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公開番号
2024124886
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-13
出願番号
2023032852
出願日
2023-03-03
発明の名称
光造形物、及びその光造形方法
出願人
キヤノン株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
B29C
64/129 20170101AFI20240906BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約
【課題】活性エネルギー光線を用いて光硬化性樹脂組成物を光硬化させる光造形において、得られる光造形物の形状の歪みを抑制しつつ、光造形物から発生する光重合開始剤由来の揮発性有機化合物成分を低減できる光造形方法を提供する。
【解決手段】光硬化性樹脂と、光照射によってラジカルを発生する光重合開始剤と、を含む光硬化性樹脂組成物に、活性エネルギー光線を照射することで光硬化を行う光造形物の光造形方法において、光造形物の表面層となる領域への活性エネルギー光線の単位面積当たりの照射量が、表面層より内部となる領域への照射量よりも少なくなるように照射量を制御することにより、表面層からの揮発性有機化合物の発生量が、内部からの揮発性有機化合物の発生量の1/450以下となる光造形物を得る。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
光硬化性樹脂組成物の硬化物である光造形物であって、
表面から100μm内部の領域から発生する揮発性有機化合物の単位質量及び単位表面積当たりの成分量(ng/(g・mm
2
))をVOC
100A
とし、表面から1000μm内部の領域から発生する揮発性有機化合物の単位質量及び単位表面積当たりの成分量(ng/(g・mm
2
))をVOC
1000A
とした時、VOC
100A
/VOC
1000A
が1/450以下であることを特徴とする光造形物。
続きを表示(約 950 文字)
【請求項2】
前記揮発性有機化合物の成分量は、光造形物の表面から100μm内部及び1000μm内部の領域を含む試料を85℃乃至95℃の間で加熱することで発生させた揮発性有機化合物の成分量であることを特徴とする請求項1に記載の光造形物。
【請求項3】
前記VOC
100A
/VOC
1000A
が1/800以下であることを特徴とする請求項1に記載の光造形物。
【請求項4】
前記光硬化性樹脂組成物は、光照射によってラジカルを発生する光重合開始剤を含むことを特徴とする請求項1に記載の光造形物。
【請求項5】
表面から100μm内部の領域から発生する前記光重合開始剤の分解物に由来する揮発性有機化合物の単位質量及び単位表面積当たりの成分量(ng/(g・mm
2
))をVOC
100B
、表面から1000μm内部の領域から発生する前記光重合開始剤の分解物に由来する揮発性有機化合物の単位質量及び単位表面積当たりの成分量(ng/(g・mm
2
))をVOC
1000B
とした時、VOC
100B
/VOC
1000B
が1/500以下であることを特徴とする請求項4に記載の光造形物。
【請求項6】
前記VOC
100B
/VOC
1000B
が1/1000以下であることを特徴とする請求項5に記載の光造形物。
【請求項7】
前記光重合開始剤が、トリメチル系の有機化合物を含むことを特徴とする請求項4に記載の光造形物。
【請求項8】
前記光重合開始剤が、芳香族環を有することを特徴とする請求項4に記載の光造形物。
【請求項9】
前記光重合開始剤が、トリメチルベンゼン構造を有する有機化合物であることを特徴とする請求項8に記載の光造形物。
【請求項10】
前記光重合開始剤が、アシルフォスフィンオキサイド系の光重合開始剤であることを特徴とする請求項4に記載の光造形物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、活性エネルギー光線を用いて光硬化させる光造形物、及び光造形物の製造方法に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、三次元積層造形法(Additive Manufacturing(AM))は、造形材料の多様化や装置技術の進化を背景に、製品の製造手段としての活用が進んでいる。この中で、液層光重合法(Vat Photopolymerization)や光造形法(Stereolithography)と呼ばれる造形方式がある。この造形方式は液状の光硬化性樹脂をLEDライトやレーザー光源、或いはプロジェクターで硬化させて立体形状を形成するもので、高精細且つ高精度の造形が可能であることを特徴とする。
特許文献1には、光硬化樹脂の光造形において、場所に応じて単位面積当たりの照射エネルギーを変化させることにより、表面部を構成する硬化樹脂の硬化硬度を、内部を構成する硬化樹脂よりも高くすることで、形状安定性を確保しつつ造形時間を短縮する技術が開示されている。また、特許文献2には、三次元光造形物を製造した後に、残存モノマーをUV光照射又は加熱により後重合させることにより、硬化後の揮発成分を低減する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2002-86574号公報
特開2004-330730号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献2に開示されているように、光造形物にUV光照射又は加熱を施すことにより残存モノマーを低減させたとしても、光造形物内部に光重合開始剤由来の揮発性有機化合物(VOC;Volatile Organic Compounds)成分が残存することがある。係るVOCは光造形後に光造形物から放出されることがある。このような高濃度のVOCは環境汚染ならびに人体への悪影響が指摘されており、低減が求められている。
光重合開始剤は、造形時の照射エネルギーによって分解するため、照射エネルギーを弱めることで、その分解を抑制し、光造形物内部に残存するVOCを低減することができるが、照射エネルギーを弱めると、光造形物の硬化度が弱く、光造形物の形状が歪んでしまうことがある。特許文献1に開示されているように、表面部の造形時に照射エネルギーを強くし、表面部の樹脂の硬化度を高めることで、光造形物の形状安定性を確保することは可能であるが、表面部に残存する光重合開始剤由来のVOCが増えてしまう。
本発明の課題は、活性エネルギー光線を用いて光硬化性樹脂組成物を光硬化させる光造形において、得られる光造形物の形状の歪みを抑制しつつ、光造形物から発生する光重合開始剤由来のVOCを低減できる光造形物及び光造形方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第一は、光硬化性樹脂組成物の硬化物である光造形物であって、
表面から100μm内部の領域から発生する揮発性有機化合物の単位質量及び単位表面積当たりの成分量(ng/(g・mm
2
))をVOC
100A
とし、表面から1000μm内部の領域から発生する揮発性有機化合物の単位質量及び単位表面積当たりの成分量(ng/(g・mm
2
))をVOC
1000A
とした時、VOC
100A
/VOC
1000A
が1/450以下であることを特徴とする。
本発明の第二は、光硬化性樹脂組成物の硬化物である光造形物であって、
表面から100μm内部の領域から発生するトリメチルベンゼン構造を有する化合物の単位質量及び単位表面積当たりの成分量(ng/(g・mm
2
))をVOC
100C
、表面から1000μm内部の領域から発生するトリメチルベンゼン構造を有する化合物の単位質量及び単位表面積当たりの成分量(ng/(g・mm
2
))をVOC
1000C
とした時、VOC
100C
/VOC
1000C
が1/500以下であることを特徴とする。
本発明の第三は、光硬化性樹脂組成物に活性エネルギー光線を照射することで光硬化を行う光造形物の光造形方法において、
前記光造形物の表面層となる領域への前記活性エネルギー光線の単位面積当たりの照射量が、前記表面層より内部となる領域への照射量よりも少ないことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、光造形物の表面から発生する光重合開始剤由来のVOCが少なく、且つ形状が歪みにくい光造形物が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の光造形物の一実施形態の造形データである。
規制液面法を用いた光造形装置の構成例を示す概略図である。
本発明の光造形物を備える機器の概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の光造形物は、光硬化性樹脂組成物を硬化してなる。そして、その第一は、表面から100μm内部の領域から発生する揮発性有機化合物の単位質量及び単位表面積当たりの成分量(ng/(g・mm
2
))をVOC
100A
とし、表面から1000μm内部の領域から発生する揮発性有機化合物の単位質量及び単位表面積当たりの成分量(ng/(g・mm
2
))をVOC
1000A
とした時、VOC
100A
/VOC
1000A
が1/450以下であることを特徴とする。
【0009】
また、好ましくは、表面から100μm内部の領域から発生する光重合開始剤の分解物に由来する揮発性有機化合物の単位質量及び単位表面積当たりの成分量(ng/(g・mm
2
))をVOC
100B
、表面から1000μm内部の領域から発生する前記光重合開始剤の分解物に由来する揮発性有機化合物の単位質量及び単位表面積当たりの成分量(ng/(g・mm
2
))をVOC
1000B
とした時、VOC
100B
/VOC
1000B
が1/500以下であることを特徴とする。
【0010】
さらに、本発明の光造形物の第二は、表面から100μm内部の領域から発生する分子中にトリメチルベンゼン構造を有する化合物の単位質量及び単位表面積当たりの成分量(ng/(g・mm
2
))をVOC
100C
、表面から1000μm内部の領域から発生するトリメチルベンゼン構造を有する化合物の単位質量及び単位表面積当たりの成分量(ng/(g・mm
2
))をVOC
1000C
とした時、VOC
100C
/VOC
1000C
が1/500以下であることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)
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