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公開番号2024125610
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-19
出願番号2023033533
出願日2023-03-06
発明の名称電気自動車
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人 快友国際特許事務所
主分類B60L 3/00 20190101AFI20240911BHJP(車両一般)
要約【課題】インバータと電気モータを昇圧回路として用いてバッテリを充電している間に電流センサの故障診断を行う。
【解決手段】電気自動車は、バッテリ、インバータ、電気モータ、3個の電流センサ、リレー、コントローラを備える。インバータは、上スイッチング素子と下スイッチング素子の直列接続体を3組備える。電気モータの3個のコイルは、夫々の一端が直列接続体の中点に接続され、他端は中性点に接続される。3個の電流センサのそれぞれは、3組の直列接続体のそれぞれの中点の電流を計測する。リレーは、中性点を外部電源の正極に接続する。コントローラは、3個の下アームスイッチング素子を適宜にオンオフして外部電源の電圧を昇圧してバッテリを充電する。コントローラは、2個の電流センサの計測値が一致し残りの電流センサの計測値が異なった場合、計測値が異なる電流センサの故障を通知する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
バッテリと、
上スイッチング素子と下スイッチング素子の直列接続体であって前記上スイッチング素子が前記バッテリの正極に接続されており前記下スイッチング素子が前記バッテリの負極に接続されており、前記上スイッチング素子と前記下スイッチング素子の夫々にダイオードが逆並列に接続されている3組の直列接続体を備えているインバータと、
3個のコイルであって夫々のコイルの一端が3組の前記直列接続体の夫々の中点に接続されており他端が中性点に接続されている3個のコイルを備えている電気モータと、
3組の前記直列接続体のそれぞれの前記中点に流れる電流を計測する3個の電流センサと、
前記中性点を外部電源の正極に接続するリレーと、
前記バッテリの負極と前記外部電源の負極を接続するグランド線と、
3個の前記下アームスイッチング素子をオンオフして前記外部電源の電圧を昇圧して前記バッテリを充電するコントローラと、
を備えており、
前記コントローラは、2個の前記電流センサの計測値が一致し残りの前記電流センサの計測値が異なった場合、前記計測値が異なる前記電流センサの故障を通知する、
電気自動車。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書が開示する技術は、バッテリとインバータと電気モータを備える電気自動車に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
インバータは、上スイッチング素子と下スイッチング素子の直列接続体を3組備える。3組の直列接続体はバッテリの正極と負極の間に並列に接続されている。電気モータは3個のコイル(ステータコイル)を備える。それぞれのコイルの一端は、それぞれの直列接続体の中点に接続されている。3個のコイルの他端は互いに接続されており、その接続点は中性点と呼ばれる。下スイッチング素子とコイルは、昇圧回路と同じ構成である。そこで、コイルの中性点に外部電源の正極を接続し、外部電源の負極をバッテリの負極に接続し、下スイッチング素子を適宜にオンオフすることで、外部電源の電圧を昇圧してバッテリに供給することができる。別言すれば、インバータと電気モータを使ってバッテリの出力電圧よりも低い電圧の外部電源でバッテリを充電することができる。そのような技術が特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-175363号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、電気自動車は、インバータと電気モータの間を流れる三相交流のそれぞれの電流を計測する3個の電流センサを備えている。インバータが三相交流を出力するときには、3個の電流センサの計測値の合算値がゼロになる。それゆえ、合算値がゼロ以外のとき、いずれかの電流センサが故障していると判定することができる。しかし、中性点に外部電源を接続し、インバータの3個の下スイッチング素子を同時にオンオフしてバッテリを充電しているときは、3個の電流センサの計測値の合算値はゼロにならない。本明細書は、電気モータとインバータを昇圧回路として用いてバッテリを充電している間に電流センサの故障診断を行う技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書が開示する電気自動車は、バッテリと、インバータと、電気モータと、3個の電流センサと、リレーと、グランド線と、コントローラを備える。インバータは、3組の直列接続体を備える。それぞれの直列接続体は、バッテリの正極に接続されている上スイッチング素子と、バッテリの負極に接続されている下スイッチング素子と、上スイッチング素子と下スイッチング素子の夫々に逆並列に接続されているダイオードを備える。上スイッチング素子と下スイッチング素子が直列に接続される。なお、逆並列とは、ダイオードが、スイッチング素子に流れる電流の方向とは逆方向に電流を通すように接続されることを意味する。
【0006】
電気モータは、3個のコイルを備える。夫々のコイルの一端が3組の直列接続体の夫々の中点に接続されており他端が中性点に接続されている。3個の電流センサのそれぞれは、3組の直列接続体のそれぞれの中点の電流を計測する。リレーは、中性点を外部電源の正極に接続する。グランド線は、バッテリの負極と外部電源の負極を接続する。外部電源が接続されると、コントローラは、リレーを閉じ、3個の下アームスイッチング素子を適宜にオンオフして外部電源の電圧を昇圧してバッテリを充電する。
【0007】
コントローラは、充電している間、2個の電流センサの計測値が一致し残りの電流センサの計測値が異なった場合、計測値が異なる電流センサが故障していると判断し、計測値が異なる電流センサの故障を通知する信号を、別のコントローラあるいは表示装置へ送る。
【0008】
本明細書が開示する技術の詳細とさらなる改良は以下の「発明を実施するための形態」にて説明する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施例の電気自動車のブロック図である。
コントローラが実行する充電処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図面を参照して実施例の電気自動車2を説明する。図1に、電気自動車2のブロック図を示す。電気自動車2は、バッテリ3、インバータ10、走行用の電気モータ20、コントローラ30を備える。図1の矢印破線は信号線を表している。
(【0011】以降は省略されています)

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