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公開番号
2024127709
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-20
出願番号
2023131543,2023035983
出願日
2023-08-10,2023-03-08
発明の名称
リサイクル高分子複合材料
出願人
住友化学株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
B29B
17/00 20060101AFI20240912BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約
【課題】所望の物性を有する高分子複合材料を提供する。
【解決手段】本発明に係る組成提案システムは、第1の学習済みモデルM5-1に、第1の取得部101により取得されたリサイクル高分子材料の物性値を入力することで予測された、リサイクル高分子材料の記述子を含むパラメータを出力する予測部103と、仮想のリサイクル高分子複合材料の物性の目標値を設定する設定部107と、仮想のリサイクル高分子複合材料の物性値が、目標値に近づくように、仮想のリサイクル高分子複合材料の記述子を含むパラメータを変更する最適化部112とを有し、最適化部112は、仮想のリサイクル高分子複合材料の物性値が予測される毎に、仮想のリサイクル高分子複合材料の記述子を含むパラメータを変更することで、仮想のリサイクル高分子複合材料に含まれる、リサイクル高分子材料とそれ以外の成分との質量比率を最適化する。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
リサイクル高分子材料を含むリサイクル高分子複合材料が所望の物性値を1つ以上満たすように、前記リサイクル高分子複合材料に含まれる構成成分の組成を提案する組成提案システムであって、
前記リサイクル高分子材料の物性値を取得する取得部と、
バージン高分子材料を含むバージン高分子複合材料の物性値と前記バージン高分子複合材料の記述子を含むパラメータとが対応付けられた第1の学習用データセットを用いて学習された第1の学習済みモデルに、前記取得部により取得された前記リサイクル高分子材料の物性値を入力することで、前記第1の学習済みモデルにより予測された、前記リサイクル高分子材料の記述子を含むパラメータを出力する予測部と、
仮想のリサイクル高分子複合材料の物性の目標値を設定する設定部と、
リサイクル高分子複合材料の記述子を含むパラメータと前記リサイクル高分子複合材料の物性値とが対応付けられた第2の学習用データセットを用いて学習された第2の学習済みモデルに、前記仮想のリサイクル高分子複合材料の記述子を含むパラメータを入力することで予測される、前記仮想のリサイクル高分子複合材料の物性値が、前記目標値に近づくように、前記仮想のリサイクル高分子複合材料の記述子を含むパラメータを変更する最適化部と、
を有し、
前記最適化部は、前記仮想のリサイクル高分子複合材料の物性値が予測される毎に、前記仮想のリサイクル高分子複合材料の記述子を含むパラメータを変更することで、前記仮想のリサイクル高分子複合材料に前記構成成分として含まれる、前記リサイクル高分子材料と前記リサイクル高分子材料以外の成分との質量比率を最適化する組成提案システム。
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【請求項2】
前記リサイクル高分子複合材料、前記バージン高分子複合材料、前記高分子複合材料及び前記仮想のリサイクル高分子複合材料の質量比率が、それぞれ、タルク量、ゴム量及びガラス繊維量の少なくとも1つ以上を含む請求項1に記載の組成提案システム。
【請求項3】
前記リサイクル高分子複合材料、前記バージン高分子複合材料、前記高分子複合材料及び前記仮想のリサイクル高分子複合材料の記述子が、それぞれ、前記リサイクル高分子複合材料、前記バージン高分子複合材料、前記高分子複合材料及び前記仮想のリサイクル高分子複合材料に含まれる前記構成成分の特性値及び構造値の少なくとも一方を含む請求項1又は2に記載の組成提案システム。
【請求項4】
前記最適化部は、特定の、前記仮想のリサイクル高分子複合材料の記述子を含むパラメータを回避するように変更する請求項1又は2に記載の組成提案システム。
【請求項5】
前記最適化部は、前記仮想のリサイクル高分子複合材料の記述子に前記構成成分として含まれる、前記リサイクル高分子材料と前記リサイクル高分子材料以外の成分との質量比率を、数理最適化処理を行うことで提案する請求項1又は2に記載の組成提案システム。
【請求項6】
前記数理最適化処理が、遺伝的アルゴリズム、ベイズ最適化及びTPEの何れかである請求項5に記載の組成提案システム。
【請求項7】
前記最適化部は、前記仮想のリサイクル高分子複合材料の物性が望ましい方向に最大化するように、前記仮想のリサイクル高分子複合材料の記述子を含むパラメータを最適化する請求項1又は2に記載の組成提案システム。
【請求項8】
前記最適化部は、前記仮想のリサイクル高分子複合材料に前記構成成分として含まれる、前記リサイクル高分子材料と前記リサイクル高分子材料以外の成分との質量比率の組合せを複数提案する請求項1又は2に記載の組成提案システム。
【請求項9】
前記最適化部は、前記高分子複合材料の2つ以上の物性それぞれについて生成された前記第2の学習済みモデルに、前記仮想のリサイクル高分子複合材料の記述子を含むパラメータをそれぞれ入力することで予測される、前記仮想のリサイクル高分子複合材料の前記2つ以上の物性のそれぞれが、前記2つ以上の物性それぞれの前記目標値に近づくように、前記仮想のリサイクル高分子複合材料の記述子を含むパラメータを変更する請求項1又は2に記載の組成提案システム。
【請求項10】
前記最適化部は、前記2つ以上の物性についてパレート解を提案する請求項9に記載の組成提案システム。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、組成提案システム、リサイクル高分子複合材料の製造方法及びリサイクル高分子複合材料に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
複数の高分子材料を含む組成物から形成される高分子複合材料は、自動車部品、家電製品、食品・医療容器、建材・土木産業材等の材料として広く使用されている。高分子複合材料として、例えば、プロピレン系重合体を含むプロピレン系樹脂組成物が用いられる。
【0003】
プロピレン系樹脂組成物として、例えば、プロピレン単独重合体、プロピレンとプロピレン以外の単量体とのランダム共重合体、又はヘテロファジックプロピレン重合材料を含むプロピレン系重合体と、エチレン-α-オレフィン共重合体とを含むプロピレン樹脂組成物が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2018-178107号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、高分子複合材料を製造する際、高分子複合材料の用途等に応じて、高分子複合材料等の任意の特性を満たすように、高分子複合材料の製造に用いる高分子の種類及び高分子複合材料の組成等を決める必要がある。高分子の種類及び高分子複合材料の組成等の決定には、実際に、実験で、種々の高分子を含む組成物を用いて高分子複合材料を製造してその物性を測定したり、最適な物性を有する高分子複合材料の組成を探したりする必要があるため、非常に多くの労力を要すると共に、原料や装置の準備が必要であった。
【0006】
そのため、高分子複合材料の製造等の際に生じるエネルギー効率の向上を図る観点から、高分子複合材料の組成や構造等のパラメータから効率的に高分子複合材料の物性を提案できる方法が求められている。
【0007】
特に、高分子複合材料の製造に、バージン高分子とリサイクルされた高分子(リサイクル高分子)を用いる場合、リサイクル高分子は、組成が一定でない場合が多いため、組成及びゴム量等の特性を正確に分析するのに手間がかかる。そのため、所望の物性を有する高分子複合材料を得るために、バージン高分子とリサイクル高分子をどの程度配合等すべきか特定するのは困難であった。
【0008】
本発明の一態様は、所望の物性を有する高分子複合材料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様は、
リサイクル高分子材料を含むリサイクル高分子複合材料が所望の物性値を1つ以上満たすように、前記リサイクル高分子複合材料に含まれる構成成分の組成を提案する組成提案システムであって、
前記リサイクル高分子材料の物性値を取得する取得部と、
バージン高分子材料を含むバージン高分子複合材料の物性値と前記バージン高分子複合材料の記述子を含むパラメータとが対応付けられた第1の学習用データセットを用いて学習された第1の学習済みモデルに、前記取得部により取得された前記リサイクル高分子材料の物性値を入力することで、前記第1の学習済みモデルにより予測された、前記リサイクル高分子材料の記述子を含むパラメータを出力する予測部と、
仮想のリサイクル高分子複合材料の物性の目標値を設定する設定部と、
リサイクル高分子複合材料の記述子を含むパラメータと前記リサイクル高分子複合材料の物性値とが対応付けられた第2の学習用データセットを用いて学習された第2の学習済みモデルに、前記仮想のリサイクル高分子複合材料の記述子を含むパラメータを入力することで予測される、前記仮想のリサイクル高分子複合材料の物性値が、前記目標値に近づくように、前記仮想のリサイクル高分子複合材料の記述子を含むパラメータを変更する最適化部と、
を有し、
前記最適化部は、前記仮想のリサイクル高分子複合材料の物性値が予測される毎に、前記仮想のリサイクル高分子複合材料の記述子を含むパラメータを変更することで、前記仮想のリサイクル高分子複合材料に前記構成成分として含まれる、前記リサイクル高分子材料と前記リサイクル高分子材料以外の成分との質量比率を最適化する組成提案システムである。
【0010】
本発明の他の態様は、
リサイクル高分子材料と前記リサイクル高分子材料以外の成分を構成成分として含み、
リサイクル高分子複合材料中のタルク量をWtとし、リサイクル高分子複合材料中のガラス繊維量をWgとし、リサイクル高分子複合材料中のゴム量をWrとした時、下記(I)~(IV)のパラメータを満たすリサイクル高分子複合材料である。
(I):リサイクル高分子複合材料の密度が、1.08g/cm
3
~1.16g/cm
3
である。
(II):リサイクル高分子複合材料の弾性率が、128×Wt+213×Wg-102×Wr+1081>5000MPaである。
(III):リサイクル高分子複合材料の曲げ強度が、-0.375×Wt+1.52×Wg-3.30×Wr+106>80MPaである。
(IV):リサイクル高分子複合材料の衝撃が、-0.102×Wt+0.149×Wg+0.180×Wr+4.49>6である。
(【0011】以降は省略されています)
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