示す図である。
図2は、変形例による水素製造システムの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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