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公開番号2024128690
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-24
出願番号2023037823
出願日2023-03-10
発明の名称電極、電気化学素子、デバイス、移動体、電極の製造方法、及び電極の製造装置
出願人株式会社リコー
代理人個人,個人,個人
主分類H01M 4/13 20100101AFI20240913BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】優れた耐圧縮強度を有し、高い容量維持率を実現できる電気化学素子が得られる電極の提供。
【解決手段】電極基体と、前記電極基体上に、活物質を含む電極合材層と、前記電極合材層上に、前記電極合材層と一体化して形成された多孔質絶縁層と、を有し、前記多孔質絶縁層が樹脂を骨格とする多孔質構造であり、前記多孔質絶縁層における樹脂骨格(a)と無機酸化物(b)の面積比(a:b)が99.9%以下:0.1%以上~90%以上:10%以下である電極。
【選択図】なし


特許請求の範囲【請求項1】
電極基体と、
前記電極基体上に、活物質を含む電極合材層と、
前記電極合材層上に、前記電極合材層と一体化して形成された多孔質絶縁層と、
を有し、
前記多孔質絶縁層が樹脂を骨格とする多孔質構造であり、
前記多孔質絶縁層における樹脂骨格(a)と無機酸化物(b)の面積比(a:b)が99.9%以下:0.1%以上~90%以上:10%以下であることを特徴とする電極。
続きを表示(約 710 文字)【請求項2】
前記無機酸化物の少なくとも一部が、前記樹脂骨格中に存在している、請求項1に記載の電極。
【請求項3】
前記無機酸化物がアルミニウム、ケイ素、及びジルコニウムから選択される少なくとも1種の元素を含む、請求項1に記載の電極。
【請求項4】
前記多孔質絶縁層中における前記無機酸化物の平均一次粒子径が500nm以下である、請求項1に記載の電極。
【請求項5】
前記多孔質絶縁層中における前記無機酸化物の平均分散粒子径が900nm以下である、請求項1に記載の電極。
【請求項6】
前記多孔質絶縁層の平均厚みが3μm以上50μm以下である、請求項1に記載の電極。
【請求項7】
前記多孔質絶縁層の平均空隙率が30%以上である、請求項1に記載の電極。
【請求項8】
前記多孔質絶縁層の厚みのうち前記電極合材層から10%の範囲における平均空隙率と、
前記多孔質絶縁層の厚みのうち前記電極合材層と逆側から10%の範囲における平均空隙率との差が±20%以内である、請求項1に記載の電極。
【請求項9】
前記多孔質絶縁層の厚みのうち前記電極合材層から10%の範囲における前記無機酸化物の面積比と、
前記多孔質絶縁層の厚みのうち前記電極合材層と逆側から10%の範囲における前記無機酸化物の面積比との差が±3%以内である、請求項1に記載の電極。
【請求項10】
請求項1から9のいずれかに記載の電極を有することを特徴とする電気化学素子。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電極、電気化学素子、デバイス、移動体、電極の製造方法、及び電極の製造装置に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
電気化学素子、例えばリチウムイオン二次電池等の二次電池は、高出力化、高容量化、高寿命化の需要が高まっているが、電池のエネルギー密度が増加するに伴い、熱暴走などの安全性に関わる様々な課題が存在している。例えば、このような熱暴走反応を抑制するには、電極間の絶縁性を確保することが重要となる。
【0003】
電極間の絶縁性を確保するため、例えば、ポリエチレン又はポリプロピレンを主成分として含むセパレータが電極間絶縁層として用いられている。このようなセパレータは繰り返しの圧縮荷重により変形が生じるため、熱硬化性樹脂繊維を添加して耐圧縮性を高める技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)
しかし、この提案のセパレータは電極に密着した構成ではないため、外部からの衝撃により電池が変形する場合、又は釘等の導電性異物が貫通した場合に、セパレータと電極にずれが生じ、短絡する可能性があるという問題がある。
【0004】
前記課題を解決する手段としては、例えば、電極合材層の外表面に耐熱性の架橋樹脂により形成されたイオン透過性多孔質絶縁層を密着させた状態で設けて安全性を高める技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、この提案の樹脂単独で形成された多孔質絶縁層は電池内部で圧縮された際に空隙が潰れてイオン透過性が低下し、電池性能が低下してしまうという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、優れた耐圧縮強度を有し、高い容量維持率を実現できる電気化学素子が得られる電極を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するための手段としての本発明の電極は、電極基体と、前記電極基体上に、活物質を含む電極合材層と、前記電極合材層上に、前記電極合材層と一体化して形成された多孔質絶縁層と、を有し、前記多孔質絶縁層が樹脂を骨格とする多孔質構造であり、前記多孔質絶縁層における樹脂骨格(a)と無機酸化物(b)の面積比(a:b)が99.9%以下:0.1%以上~90%以上:10%以下である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によると、優れた耐圧縮強度を有し、高い容量維持率を実現できる電気化学素子が得られる電極を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1Aは、多孔質絶縁層の一例を示す平面模式図である。
図1Bは、多孔質絶縁層の一例を示す断面模式図である。
図2は、多孔質絶縁層の空隙率の分布状態の一例を示す断面模式図である。
図3は、本実施形態の電極の製造方法の一例を示す模式図である。
図4は、本実施形態の電極の製造装置の一例を示す模式図である。
図5は、本実施形態の電極の製造装置の他の一例を示す模式図である。
図6は、本実施形態の電極の製造方法の他の一例を示す模式図である。
図7は、液体吐出装置の変形例の一例を示す模式図である。
図8は、本実施形態の電極の製造方法の他の一例を示す模式図である。
図9は、液体吐出装置の変形例の一例を示す模式図である。
図10は、本実施形態の負極の一例を示す断面図である。
図11は、本実施形態の正極の一例を示す断面図である。
図12は、本実施形態の電気化学素子に用いる電極素子の一例を示す断面図である。
図13は、本実施形態の電気化学素子の一例を示す断面図である。
図14は、本実施形態の電気化学素子の一例である全固体電池を搭載した移動体の一例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(電極)
本発明の電極は、電極基体と、前記電極基体上に、活物質を含む電極合材層と、前記電極合材層上に、前記電極合材層と一体化して形成された多孔質絶縁層とを有し、更に必要に応じてその他の層を有する。
【0010】
<電極基体>
電極基体には負極に用いられる負極用基体と、正極に用いられる正極用基体とがある。
負極用基体及び正極用基体は、集電体として利用可能な基体であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
電極基体の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、板状又は箔状であると表面と裏面の両方に活物質を塗布して電極化するだけでなく、複数の電極を積層して電気化学素子の容量を増加させることができるため好ましい。
電極基体を構成する材料としては、電気導電性を有し、かつ、電気化学的に耐久性のある材料が用いられる。
電極基体を構成する材料としては、例えば、鉄、銅、アルミニウム、ニッケル、ステンレス鋼、チタン、タンタル、金、白金などが挙げられる。これらの材料は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、電極基体表面の金属類をエッチングして微細な穴を開けたエッチド箔、又はリチウムイオンキャパシターに用いられる穴あき電極基体等を用いることができる。また、上記に加えてガラス又はプラスチック等の平面基体上に、導体膜又は半導体薄膜を形成したもの、あるいは導電性電極膜を薄く蒸着したものなどを用いることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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