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公開番号
2024129580
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-27
出願番号
2023038890
出願日
2023-03-13
発明の名称
予測結果可視化装置、プログラム、記録媒体および予測結果可視化方法
出願人
株式会社プロテリアル
代理人
弁理士法人筒井国際特許事務所
主分類
G16Z
99/00 20190101AFI20240919BHJP(特定の用途分野に特に適合した情報通信技術)
要約
【課題】物理量の変化傾向を容易に把握する。
【解決手段】例えば、回帰モデルを使用して複数の物理量のそれぞれの予測値を取得することを前提として、配合割合を変化させることにより単一の物理量に対する複数の予測値を取得することを複数の物理量のそれぞれに対して実施した後、変化させた配合割合に対応付けられた複数の物理量の予測結果から、複数の物理量のすべてについて所定条件を満たしている複合材料の配合割合を可視化する。
【選択図】図11
特許請求の範囲
【請求項1】
複数の異なる材料に属する2以上の材料を構成材料として含む複合材料に対する物理量の予測結果を可視化する予測結果可視化装置であって、
第1物理量の値および第2物理量の値が未知である未知複合材料に含まれる構成材料の材料名および配合割合を含む配合情報と、第1回帰モデルとに基づいて、前記未知複合材料に対する前記第1物理量の第1予測値を算出する第1予測値算出部と、
前記未知複合材料に含まれる構成材料の前記材料名および前記配合割合を含む前記配合情報と、第2回帰モデルとに基づいて、前記未知複合材料に対する前記第2物理量の第2予測値を算出する第2予測値算出部と、
前記第1予測値算出部において前記配合割合を変化させることにより算出された複数の第1予測値、および、前記第2予測値算出部において前記配合割合を変化させることにより算出された複数の第2予測値に基づく予測結果であって、変化させた前記配合割合に対応付けられた前記予測結果を取得する予測結果取得部と、
当該予測結果を可視化する可視化部と、
を備え、
前記第1回帰モデルとは、前記配合情報を入力すると、前記第1物理量の前記第1予測値を出力する関数であり、
前記第2回帰モデルとは、前記配合情報を入力すると、前記第2物理量の前記第2予測値を出力する関数である、予測結果可視化装置。
続きを表示(約 3,200 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の予測結果可視化装置において、
前記予測結果可視化装置は、前記未知複合材料に含まれる構成材料の配合割合と、前記未知複合材料に含まれる前記構成材料に対応した特性値に基づいて、前記未知複合材料の合成特性値を算出する合成特性値算出部を有し、
前記第1予測値算出部は、前記合成特性値と、前記配合情報と、前記第1回帰モデルとに基づいて、前記未知複合材料に対する前記第1物理量の第1予測値を算出し、
前記第2予測値算出部は、前記合成特性値と、前記配合情報と、前記第2回帰モデルとに基づいて、前記未知複合材料に対する前記第2物理量の第2予測値を算出し、
前記第1回帰モデルとは、前記合成特性値および前記配合情報を入力すると、前記第1物理量の前記第1予測値を出力する関数であり、
前記第2回帰モデルとは、前記合成特性値および前記配合情報を入力すると、前記第2物理量の前記第2予測値を出力する関数である、予測結果可視化装置。
【請求項3】
請求項2に記載の予測結果可視化装置において、
前記予測結果可視化装置は、
前記第1回帰モデルを生成する第1回帰モデル生成部と、
前記第2回帰モデルを生成する第2回帰モデル生成部と、
を有する、予測結果可視化装置。
【請求項4】
請求項3に記載の予測結果可視化装置において、
前記第1回帰モデル生成部は、前記第1物理量の値および前記第2物理量の値が既知である既知複合材料の配合情報と、前記既知複合材料の前記第1物理量の値とを対応づけた複数の第1学習用データと、前記合成特性値算出部を利用して算出された前記既知複合材料の合成特性値とを使用した機械学習によって、前記第1回帰モデルを生成し、
前記第2回帰モデル生成部は、前記既知複合材料の前記配合情報と、前記既知複合材料の前記第2物理量の値とを対応づけた複数の第2学習用データと、前記合成特性値算出部を利用して算出された前記既知複合材料の合成特性値とを使用した機械学習によって、前記第2回帰モデルを生成する、予測結果可視化装置。
【請求項5】
請求項1に記載の予測結果可視化装置において、
前記予測結果取得部は、前記第1物理量の目標値を基準として、複数の前記第1予測値のそれぞれの合否を判定し、かつ、前記第2物理量の目標値を基準として、複数の前記第2予測値のそれぞれの合否を判定する合否判定部を有し、
前記予測結果は、前記合否判定部により判定される合否判定結果であり、
前記可視化部は、前記合否判定結果に基づいて、前記第1予測値と前記第2予測値とがともに合格する配合割合の範囲を可視化する、予測結果可視化装置。
【請求項6】
請求項5に記載の予測結果可視化装置において、
前記未知複合材料は、前記構成材料として第1構成材料と第2構成材料とを含み、
前記合否判定結果は、複数のセルを有する合否判定表から構成され、
前記複数のセルのそれぞれは、前記第1構成材料の配合割合として第1軸に振られた値と、前記第2構成材料の配合割合として第2軸に振られた値とによって特定され、
前記複数のセルのそれぞれには、前記第1予測値と前記第2予測値とがともに合格するか否かがわかる表示がされている、予測結果可視化装置。
【請求項7】
請求項2に記載の予測結果可視化装置において、
前記第1回帰モデルとは、前記合成特性値および前記配合情報を入力すると、前記第1物理量の前記第1予測値および第1標準偏差値を出力する関数であり、
前記第2回帰モデルとは、前記合成特性値および前記配合情報を入力すると、前記第2物理量の前記第2予測値および第2標準偏差値を出力する関数であり、
前記第1予測値算出部は、前記第1回帰モデルに基づいて、前記第1物理量の前記第1予測値および前記第1標準偏差値を算出し、
前記第2予測値算出部は、前記第2回帰モデルに基づいて、前記第2物理量の前記第2予測値および前記第2標準偏差値を算出し、
前記予測結果可視化装置は、
前記第1予測値および前記第1標準偏差値に基づいて、平均値を前記第1予測値とし、分散を前記第1標準偏差値の2乗とする第1正規分布を作成する第1正規分布作成部と、
前記第2予測値および前記第2標準偏差値に基づいて、平均値を前記第2予測値とし、分散を前記第2標準偏差値の2乗とする第2正規分布を作成する第2正規分布作成部と、
前記第1正規分布と、前記第1物理量の目標値とに基づいて、前記第1予測値に対応した配合割合での第1合格確率を算出する第1合格確率算出部と、
前記第2正規分布と、前記第2物理量の目標値とに基づいて、前記第2予測値に対応した配合割合での第2合格確率を算出する第2合格確率算出部と、
を有し、
前記予測結果は、変化させた配合割合に対応付けられた確率結果であって、前記第1合格確率と前記第2合格確率とを乗算した乗算確率に関する前記確率結果であり、
前記可視化部は、前記確率結果を可視化する、予測結果可視化装置。
【請求項8】
請求項7に記載の予測結果可視化装置において、
前記未知複合材料は、第1構成材料と第2構成材料とを含み、
前記確率結果は、複数のセルを有する確率表から構成され、
前記複数のセルのそれぞれは、前記第1構成材料の配合割合として第1軸に振られた値と、前記第2構成材料の配合割合として第2軸に振られた値とによって特定され、
前記複数のセルのそれぞれには、前記乗算確率が表示されており、
前記複数のセルのうち、第1値よりも大きな値の乗算確率が表示されているセルに強調表示がされている、予測結果可視化装置。
【請求項9】
複数の異なる材料に属する2以上の材料を構成材料として含む複合材料に対する物理量の予測結果を可視化する処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、
第1物理量の値および第2物理量の値が未知である未知複合材料に含まれる構成材料の材料名および配合割合を含む配合情報と、第1回帰モデルとに基づいて、前記未知複合材料に対する前記第1物理量の第1予測値を算出する第1予測値算出処理と、
前記未知複合材料に含まれる構成材料の前記材料名および前記配合割合を含む前記配合情報と、第2回帰モデルとに基づいて、前記未知複合材料に対する前記第2物理量の第2予測値を算出する第2予測値算出処理と、
前記第1予測値算出処理において前記配合割合を変化させることにより算出された複数の第1予測値、および、前記第2予測値算出処理において前記配合割合を変化させることにより算出された複数の第2予測値に基づく予測結果であって、変化させた前記配合割合に対応付けられた前記予測結果を取得する予測結果取得処理と、
当該予測結果を可視化する可視化処理と、
を備え、
前記第1回帰モデルとは、前記配合情報を入力すると、前記第1物理量の前記第1予測値を出力する関数であり、
前記第2回帰モデルとは、前記配合情報を入力すると、前記第2物理量の前記第2予測値を出力する関数である、プログラム。
【請求項10】
請求項9に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、予測結果可視化装置、プログラム、記録媒体および予測結果可視化方法に関し、例えば、複合材料の配合割合に応じた物理量の予測結果を可視化する技術に適用して有効な技術に関する。
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【背景技術】
【0002】
特表2020-535566号公報(特許文献1)には、材料特性の予測値に関するグラフ描写を作り出す技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特表2020-535566号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、複合材料では、複合材料を構成する構成材料の配合割合によって複合材料の物理量の値(物性値)が変化することがある。このため、複合材料の物理量が所定条件を満たしている配合割合を選択するためには、配合割合を変えた場合における物理量の変化傾向を把握する必要がある。特に、物理量が規格値などに対して比較的余裕がある配合割合を選択したい場合には、物理量の変化傾向を把握することが重要になる。
【0005】
この点に関し、実際に実験して得られた実験データに基づいて、物理量の傾向を把握することは困難である。なぜなら、実験データはデータ数が限られている場合が多く、限られた数の実験データから物理量の正確な変化傾向を知ることは難しいからである。一方で、充分な数の実験データを用意するためには、人的コストや時間的コストが大きくなる。
【0006】
そこで、実験データのデータ数が充分になくても、実験データに基づく機械学習によって回帰モデルを作成し、この回帰モデルを使用して物理量の予測値を取得する試みが検討されている。すなわち、予測値を取得することにより、実験データのデータ数の不足を補い、充分なデータ数の予測値に基づいて、物理量の変化傾向を把握することが検討されている。これにより、充分な実験データがなくても、物理量の変化傾向を把握できる。
【0007】
ここで、予測値に基づいて物理量の変化傾向が得られたとしても、物理量の変化傾向が容易に把握できなければ、予測値に基づく物理量の変化傾向を充分に活用することができない。つまり、回帰モデルを使用して物理量の予測値を取得することによって、物理量の変化傾向に関するデータを取得することができるが、この場合、容易に物理量の変化傾向を可視化することが重要である。なぜなら、物理量の変化傾向を一目瞭然で把握することができれば、この可視化された物理量の変化傾向から、所定条件を満たす配合割合を容易に選択することができるからである。すなわち、回帰モデルを使用して物理量の予測値を取得することを前提として、物理量の変化傾向を容易に把握することができるように、予測結果を可視化することが望まれている。つまり、一実施の形態では、物理量の変化傾向を容易に把握することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一実施の形態における予測結果可視化装置は、複数の異なる材料に属する2以上の材料を構成材料として含む複合材料に対する物理量の予測結果を可視化する予測結果可視化装置である。ここで、予測結果可視化装置は、第1物理量の値および第2物理量の値が未知である未知複合材料に含まれる構成材料の材料名および配合割合を含む配合情報と、第1回帰モデルとに基づいて、未知複合材料に対する前記第1物理量の第1予測値を算出する第1予測値算出部と、未知複合材料に含まれる構成材料の材料名および配合割合を含む配合情報と、第2回帰モデルとに基づいて、未知複合材料に対する第2物理量の第2予測値を算出する第2予測値算出部と、第1予測値算出部において配合割合を変化させることにより算出された複数の第1予測値、および、第2予測値算出部において配合割合を変化させることにより算出された複数の第2予測値に基づく予測結果であって、変化させた配合割合に対応付けられた予測結果を取得する予測結果取得部と、予測結果を可視化する可視化部と、を備える。このとき、第1回帰モデルとは、配合情報を入力すると、第1物理量の第1予測値を出力する関数であり、第2回帰モデルとは、配合情報を入力すると、第2物理量の前記第2予測値を出力する関数である。
【0009】
一実施の形態におけるプログラムは、複数の異なる材料に属する2以上の材料を構成材料として含む複合材料に対する物理量の予測結果を可視化する処理をコンピュータに実行させるプログラムである。ここで、プログラムは、第1物理量の値および第2物理量の値が未知である未知複合材料に含まれる構成材料の材料名および配合割合を含む配合情報と、第1回帰モデルとに基づいて、未知複合材料に対する第1物理量の第1予測値を算出する第1予測値算出処理と、未知複合材料に含まれる構成材料の材料名および配合割合を含む配合情報と、第2回帰モデルとに基づいて、未知複合材料に対する第2物理量の第2予測値を算出する第2予測値算出処理と、第1予測値算出処理において配合割合を変化させることにより算出された複数の第1予測値、および、前記第2予測値算出処理において配合割合を変化させることにより算出された複数の第2予測値に基づく予測結果であって、変化させた前記配合割合に対応付けられた予測結果を取得する予測結果取得処理と、前記予測結果を可視化する可視化処理と、を備える。このとき、第1回帰モデルとは、配合情報を入力すると、第1物理量の第1予測値を出力する関数であり、第2回帰モデルとは、配合情報を入力すると、第2物理量の第2予測値を出力する関数である。
【0010】
一実施の形態における記録媒体は、上述したプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
(【0011】以降は省略されています)
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