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公開番号2024124223
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-12
出願番号2023032231
出願日2023-03-02
発明の名称樹脂寿命推定方法および樹脂の選定方法
出願人テルモ株式会社
代理人個人,個人
主分類G01N 25/20 20060101AFI20240905BHJP(測定;試験)
要約【課題】任意の温度及び湿度における樹脂の寿命を推定できる樹脂寿命推定方法と樹脂の選定方法を提供する。
【解決手段】一定の相対湿度RH1における樹脂の示差走査熱量計を用いて測定される発熱ピーク温度と負荷時間との関係を複数の温度Tで測定し、各温度Tにおける樹脂が寿命に達するまでの時間Lを算出し、温度Tと時間Lとの関係から活性化エネルギーEaを算出する工程と、一定の温度T1における樹脂の発熱ピーク温度と負荷時間との関係を複数の相対湿度RHで測定し、各相対湿度RHにおける樹脂が寿命に達するまでの時間Lを算出し、相対湿度RHと時間Lとの関係から湿度加速係数nを算出する工程と、温度TAと相対湿度RHAの加速条件において樹脂が寿命に達するまでの時間LAを算出する工程と、温度TNと相対湿度RHNの標準条件において樹脂が寿命に達するまでの時間LNを数式2から算出する工程と、を有する樹脂寿命推定方法である。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
加水分解が生じる樹脂が任意の温度Tおよび相対湿度RHにおいて寿命に達するまでの時間を推定する樹脂寿命推定方法であって、
一定の相対湿度RH

における前記樹脂の示差走査熱量計を用いて測定される発熱ピーク温度と負荷時間との関係を複数の温度Tで測定し、各温度Tにおける前記樹脂が寿命に達するまでの時間Lを算出し、前記温度Tと前記時間Lとの関係から活性化エネルギーE

を算出する工程と、
一定の温度T

における前記樹脂の発熱ピーク温度と負荷時間との関係を複数の相対湿度RHで測定し、各相対湿度RHにおける前記樹脂が寿命に達するまでの時間Lを算出し、前記相対湿度RHと前記時間Lとの関係から湿度加速係数nを算出する工程と、
温度T

と相対湿度RH

の加速条件において前記樹脂が寿命に達するまでの時間L

を算出する工程と、
ボルツマン定数をkとし、温度T

と相対湿度RH

の標準条件において前記樹脂が寿命に達するまでの時間L

を下記式から算出する工程と、を有する樹脂寿命推定方法。
JPEG
2024124223000015.jpg
22
100
続きを表示(約 170 文字)【請求項2】
前記樹脂は、医療デバイスに用いられる樹脂材料である請求項1に記載の樹脂寿命推定方法。
【請求項3】
複数種類の樹脂を用意し、
請求項1または2に記載の樹脂寿命推定方法によりそれぞれの樹脂が寿命に達するまでの時間を推定し、
前記樹脂が寿命に達するまでの時間に基づき樹脂を選定する樹脂の選定方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、加水分解する樹脂の任意の環境条件における寿命を推定する樹脂寿命推定方法と樹脂の選定方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
樹脂のうち、例えば主鎖にエステル、ウレタン、アミド基を有するエラストマーは、時間経過とともに加水分解により劣化することが知られている。加水分解に寄与するパラメータは、主に温度と湿度(相対湿度)である。
【0003】
加水分解による樹脂の劣化を推定する方法として、例えば特許文献1に示すように、反応の温度依存性に着目し、アレニウスモデルを用いて樹脂の劣化度合いの推定を行うことが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平9-170989号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の推定方法は、現在の樹脂の劣化度合いを推定するものであって、将来の劣化度合い、すなわち樹脂の寿命を推定することは困難である。また、特許文献1の推定方法では、温度のみ考慮されており、湿度は考慮されていない。このため、医療機器に用いられる加水分解しうるポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂またはこれらのエラストマーや他樹脂とのブレンド樹脂について、任意の温度及び湿度における樹脂の寿命を推定する方法が望まれる。
【0006】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、任意の温度及び湿度における樹脂の寿命を推定できる樹脂寿命推定方法と樹脂の選定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成する本発明に係る(1)樹脂寿命推定方法は、加水分解が生じる樹脂が任意の温度Tおよび相対湿度RHにおいて寿命に達するまでの時間を推定する樹脂寿命推定方法であって、一定の相対湿度RH

における前記樹脂の示差走査熱量計を用いて測定される発熱ピーク温度と負荷時間との関係を複数の温度Tで測定し、各温度Tにおける前記樹脂が寿命に達するまでの時間Lを算出し、前記温度Tと前記時間Lとの関係から活性化エネルギーE

を算出する工程と、一定の温度T

における前記樹脂の発熱ピーク温度と負荷時間との関係を複数の相対湿度RHで測定し、各相対湿度RHにおける前記樹脂が寿命に達するまでの時間Lを算出し、前記相対湿度RHと前記時間Lとの関係から湿度加速係数nを算出する工程と、温度T

と相対湿度RH

の加速条件において前記樹脂が寿命に達するまでの時間L

を算出する工程と、ボルツマン定数をkとし、温度T

と相対湿度RH

の標準条件において前記樹脂が寿命に達するまでの時間L

を下記式から算出する工程と、を有する。
JPEG
2024124223000002.jpg
22
100
【発明の効果】
【0008】
上記のように構成した樹脂寿命推定方法は、示差走査熱量計を用いた発熱ピーク温度の測定によって活性化エネルギーや湿度加速係数を精度よく算出できることから、任意の温度、相対湿度の条件における樹脂の寿命を高精度に推定できる。
【0009】
(2)上記(1)の樹脂寿命推定方法において、前記樹脂は、医療デバイスに用いられる樹脂材料であってもよい。これにより、医療デバイスの使用期限を適切に設定できる。
【0010】
(3)本発明に係る(3)樹脂の選定方法は、複数種類の樹脂を用意し、上記いずれかの樹脂寿命推定方法によりそれぞれの樹脂が寿命に達するまでの時間を推定し、前記樹脂が寿命に達するまでの時間に基づき樹脂を選定する。このように構成した樹脂の選定方法は、樹脂を想定される寿命に基づき適切に選定できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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