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公開番号
2024124355
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-12
出願番号
2024022597
出願日
2024-02-19
発明の名称
酸窒化ケイ素除去促進剤およびその使用方法
出願人
株式会社フジミインコーポレーテッド
代理人
IBC一番町弁理士法人
主分類
H01L
21/304 20060101AFI20240905BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】酸窒化ケイ素(SiON)表面を研磨するための、よりよい研磨特性および/または研磨能力を有する化学機械研磨(CMP)用組成物を提供する。
【解決手段】酸窒化ケイ素(SiON)表面を研磨するための化学機械研磨(CMP)用組成物は、研磨剤、添加剤および水を含み、研磨剤がコロイダルシリカを含み、添加剤がアミノアルキルアルコールを含み、pHが約2.5以下である。また、希釈剤を用いた組成物の希釈においても高いSiON除去率等の有利な性質を組成物に提供する特定の量で組み合わされている。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
研磨剤、添加剤、および水を含み、
前記研磨剤がコロイダルシリカを含み、
前記添加剤がアミノアルキルアルコールを含み、ただし、当該アミノアルキルアルコールが3級アミンの場合、窒素原子に結合する、水酸基が置換されたアルキル基は直鎖であり、
pHが約2.5以下である、
研磨用組成物。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
前記研磨剤が陰イオン的に修飾されたコロイダルシリカを含む、請求項1に記載の研磨用組成物。
【請求項3】
前記コロイダルシリカが約5.0個/nm
2
以上のシラノール密度を有する、請求項1に記載の研磨用組成物。
【請求項4】
前記アミノアルキルアルコールが(C5~C10)アミノアルキルアルコールである、請求項1に記載の研磨用組成物。
【請求項5】
前記アミノアルキルアルコールが1~12の炭素原子の対窒素原子または対酸素原子の比率を有する、請求項1に記載の研磨用組成物。
【請求項6】
前記アミノアルキルアルコールが、N(R
1
)(R
2
)(R
3
)で示され、R
1
、R
2
およびR
3
は、それぞれ独立して、水素原子、および、水酸基で置換されてもよいアルキル基から選択され、ここで、
i)R
1
、R
2
およびR
3
の少なくとも1つが1つ以上の水酸基で置換されたアルキル基であり、かつ、
ii)R
1
、R
2
およびR
3
の少なくとも1つが無置換のアルキル基、あるいは、R
1
、R
2
およびR
3
の少なくとも2つが水素原子である、請求項1に記載の研磨用組成物。
【請求項7】
前記水酸基で置換されたアルキル基が4級炭素を含む場合、当該水酸基で置換されたアルキル基は2つ以上の水酸基を含む、請求項6に記載の研磨用組成物。
【請求項8】
前記研磨剤が約4wt%から約8wt%の範囲の濃度で存在する陰イオン的に修飾されたコロイダルシリカを含み、
前記添加剤が約0.20wt%から約0.40wt%の濃度で存在する(C6~C10)アミノアルキルアルコールを含む、請求項1に記載の研磨用組成物。
研磨用組成物。
【請求項9】
前記研磨剤が約20nmから約70nmの範囲の中間粒子径と約5.8個/nm
2
から約6.2個/nm
2
の範囲のシラノール密度とを有する陰イオン的に修飾されたコロイダルシリカを含み、
前記添加剤が3-アミノ-4-オクタノール、2-アミノ-2-エチル-1,3-プロパンジオール、2-ジエチルエタノールアミン、および2-(オクチルアミノ)エタノールからなる群から選択されるアミノアルキルアルコールを含む、請求項1に記載の研磨用組成物。
【請求項10】
前記研磨剤が、約3wt%以上の濃度で存在する陰イオン的に修飾されたコロイダルシリカを含み、
前記R
1
、R
2
およびR
3
の少なくとも1つが、水酸基で置換されてもよいC6以上のアルキル基である、請求項6に記載の研磨用組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、研磨剤、添加剤、および水を含む化学機械研磨(CMP)用組成物に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
酸窒化ケイ素(SiN
x
O
y
)は、その卓越した電子的および機械的能力について広く研究される重要な無機材料である。SiN
x
O
y
は、二酸化ケイ素(SiO
2
)と窒化ケイ素(Si
3
N
4
)との間の中間相であり、高温での高い耐久性、熱衝撃および酸化に対する高い耐性、高密度、優れた機械的能力、ならびに低誘電率を有する。酸窒化ケイ素(SiN
x
O
y
)の利点の1つは、その化学量論比が二酸化ケイ素(SiO
2
)から窒化ケイ素(Si
3
N
4
)までの全範囲を網羅して顕著に変化することができるという事実、すなわち、これら2つの材料には溶解度間隙が存在しないという事実である。製造加工中にSiN
x
O
y
の化学組成を変動させることによって、その屈折率および誘電率を調整することができる。SiN
x
O
y
はまた、調整可能な薄膜応力を有し、室温で可視光線範囲のフォトルミネッセンス(PL)を提示する。したがってSiN
x
O
y
は、集積回路(IC)、障壁層、不揮発性メモリ、光導波路、有機発光ダイオード(OLED)、および傷防止コーティングにおいて非常に魅力的である。さらにSiN
x
O
y
は、その高い強度、断熱性、ならびに電気的および化学的抵抗性のために、例えば非線形光学系および機械部品などの高温関連用途として使用することができる。
【0003】
酸窒化ケイ素(SiN
x
O
y
)は、プラズマ化学蒸着(CVD)または低圧化学蒸着(LP-CVD)を利用して対象の基板に薄膜として付着させ、その後に化学機械加工(CMP)を利用して研磨することができる。なお、本明細書中「SiN
x
O
y
」を「SiON」とも称する。
【0004】
CMPは、基板(半導体ウエハなど)の表面から材料を除去し、その表面を剥離などの物理的加工と酸化やキレート化などの化学的加工とを合わせることによって研磨する(平坦化する)加工である。その最も基本的な形態では、CMPは基板の表面に、または基板を研磨する研磨パッドに、スラリーを塗布することを含む。この加工によって、不必要な材料の除去と基板の表面の平坦化との両方が達成される。単に物理的または単に化学的であることは除去加工または研磨加工には望ましくなく、むしろ両方の相乗的な組合わせが含まれる。
【0005】
現在知られている、SiON含有表面を研磨するためのCMPスラリー組成物の多くは、多くの研磨スラリーが低いフィルム除去率を提示する傾向である通り、限られた数の目的のみに適しており、このことは低い製造歩留まりを導く。
【0006】
したがって、よりよい研磨特性および/または研磨能力を有するCMPスラリー組成物を開発し、向上させる継続的な必要性がある。
【発明の概要】
【0007】
本発明によって解決される本開示の主題または問題の目的(1つまたは複数)によれば、本明細書に具体化され広範に記載される通り、CMPを使用する際に研磨速度の向上を促進する、酸窒化ケイ素(SiON)含有基板などを研磨するための組成物を提供することが本発明の目的である。本発明の別の目的は、基板からSiONなどの材料を除去する方法を提供することである。
【0008】
したがって、1つの態様における本開示の主題は、研磨剤、添加剤、および水を含み、
前記研磨剤がコロイダルシリカを含み、前記添加剤がアミノアルキルアルコールを含み、ただし、当該アミノアルキルアルコールが3級アミンの場合、窒素原子に結合する、水酸基が置換されたアルキル基は直鎖であり、pHが約2.5以下である、研磨用組成物に関する。
【0009】
別の態様では、研磨剤、添加剤、および水を含み、前記研磨剤がコロイダルシリカを含み、前記添加剤がアミノアルキルアルコールを含み、前記アミノアルキルアルコールが、N(R
1
)(R
2
)(R
3
)で示され、R
1
、R
2
およびR
3
は、それぞれ独立して、水素原子、および、水酸基で置換されてもよいアルキル基から選択され、ここで、i)R
1
、R
2
およびR
3
の少なくとも1つが1つ以上の水酸基で置換されたアルキル基であり、かつ、ii)R
1
、R
2
およびR
3
の少なくとも1つが無置換のアルキル基、あるいは、R
1
、R
2
およびR
3
の少なくとも2つが水素原子であり、前記水酸基で置換されたアルキル基が4級炭素を含む場合、当該水酸基で置換されたアルキル基は2つ以上の水酸基を含む、pHが約2.5以下である、研磨用組成物に関する。
【0010】
別の態様では、本明細書に記載される主題は、基板を研磨する方法であって、1)本明細書に開示される通りの研磨用組成物を提供するステップと、2)SiON含有層を含む基板を提供するステップと、3)当該基板を、当該研磨用組成物を用いて研磨するステップとを含む、研磨済み基板を製造する方法に関する。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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