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公開番号2024125312
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-18
出願番号2024092328,2021012250
出願日2024-06-06,2021-01-28
発明の名称導電性ペーストおよびその利用
出願人ノリタケ株式会社
代理人個人
主分類H01B 1/22 20060101AFI20240910BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】導電性に優れた導電膜を形成することができる導電性ペーストを提供する。
【解決手段】ここに開示される導電性ペーストは、導電性粉末と、バインダ樹脂と、有機溶剤と、酸化抑制剤と、を含む。上記導電性粉末として、表面処理剤が表面に付着した導電性粒子を含んでいる。上記バインダ樹脂として、フェノール樹脂を含んでいる。上記酸化抑制剤は、ギ酸、酢酸、およびプロピオン酸からなる群から選択される1種または2種以上のカルボン酸を主体として構成されている。上記酸化抑制剤は、全体の少なくとも0.05重量%含まれている。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
導電性粉末と、
バインダ樹脂と、
酸化抑制剤と、
有機溶剤と、
を含む導電性ペーストであって、
前記導電性粉末として、表面処理剤が表面に付着した導電性粒子を含んでおり、
前記バインダ樹脂として、フェノール樹脂を含んでおり、
前記酸化抑制剤は、ギ酸、酢酸、およびプロピオン酸からなる群から選択される1種または2種以上のカルボン酸を主体として構成されており、
前記酸化抑制剤は、全体の少なくとも0.05重量%含まれている、導電性ペースト。
続きを表示(約 490 文字)【請求項2】
前記表面処理剤は、カルボン酸、アミン、およびベンゾトリアゾール類からなる群から選択される少なくとも1種の化合物で構成されている、請求項1に記載の導電性ペースト。
【請求項3】
前記導電性粉末は、銀粒子または銅粒子を主体として構成されている、請求項1または2に記載の導電性ペースト。
【請求項4】
前記導電性粉末は、アスペクト比が1.5以下の導電性粒子を主体として構成されている、請求項1~3のいずれか一項に記載の導電性ペースト。
【請求項5】
基板に配線パターンを形成するために用いられる、請求項1~4のいずれか一項に記載の導電性ペースト。
【請求項6】
導電膜を製造する方法であって、
基板と、請求項1~5のいずれか一項に記載の導電性ペーストとを用意すること;
前記基板に前記導電性ペーストを塗布して、該導電性ペーストからなる塗膜を形成すること;および、
前記基板と前記塗膜とを加熱して、前記塗膜に含まれる前記フェノール樹脂を硬化すること、
を包含する、製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、導電性ペーストおよびその利用に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
電気・電子機器用の電子素子においては、導電性材料からなる粉末を絶縁性基板に印刷し、配線パターンを形成する技術が広く採用されている。配線パターンを形成するための導電性粉末は、一般に、バインダ樹脂とともに分散媒に分散された導電性ペーストの形態で印刷に供される。このような導電性ペーストは、基板の上に所望の形状を形成するように付与されて、該導電性ペーストからなる塗膜が形成される。そして、典型的には、基板と塗膜とに熱処理が施され、基板上に導電膜(即ち、配線パターン等)が形成される。
【0003】
特許文献1~5に記載される技術のように、バインダ樹脂として、熱硬化性樹脂が使用されることがある。この場合、上記塗膜(即ち、導電性ペースト)に含まれる熱硬化性樹脂を硬化することによって、導電膜を形成することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平4-264302号公報
特許第6089175号公報
特許第5880441号公報
特開2015-133182号公報
特許第5439995号公報
【発明の概要】
【0005】
ところで、上記のように導電膜を形成する場合、導電性粉末を構成する導電性粒子の表面が酸化されると、酸化皮膜が形成し、導電膜の導電性を低下させる虞がある。そのため、特許文献1~5では、導電性粒子の表面酸化を抑制するための方法が種々提案されている。そして、近年では、電子部品を高性能化する要求が高まっており、これにともなって、より高い導電性を有する導電膜を形成することが求められている。
【0006】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、導電性がより高い導電膜を形成できる導電性ペーストを提供することにある。
【0007】
ここに開示される導電性ペーストは、導電性粉末と、バインダ樹脂と、有機溶剤と、酸化抑制剤と、を含む。上記導電性粉末として、表面処理剤が表面に付着した導電性粒子を含んでいる。上記バインダ樹脂として、フェノール樹脂を含んでいる。上記酸化抑制剤は、ギ酸、酢酸、およびプロピオン酸からなる群から選択される1種または2種以上のカルボン酸を主体として構成されている。上記酸化抑制剤は、全体の少なくとも0.05重量%含まれている。かかる構成の導電性ペーストでは、上記酸化抑制剤を含むことによって、導電性粉末を構成する導電性粒子の表面酸化を抑制し、導電膜の導電性を向上させることができる。
【0008】
ここで開示される導電性ペーストの好ましい一態様では、上記表面処理剤は、カルボン酸、アミン、およびベンゾトリアゾール類からなる群から選択される少なくとも1種の化合物で構成されている。かかる構成の表面処理剤が付着した導電性粒子を含む導電性ペーストを使用すると、導電性が向上された導電膜を得ることができる。また、上記効果に加えて、導電性粒子の分散性を向上させることができる。
【0009】
他の好ましい一態様では、上記導電性粉末は、銀粒子または銅粒子を主体として構成されている。かかる構成によると、導電性が向上された銀粒子または銅粒子を含む導電膜を得ることができる。
【0010】
他の好ましい一態様では、上記導電性粉末は、アスペクト比が1.5以下の導電性粒子を主体として構成されている。かかる構成によると、導電膜の導電性をより向上させることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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