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公開番号
2024126415
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-20
出願番号
2023034780
出願日
2023-03-07
発明の名称
磁気メモリ素子、並びに磁気メモリ素子の情報の書き込みおよび読み取り方法
出願人
国立大学法人東京工業大学
,
地方独立行政法人神奈川県立産業技術総合研究所
,
住友化学株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
H10B
61/00 20230101AFI20240912BHJP()
要約
【課題】室温で電場による情報の書き込みおよび読み取りが可能な磁気メモリ素子を提供することにある。
【解決手段】磁気メモリ素子は、以下の式(1)で表される化合物で構成された薄膜と、薄膜に配置された第1電極と、薄膜に配置された第2電極と、を備える。
BiFe
1-x
A
x
O
3
・・・(1)
[式(1)中、AはCoまたはMnであり、xは0.05≦x<0.25を満たす。]
第1電極および第2電極は、第1電極と第2電極との間に電圧が印加されることによって、薄膜に平行な方向に電場が生じるように配置されている。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
以下の式(1)で表される化合物で構成された薄膜と、
前記薄膜に配置された第1電極と、
前記薄膜に配置された第2電極と、を備え、
前記第1電極および前記第2電極は、前記第1電極と前記第2電極との間に電圧が印加されることによって、前記薄膜において前記薄膜に平行な方向に電場が生じるように配置されている、
磁気メモリ素子。
BiFe
1-x
A
x
O
3
・・・(1)
[式(1)中、AはCoまたはMnであり、xは0.05≦x<0.25を満たす。]
続きを表示(約 560 文字)
【請求項2】
前記薄膜は、(110)配向している、
請求項1に記載の磁気メモリ素子。
【請求項3】
前記第1電極および前記第2電極は、前記薄膜の[1-10]方向に電場が生じるように配置されている、
請求項2に記載の磁気メモリ素子。
【請求項4】
前記薄膜の厚みは、10nm~1000nmである、
請求項1に記載の磁気メモリ素子。
【請求項5】
前記薄膜が配置された基板をさらに備え、
前記基板は、(110)配向のSrTiO
3
基板、(010)配向のGdScO
3
基板、(010)配向のGdScO
3
または(010)配向のDyScO
3
基板である、
請求項1に記載の磁気メモリ素子。
【請求項6】
請求項1に記載の磁気メモリ素子の情報の書き込みおよび読み取り方法であって、
前記磁気メモリ素子の前記第1電極と前記第2電極との間に電圧を印加し、前記薄膜の磁化を反転させて、情報を書き込む工程と、
前記薄膜の磁化の反転を検出して、書き込まれた情報を読み取る工程と、を含む、
磁気メモリ素子の情報の書き込みおよび読み取り方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気メモリ素子、並びに磁気メモリ素子の情報の書き込みおよび読み取り方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
BiFeO
3
のFeを一部Coで置換したBiFe
0.9
Co
0.1
O
3
は、室温で強誘電性および弱強磁性を併せ持ち、71°分極反転に伴う磁化反転が磁気力顕微鏡(MFM)で観測されていることから、この電場印加による磁化反転現象を利用した超低消費の磁気メモリへの応用が期待されている(非特許文献1)。また、109°分極反転においても磁化の反転が予想されている(非特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
K. Shimizu, et al., Nano Lett. 19, 1767 (2019).
J. T. Heron, et al., Nature 516, 370 (2014).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、非特許文献2では、109°分極反転においても磁化の反転が予想されているものの、その詳細は明らかではない。そのふるまいを明らかにできれば、磁気メモリ素子の応用を大きく加速させることができると考えられる。
【0005】
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その例示的な目的の一つは、電場による情報の書き込みおよび読み取りが可能な磁気メモリ素子を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のある態様の磁気メモリ素子は、以下の式(1)で表される化合物で構成された薄膜と、薄膜に配置された第1電極と、薄膜に配置された第2電極と、を備える。
BiFe
1-x
A
x
O
3
・・・(1)
[式(1)中、AはCoまたはMnであり、xは0.05≦x<0.25を満たす。]
第1電極および第2電極は、第1電極と第2電極との間に電圧が印加されることによって、薄膜において薄膜に平行な方向に電場が生じるように配置されている。
【0007】
本発明の別の態様は、上記磁気メモリ素子の情報の書き込みおよび読み取り方法である。磁気メモリ素子の情報の書き込みおよび読み取り方法は、磁気メモリ素子の第1電極と第2電極との間に電圧を印加し、薄膜の磁化を反転させて、情報を書き込む工程と、薄膜の磁化の反転を検出して、書き込まれた情報を読み取る工程と、を含む。
【0008】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、室温で電場による情報の書き込みおよび読み取りが可能な磁気メモリ素子を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の一実施形態に係る磁気メモリ素子の模式図である。
図2(a)は、BiFeO
3
の結晶構造および磁気構造を示す図である。図2(b)は、BiFe
1-x
A
x
O
3
の結晶構造および磁気構造を示す図である。
BiFe
1-x
A
x
O
3
がとりうる自発分極およびその分極反転を説明するための図である。
電極部の詳細を説明するための図である。
図5(a)~図5(d)は、本発明の一実施形態に係る磁気メモリ素子の製造方法の一例を説明するための図である。
一実施例に係るサンプルを上面視した図である。
図7(a)は、+80Vの電圧を印加したときの強誘電ドメインの観察結果を示す図であり、図7(b)は、-80Vの電圧を印加したときの強誘電ドメインの観察結果を示す図であり、図7(c)は、+80Vの電圧を印加したときの強磁性ドメインの観察結果を示す図であり、図7(c)は、-80Vの電圧を印加したときの強磁性ドメインの観察結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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